ジャディアンスとフォシーガの違いを比較して以下の表にまとめました。
最後に、患者の個別のニーズや医師の判断に基づいて、メトホルミンとフォシーガのどちらを選択するか、または併用するかを決定することが重要です。医師と相談しながら、自分に最適な治療法を見つけることが、長期的な血糖コントロールと健康維持の鍵となります。
この表からジャディアンスとフォシーガには下記のような違いがあることが分かります。
SGLT2阻害薬には、血糖を下げる働き以外にも、多様な良い効果があることが報告されています。
SGLT2阻害薬には、食前・食後の一日にわたり血糖値を下げる作用があることが分かりました。
次に、HbA1cの低下作用を見てみましょう。
縦軸:HbA1c変化(%)
ジャディアンス 左 10mg 右 25mg
BMI:左:やせ 中:普通 右:肥満
また、ジャディアンスとフォシーガの違いとしてはも挙げられます。
ケトアシドーシスはインスリンが不足することにより引き起こされるため、特に1型糖尿病患者さんでは注意が必要です。「SGLT2阻害薬の適正使用に関するRecommendation」では、
「1型糖尿病患者の使用には一定のリスクが伴うことを十分に認識すべきであり、使用する場合は、十分に臨床経験を積んだ専門医の指導のもと、患者自身が適切かつ積極的にインスリン治療に取り組んでおり、それでも血糖コントロールが不十分な場合にのみ使用を検討すべきである。」と記載されています。
フォシーガ(ダパグリフロジン)は、2型糖尿病治療薬として多くの患者に使用されていますが、その効果を享受するためには副作用と注意点を理解することが重要です。フォシーガは尿中に糖を排出することで血糖値を下げる一方で、いくつかの副作用が報告されています。また、特定の患者には注意が必要な場合があります。本記事では、フォシーガの一般的な副作用と注意点について詳しく解説します。
飲む量ではジャディアンスが10mgまたは25mg、フォシーガが5mgまたは10mgという違いがあります。
ARNI(Angiotensin Receptor-Neprilysin Inhibitor)は、心不全の治療薬の一つで、アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)とネプリライシン阻害薬を組み合わせた薬剤です。ARBの効果に加え、ネプリライシンを阻害することで、心臓の線維化を抑制し、心不全の進行を遅らせる効果が期待されます。
ARNIは、従来のACE阻害薬やARBよりも、心不全の症状や合併症の改善効果が高いことが報告されています。今後はACE阻害薬/ARBからARNIへの切り替えが進むことが予想されます。
SGLT2阻害薬は、心不全患者にとって有望な治療法の一つとされています。ただし、副作用として、尿路感染症や脱水症状が報告されているため、適切な患者選択と管理が必要です。他の薬剤との併用についても容量の調整が必要になることがあります。
(SGLT2阻害薬の適正使用に関するRecommendation 2014.6.13より)
SGLT2阻害薬の投与中止後、血漿中半減期から予想されるより長く尿中グルコース排泄及びケトアシドーシスが持続した症例が報告されていますので、必要に応じて尿糖を測定するなど観察を十分に行ってください。
SGLT2阻害薬は、2型糖尿病の治療に用いられる薬剤ですが、最近では心不全の治療にも使用されるようになりました。SGLT2阻害薬は、腎臓のSGLT2(腎臓でグルコースを再吸収するトランスポーター)を阻害することで、尿中にグルコースを排泄する作用があります。そのため、血糖値を下げるだけでなく、体重の減少や血圧の低下、脂質代謝の改善など、多くの効果が報告されています。
心不全に対するSGLT2阻害薬は、心筋そのものを保護する効果、血圧を下げることで心臓の負担を減らす効果、腎機能を改善・維持することで心臓の負担を減らす効果があります。また利尿作用があるため、従来の利尿薬を減らすことができる症例があります。
ジェネリック医薬品は全てのSGLT2阻害薬で発売されていません。
マンジャロには、強力なHbA1低下効果と体重減少効果があることが報告されています。
2型糖尿病を対象とした海外での研究データですが、これまでに日本で販売されていた糖尿病治療薬の中で最も体重減少効果が強いとされていたオゼンピックと比較しても非常に強いHbA1c低下効果と体重減少効果があることが示されています。
ジャディアンスには、頻尿やカンジダ(性病)などの副作用があります。
また、SGLT2が阻害されるとSGLT1(※)による再吸収が若干増加することも要因のひとつと考えられます。
ジャディアンスとフォシーガは、それぞれ下記のような人におすすめです。
フォシーガは、メトホルミン単独では十分な効果が得られない場合や、体重減少を強く望む患者に適しています。特に、肥満を伴う2型糖尿病患者にとっては、フォシーガの体重減少効果が大きな利点となります。また、心血管疾患リスクが高い患者にもフォシーガの使用が推奨されることがあります。
ここでは、SGLT2阻害薬の効果や副作用についてご紹介していきます。
ただし、フォシーガは腎臓(近位尿細管)に働き利尿作用があるため、
就寝前に服用すると夜中にトイレで目が覚める原因となる可能性があり、服用のタイミングには注意が必要です。
ジャディアンスとフォシーガについてのよくある質問にお答えします。
ケトアシドーシスはインスリンが不足することにより引き起こされるため、特に1型糖尿病患者さんでは注意が必要です。「SGLT2阻害薬の適正使用に関するRecommendation」では、
「1型糖尿病患者の使用には一定のリスクが伴うことを十分に認識すべきであり、使用する場合は、十分に臨床経験を積んだ専門医の指導のもと、患者自身が適切かつ積極的にインスリン治療に取り組んでおり、それでも血糖コントロールが不十分な場合にのみ使用を検討すべきである。」と記載されています。
SGLT2阻害薬の副作用と頻度は、以下のように報告されています。
前述のACE阻害薬/ARBと同様に、心臓の拡張や肥大を抑制する効果があります。
収縮能の低下した心不全に対してはACE阻害薬/ARB、β遮断薬、ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬を可能な限り全て導入し、副作用のない範囲で最大容量を目指していくのが基本的な方針です。
心不全の治療薬は長らく新しいものが登場しませんでしたが、ここ数年で複数の新薬が登場し効果が実証されています。
ジャディアンスよりも、ほかの「SGLT2阻害薬」の方が安価です。
SGLT2阻害薬の血糖降下作用はインスリンを介さないため、単独では低血糖の危険性が低いとされています。
なお、SGLT2阻害薬の体重減少の効果は、あくまで副次的なものです。
慢性心不全に適応があるのは、ジャディアンス錠10mgのみです。ジャディアンス錠25mgを処方することはできませんので、ご承知ください。
なお、心血管リスクの高い2型糖尿病の方を対象とした国際共同試験の結果では、ジャディアンスの投与で心血管死、心不全による入院、またはそれらの複合評価項目のリスク低下が認められています。そして、そのリスク低下効果は 10 mg と 25 mg で同程度であったことから、ジャディアンスの慢性心不全に対する用法用量は1日1回10mgとされています。
また、慢性心不全の方を対象とした国際共同試験の結果では、ジャディアンス錠10mgの投与で心血管死や心不全による入院のリスクが大きく低下することが確認されています。
SGLT2阻害薬はその作用機序からケトアシドーシスに注意が必要です。
sGC刺激薬は心筋細胞内のcGMPという物質を増加させ、心不全の改善効果があります。cGMPは心筋の線維化・炎症などに対して抑制的に働き、心筋のリモデリングを防ぎます。既存の治療薬や新薬であるARNIに上乗せしても効果があることが示されています。
メトホルミンとフォシーガの併用が検討されるポイントは以下の通りです。
たしかに、ジャディアンスなどSGLT2阻害薬の副次的な作用として体重減少があります。しかし、体重の減少量は数%程度ですし、長期間服用しなければ十分な効果は期待できません。また、過度の体重減少は健康にも良くありません。
そのため、ダイエット目的でジャディアンスを服用するのはおすすめできません。
体重減少を望むのであれば、薬に頼るのではなく、食生活の改善や適度な運動で健康的に痩せるようにしましょう。
そのため、SGLT2阻害薬で高い治療効果を期待することができます。
β遮断薬は心臓の交感神経を抑え、心臓への過剰な刺激を抑制します。心臓を休めて負荷を軽減し、心機能の維持・改善に働きます。「目に見えない治療」の代表です。心不全治療のキードラッグと言ってもいいですが、容量を増やしすぎると心拍出量が下がって低拍出症候群という非常に危険な状態となるため、患者さまに適した容量を見極めがとても重要です。代表的な薬剤としてカルベジロール、ビソプロロールがあります。
SGLT2阻害薬では心血管疾患や腎疾患に対するデータが示されています。
SGLT2阻害薬を服用している患者さんでは、インスリンが不足しても、SGLT2阻害薬のインスリン非依存的血糖降下作用により血糖値が高値にならない場合があります。
ジャディアンスを含むSGLT2阻害薬に、脱毛の副作用は認められていません。
患者さまにご負担いただく薬剤費は、保険割合によって変わります。
例えば、3割負担の患者さまがジャディアンス錠10mgを1日1回30日分処方された場合、ご負担金額は1700.1円になります(薬剤費のみの計算です)。
また、ほかのSGLT2阻害薬もは開発されていないのが現状です。
SGLT2阻害薬を飲むと、血圧低下作用があることが報告されています。
血圧の低下するメカニズムは完全に解明されていませんが、一つの機序として、ナトリウムの利尿作用によると考えられます。
GLP-1受容体作動薬とフォシーガの主な違いは以下の通りです。
また、リベルサス(セマグルチド)との併用についても触れておきます。リベルサスはGLP-1受容体作動薬で、食欲抑制や血糖管理に効果が期待されます。フォシーガ、リベルサス、メトホルミンの三剤併用は、血糖管理や体重に対する効果が期待されるケースもありますが、このような治療法は医師の厳密な監視のもとで行う必要があります。