脳梗塞:脳梗塞があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた ..
Lancet 2002;360;204612年前からschizophreniaの既往のある28歳の女性が,数週間持続する歩行時のふらつき,めまい,脱力感,嘔吐を主訴に受診した.すでに一ヶ月前に,症状がより軽い時点で,鉄芽球性貧血の診断を受けていた.
救急外来から入院して数時間後に意識障害が進行し,除脳硬直状態となり,挿管,人工呼吸となった.MRI上では両側半球対称性,びまん性の小脳浮腫と小脳扁桃ヘルニアが認められたが,腫瘍はなかった.さて,あなたならどんな疾患を考えるだろうか?あなたが神経内科医を自認しなくても,この回答はとっても気になるはずだ.ましていわんや神経内科医においておや.ヒント:この患者はある妄想から,病気を治すためと称して,特殊な異食癖があった.回答は→ドパミンアゴニスト単剤によるパーキンソン病の治療
Clarke CE & Guttman M.
脳腫瘍,脳出血,脳梗塞,くも膜下出血,多発性硬化症,水頭症,髄膜炎,動静
一日おきに皮下注射し,いくつかの有害事象に耐え,多額の医療費をかけた結果が,わずかばかりの再発率の現象.それも確かなのは最初の1年間だけで,それ以降はまだわからないという.これで,自信を持って患者さんに勧めることができるのだろうか.それとも,わらをもすがる思いで,何かいい治療法はないかと必死の患者さんに,差し出す高価な藁ができたということで,実際の効果の程なんか知ったこっちゃないというのが,本音なのだろうか.小脳浮腫と鉄芽球性貧血
Cerebellar oedema and sideroblastic anaemia.
レボドパがパーキンソン病の治療の王道であることは間違いないが,長期にわたれば,症状の著明な日内変動やジスキネジアなどの不随意運動が著明になってくる.また基礎研究ではレボドパそのものが神経毒性を持つ可能性も示唆されている.そのため,ドパミンアゴニスト単剤による治療の可能性を探る動きがある.最近,PETやSPECTでドパミンアゴニスト単剤治療は,レボドパによる治療に比べて,線条体でのドパミンの取り込みの減少を有意に抑制するというデータが出てきている.線条体でのドパミンの取り込みは,線条体に軸索を送っている黒質のドパミンニューロンの活動性の目安と考えられているから,ドパミンアゴニストの効果は中脳黒質ニューロンの保護作用を示唆しているのかもしれない.もっともこの考察に対しては,画像上の効果は,単にドパミンのトランスポーターの働きに対するレポドパとドパミンアゴニストの効果の差を見ているだけで,決してドパミンニューロンの軸索の数を反映しているわけではないという,もっともな反論もある.いずれにせよ,ドパミンアゴニスト単剤がレボドパより優れていると言うエビデンスはまだない.レボドパの長期投与はとくに若い世代で副作用の出現が問題となるから,とくに若い世代の多数例で,今後さらに長期間フォローする研究が必要である.
黙って歩けばぴたりと当たる?
J.
脳梗塞、心筋梗塞、心肥大、不整脈、腎不全等)をもたらす疾患である ..
若い人の急性脳症というのは,しばしば診断に難渋する.ヘルペス脳炎と日本脳炎の証拠がないと,CNSループスをはじめとする膠原病関係か,肝性脳症(Portal-Systemic shuntや尿素サイクル異常症)ぐらいしか思い浮かばない.これも否定されると,ぐっと苦しくなる.
橋本脳症というのは,確かに大穴として覚えておくべきだろう.つい,最近も臨床神経に症例報告が載っていましたね.ステロイドの投与で劇的に良くなるということと,甲状腺機能とはまったく関係なく脳症が起きることもあわせて覚えておこう.
多発性硬化症でのインターフェロン治療への疑問
Fillipini G and others.
Lancet 2003;361:1266非ヘルペス性の辺縁系脳炎では,voltage-gated potassium channelに対する抗体が血清&/or髄液に見出される例があるということを存知でしたでしょうか?そうなると,我々がしばしば悩まされる原因不明の脳炎の原因検索の一つが加わったばかりではありません.この病気は,γグロブリンの投与や血漿交換,ステロイドが効くというのです.非ヘルペス性辺縁系脳炎の中で有効な治療方法があるものということで,日本でも診断できるようにすべきでしょうね.すでに2001年にAnn Neurolに原著が出ています.
Buckley C, Oger J, Clover L, Tuzun E, Carpenter K, Jackson M, VincentA.
梗塞、脳梗塞、足の壊疽などを引き起こし生命の危険にさらされます ..
Cannabinoids for treatment of spasticity andother symptoms related to multiple sclerosis (CAMS study): multicentrerandomised placebo-controlled trial Lancet 2003;362(9395): 1517
ドパミンアゴニストが肺線維症のリスクに?
以下は雑誌の論文ではないのだが,神経内科医に知っておいてもらいたいと思い,ここに掲載した.英国薬事規制当局であるMHRAの医薬品安全性委員会 年次報告2002 CSM:Committee on Safety of MedicinesAnnual Report for 2002(2003.9.1)から,Pergolideと線維化反応と題して勧告が出ている.線維化反応(肺線維症や腹部線維症のような)が,麦角誘導体に関連して,まれに生じることがわかった。委員会は,パーキンソン病の治療に適応のある [‘Celance’](pergolide),[‘Parlodel’](bromocriptine),[‘Cabaser’](cabergoline)およびlisurideに関連する線維化反応のエビデンスを検討した。これは,Pergolideの使用がその他の麦角誘導体よりも,線維化反応の高率での報告に関連性があるという自発報告からの疫学的所見を受けてのことである。委員会は,利用可能なデータでは,この見かけ上の報告割合の増加が本質的なリスクの増加を反映しているのか,報告バイアスのようなその他の因子によるものなのかを確認することができなかった。委員会は,患者は麦角誘導体の服用期間中,線維化障害の症状に対し,定期的に注意深い観察が必要であると勧告した。製品情報はこれを反映して改訂され,記事はCurrent Problems in Pharmacovigilanceで公表された。池田コメント:麦角誘導体としては,古典的なセロトニン拮抗薬であるmethysergide(偏頭痛の治療などに使われたことがある)による後腹膜線維症が有名である.今回の勧告は,methysergideに限らず,ドパミンアゴニストにも線維症のリスクがあることを示唆している.
多発性硬化症の再発予防にはインターフェロンβ1bの方が1aより有効遅ればせながら、2002年4月のランセットです。Durelli L, et al.
病前性格という言葉はあるが,病前歩行というのは聞いたことがない.しかし,こ痴呆の発症を予見できるというのだ.著者らは,75歳以上で痴呆でない 422 例を対象に前向き研究を行い,発症前の神経学的歩行状態と痴呆の発症との関係を解析した.追跡開始前には,422例中,85例に歩行異常があった.追跡期間 (中央値 6.6 年)にのうち,歩行が正常だった337例中,88例に,歩行が異常だった85例中,37例に,合計125例に新たに痴呆が出現した.この相対危険度は2.03.神経学的歩行異常の対象者で,痴呆発症に対するリスクがより大きかった(ハザード比1.96[ 95%信頼区間 1.30~2.96 ]).これら対象者では,非アルツハイマー型痴呆のリスクは増大したが(ハザード比3.51[ 95%信頼区間 1.98~6.24 ]),アルツハイマー型痴呆のリスクは増大しなかった(ハザード比1.07[ 95%信頼区間 0.57~2.02 ]).歩行異常によるリスクの増大は,非アルツハイマー型痴呆の中でも,特に血管性痴呆の発症を予測した(ハザード比 3.46[ 95%信頼区間 1.86~6.42 ])以上より,著者らは,痴呆でない高齢者における神経学的歩行異常の存在は,痴呆,とくに非アルツハイマー型痴呆の発症リスクの有意な予測因子である,としている.脳血管障害は,アルツハイマー病よりも神経学的局所症候をきたしやすいわけだから,歩行異常が血管性痴呆のリスクを表したとしてもあなたはさして驚きはしないかもしれない.しかし,推測するのは誰にでもできるが,本当にそうかということを証明するにはこれほどの時間と労力が必要なのだ.論文の本筋には関係ないが,面白かったのは,痴呆の各病型別の比率である.この研究では地域に居住する75歳以上の高齢者422人を中央値で6.6年追跡して,4人に一人強に痴呆が発症したが,その125例中,アルツハイマーが70例(56%),血管性痴呆が47例(37.6%),その他が8例(6.4%)だったという.みなさんはこの数字を見てどう思うだろうか?
細菌性髄膜炎にデキサメタゾンは有効
de Gans J and van de Beek J.
ディベート・セクション 10番勝負 非心原性脳梗塞に対する静注抗血栓薬(オザグレル,アルガトロバン)の使用 ..
N Engl J Med 2004;350:647-654
アーテンも捨てたもんじゃない
昨今のEBM流行下でも、トリヘキシフェニジル(商品名アーテン他)のような、安価な、古典的な薬のRCTをやろうなんて健気な向きの仕事はなかなか日の目を見ない。最新のRCTでも17年前だという。そんな悪条件の中で、.Cochraneがレビューを出してきた。結論は“可”。少なくともプラセボには勝てた。アーテンは,効果が弱い割には、口渇はともかく、記銘力障害やせん妄が、とくに高齢者に起こりやすいので、使いにくい面があるのだが、何しろ安価で、振戦に対してはよく効き、レボドパを伝家の宝刀として温存できるという点で、見直してもいいと、私は考える。ドパミンアゴニストの値段と、アーテンの値段が何倍違うか、あなた知ってます?知ってから、どちらを選ぶか、考えましょうね。。ドパミンアゴニストの副作用だって馬鹿になりませんよ。アーテンなら、どんな副作用にせよ、勝手知ったるものですからね。
Katzenschlager R and others.
Lancet 2004;363:768-74卒中発作の早期治療と転帰との関連性:ATLANTIS,ECASS,およびNINDs rt?PA卒中発作試験の分析(卒中発作の発現から静注recombinanttissue plasminogen activator(rt?PA)治療開始までの時間(OTT)と3ヵ月間の良好な転帰および臨床的に重要な実質出血との関連性を評価した結果,OTT短縮とともにに3ヵ月間の良好な転帰のオッズ比は上昇した。出血はOTTに関連しなかったがrt?PA治療および年令と関連していた。)脳梗塞に対するrecombinant tissue plasminogen activator rt-PAの投与は、早ければ早いほどよく、90分以内が理想的とのことだが、この時間内に治療が始められるケースが、脳卒中救急の何割になるのだろうか?CTがそこら中にあって、かつ医療サービスへのアクセスにすぐれた日本でこそ、このエビデンスの検証を行うべきなのだが、肝心の脳卒中のガイドライン作成にあたっても、日本発の確固たるエビデンスを盛り込めなかった業界には、そういうことを期待するのも無理か?
急性呼吸不全の鑑別診断におけるBNPの有用性
観察的研究では、鬱血性心不全で高くなることがはっきりしているBNPだが、前方視的探索を行って、その診断的価値ばかりでなく、治療面、医療経済面での効果も検証した論文である。救急科で B 型ナトリウム利尿ペプチドを迅速に測定し,その他の臨床情報を併用することで,急性呼吸困難の患者の評価と治療が向上した.その結果,退院までの期間が短縮し,総治療費が減少したと結論している.このような論文をこのコラムに持ってきたのは、神経内科医も、神経筋疾患でしばしば心不全を診るからである。Christian Mueller and others.
/ 脳梗塞 / 溶血性尿毒症症候群 / 心筋梗塞, 狭心症, うっ血性心不
この研究の問題点はいくつかある.第一に,主要アウトカム指標が,脳MRIスキャンにおけるT1gadolinium造影病変数であって,真のエンドポイントである再発防止や,身体障害の進行防止ではないこと.だということ.第二に非盲検だとういこと.gadolinium造影病変数が真のエンドポイントとよく相関するという主張はあるが,何しろ造影病変数のうち,実際の症状に対応するのは10に一つと言われるほど,無症候性の病変が多い.つまり,画像病変は感度は高いが特異度が非常に低い.そんなものをエンドポイントにして,効いたと言っても,どうも眉唾だ.まあ,欧米では患者数が多い病気だから,もう,プラセボ対照で,再発抑制の臨床試験はもう始まるあるいはすでに始まっているだろうから,その結果を待ちたいが,個人的には“そんなうまい話はないだろう”という感じがする.多発性硬化症の患者さんに,横紋筋融解が起きたら,とっても惨めなことになるのも心配.
MSの発症にEBVが関与?
Epstein-Barr Virus in Pediatric Multiple Sclerosis
Suad Alotaibi, MD; Julia Kennedy, MSc; Raymond Tellier, MD; Derek Stephens,
MSc; Brenda Banwell, MD JAMA.
痺性イレウス / 脳梗塞,肺梗塞 / 血栓・塞栓症 / 心筋梗塞,うっ血性
N Engl J Med 2004; 351 : 354 - 61。
前庭神経炎の原因は,単純ヘルペスウイルス 1 型感染の再活性化という噂がある。しかし、抗ウイルス薬の効果を証明した試験はなかった。今回の検討は、はじめて本格的にこの噂の真相を究明するために組まれた試験である。結果は抗ウイルス薬の効果なし。その代わり、パルスではなく比較的少量のメチルプレドニゾロンが効果があった。主要評価項目は、12ヵ月後のカロリックテストだから、観察期間も十分あるし、指標の客観性も保たれていて、デザインにも大きな問題はない。無作為化を受けた患者計141 例のうち,38 例にプラセボ,35 例にメチルプレドニゾロン,33 例にバラシクロビル,35例にメチルプレドニゾロン+バラシクロビルを投与した.症状発現時には前庭麻痺の重症度に群間差はなかった.12ヵ月後の追跡時の末梢前庭機能改善の平均(±SD)は,プラセボ群で 39.6±28.1パーセントポイント,メチルプレドニゾロン群で 62.4±16.9 パーセントポイント,バラシクロビル群で36.0±26.7 パーセントポイント,メチルプレドニゾロン+バラシクロビル群で59.2±24.1 パーセントポイントであった.メチルプレドニゾロンはday1-3に100mg,day4-6 80mgというように、3日間毎に20mg減らしていくという、投与方法で、パルスではなく、リスクが少ない量と期間になっている。これなら現実的である。やはり単純ヘルペスウイルス一つで説明できるほど,世の中は単純ではないということか.
MMSE同様にお手軽で性能は上:7MSという痴呆スクリーニングMeulen EF, Schmand B, van Campen JP, de Koning SJ, Ponds RW, ScheltensP, Verhey FR. Related Articles, Links
The seven minute screen: a neurocognitive screening test highly sensitiveto various types of dementia.
COVID-19によって心筋梗塞・脳梗塞リスクが大幅に上昇 · 105
中枢性の顔面神経麻痺では,随意的な収縮と不随意の収縮(言い換えれば自然な表情)で差が見られ,しばしば自然な表情で,より麻痺がはっきりするのは,症候学の教科書や,ベッドサイドでの伝統的な教えだが,実は,それは,大脳皮質下の病変による中枢性顔面神経麻痺の場合であって,純粋に運動皮質が障害された場合には,随意的な収縮のほうが,自然の表情よりも強く障害されることを,この総説は教えている.ちなみに,自然の表情をベッドサイドで見たい時のために,優秀な神経内科医は手持ちの冗談を持っている.私の師匠の一人は,””たぬきは卵を産みます”と言ってごらん”というネタを持っていたが,病室で白衣を来た医者を前にして笑いを誘発するには,ちと効力が弱く,成功率は50%以下である.もう少し工夫が必要だと思っている.この総説では,"What would you do if you founda horse in your bathtub?"というギャグネタが示してあったが,これもどうかと思っている.さて,あなたのネタは何だろうか.
NEJMアルツハイマー病の総説抄訳
Cummings JL. Alzheimer's disease.N Engl J Med.
脳脊髄炎 · 脳浮腫; 膿疱性乾癬; 肺線維症; 鼻茸; 非感染性慢性関節炎; ビダール苔癬 ..
かつてステロイドが使われて今や捨て去られてしまった疾患は,神経内科領域では多い.脳梗塞,ギランバレー,ベル麻痺.だから細菌性髄膜炎にステロイドを使うなんて,聞いただけで目をむく神経内科医はさぞかし多いだろう.しかし,どうやらその態度を改めなくてはならないらしい.デキサメタゾン(10mg)を抗菌剤の初回投与と同時に投与し,その後6時間ごとに4日間投与したところ,転帰,死亡率ともに有意に改善した.転帰不良はデキサメタゾンでは26%だったが,プラセボ群では52%だった.一方,消化管出血の頻度は有意差がなかった.
Trousseau's syndrome
Case Records of the Masschusetts General Hospital.
[PDF] 副腎皮質ホルモン剤 デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム注射液
Levodopa and the Progression of Parkinson's Disease.
パーキンソン病の治療でレボドパの開始を遅らせたがる神経内科医は多い.しかし,有効な治療を要求する患者に対して,そんな嫌がらせじみた態度の根拠がどこにあるのかと聞かれて,答えられない神経内科医の数も同じぐらい多い.レボドパには神経毒性があると無邪気に信じ込んでいる人もいるが,それは違う.培養細胞レベルの話,それも一部の基礎研究者が主張しているだけだからだ.Wholeanimalを用いた実験では証明されていないし,ましてや臨床的根拠は全くない.むしろ,家族性のパーキンソン病では,進行を遅らせるという報告もある(Lancet 1999;353:1850).では,実際はどうなのだろうか?この研究では,レボドパ長期投与後,十分なwashout期間を置いた後,臨床症状,画像の両面から評価することによって手がかりを得ようとした.初期パーキンソン病患者 361 例を,レボドパ(カルビドパ合剤)の 1 日量150 mg, 300 mg, 600 mg ,プラセボのいずれかに無作為に割付け,40 週投与後,2 週間の休薬期間をおいて,投与前と 42 週目の時点でのUPDRS (Unified Parkinson'sDisease Rating Scale)スコアの変化を評価したところ,プラセボ群で 7.8 単位,レボドパ150 mg/日群で 1.9 単位,300 mg/日群で 1.9 単位,600 mg/日群で ?1.4 単位と,いずれのレボドパ群でもプラセボより有意な改善が残っていた.(P<0.001)一方,線条体ドーパミントランスポータ密度は,レボドパ群のほうで有意に低下していた.(レボドパ 150 mg/日群 ?6%,300 mg/日群 ?4%,600mg/日群 ?7.2%,プラセボ群 ?1.4%)(P=0.036,361 例中116例の患者についてSPECTにより評価).つまり,臨床的には症状改善,画像では悪化という,相反する結果が得られたわけだ.2週間の休薬期間が十分な長さだったのか,臨床症状と画像の結果が平行しなかったのは,まだレボドパが脳内から完全にwashoutされていなかったためではないかという懸念を残して,レボドパ神経毒性論争はまだまだ続く.
二次性進行性MSへの免疫グロブリンの効果
Otto R Hommes and others.
脳脊髄炎(脳炎、脊髄炎を含む)(但し、一次性脳炎の場合は頭蓋内圧亢進症状がみ ..
N Engl J Med 2005;352:2618-26一昔前までは椎骨脳底動脈潅流不全とごみためにされていた病態が少しずつ明らかになってきた.今や脳卒中の8割が虚血型であり,そのうち2割が椎骨脳底動脈であるという.脳梗塞のタイプでも人種差があり,白人では頭蓋外の動脈硬化性病変が多いが,黒人やアジア人では,頭蓋内の動脈硬化性病変が多い.症状,症候で一種類だけ,たとえば,回転性めまいだけとか,失立発作(dropattack意識清明のまま崩れ落ちる)だけという場合は椎骨脳底動脈の疾患ではまずないと考えていい等々,ためになることが書いてあります.
DBSにMRIは禁忌!!
よく,DBS(Deep brain stimulation:植え込み型神経刺激装置)を行っているパーキンソン病患者のMRI画像を学会でみかけるが,もともとMRIは禁忌である.あなたは,そんなこと当たり前じゃないかと思うだろうか?それとも,えっ,いけなかったの?と思うだろうか?
【米FDA】 ● 植込み型神経刺激装置を有する患者におけるMRIによる傷害(昏睡および永続的な神経学的機能障害を含む)
米FDAは,植込み型神経刺激装置を有する患者においてMRI処置を受けた場合に重度の傷害あるいは死亡が引き起こされる可能性があることについて医療専門家に対して通知。FDAは昏睡および永続的な神経学的機能障害を含む数件の重度の傷害の報告を受けた。これら有害事象は,リードワイヤー末端の電極の加熱により周辺の組織の傷害を引き起こしたものであると考えられた。)
レボドパとパーキンソン病の進行
脳ヘルニアの切迫:デキサメタゾン 1 日 16 〜 20mg より漸減投与,または 20%
神経内科医でも滅多にお目にかからない病気の総説である.線条体を中心とした神経回路,病態生理,遺伝子,環境両面からの原因論など,興味深い内容を読むと,もしかしたら見逃しているのかもしれないという疑念が沸き起こってくる.小児の脳梗塞のリスクファクター
Straeter R and others.
脳脊髄炎(脳炎、脊髄炎を含む)(但し、一次性脳炎の場合は頭蓋内圧亢進
投与の継続について特に規定はございませんが、患者さんの状態から、病勢進行又は許容されない毒性が発現するまで継続することができると考えられます。
なお、レナリドミド及びデキサメタゾン併用の場合、臨床試験では患者さんの状態により、18サイクルを超えて投与した場合の有効性及び安全性は確立していません。