この表からジャディアンスとフォシーガには下記のような違いがあることが分かります。
腎臓で糖を再吸収するたんぱく質(SGLT2)を阻害し、糖を尿中へ排泄するお薬です。
糖尿病治療薬として保険適応があります。
薬の作用によって、1日あたり約400キロカロリーのブドウ糖が尿中へ排出されるため、ダイエット効果が期待できます。
商品名としてカナグル、スーグラ、フォシーガ、ジャディアンス、デベルザ、ルセフィ等があります。
また、ジャディアンスとフォシーガの違いとしてはも挙げられます。
この研究において、頸動脈IMTに変化は認められなかったが、脈波伝播速度(PWV)が改善していたことから、SGLT阻害薬は動脈硬化を改善しないが、おそらく容量負荷を軽減することで血管の硬さは改善するとディスカッションに書いたのが仇となった。最終的に日本内分泌学会の主催するEndocr Jという雑誌に拾って頂いたのだが、最初に投稿した某雑誌では“EMPA-REG OUTCOMEⓇで心血管イベントが抑制されているのに動脈硬化が改善しないはずないだろう!”と門前払いを食らったのだ。ところが、それから数年の月日が経ち、順天堂大学と大阪大学のグループが行ったUTOPIAという研究は、SGLT2阻害薬を用いて我々と矛盾しない結果を一流紙に報告している(Cardiovasc Diabetol. 2020; 19(1): 110)。我々は早すぎたのだ。さらに基礎研究においても、SGLT2阻害薬がDPP-4阻害薬とコラボして、著明な高血糖になる糖尿病モデルマウスでの血管肥厚を抑制することも報告した(Biochem Biophys Rep 2019 Apr 19;18:100640)。
ループ利尿薬との併用で使用されることが多いのですが、ループ利尿薬の量を減らして、その代わりにSGLT2阻害薬を投与されているケースが増えています。例えば、私の担当していた患者様で87歳男性、心不全の胸水貯留にてアゾセミド60mgにて治療中でしたが、入院中にエンパグリフロジン10mgを追加し、結果的にアゾセミド30mgへ減量することができた患者様もいらっしゃいます。
飲む量ではジャディアンスが10mgまたは25mg、フォシーガが5mgまたは10mgという違いがあります。
ジャディアンス(一般名;エンパグリフロジン)は主に2型糖尿病の治療薬として用いられてきました。ジャディアンス錠の適応には慢性心不全もありますが、2024年2月9日に効能・効果として慢性腎臓病が追加されたことにより、適応症が3つとなりました。
ジャディアンスは、SGLT2(ナトリウム-グルコース共輸送体2)阻害薬です。糖尿病治療薬として開発された同薬ですが、2021年に慢性心不全に対する効能・効果の追加承認を取得しています。さらに、冒頭でもご紹介したように、2024年2月9日付で慢性腎臓病に対する効能・効果の追加承認を取得しました。
(SGLT2阻害薬の適正使用に関するRecommendation 2014.6.13より)
なお、ジャディアンスを使用したダイエットのやり方については別の記事で詳しく解説しています。
ダイエットに興味がある人は、こちらもあわせてお読みください。
2014年に今までの血糖降下薬とは全く作用機序が異なるお薬が発売されました。
それが「SGLT2阻害薬」です。
日本では、アステラス製薬の「スーグラ」というお薬が一番最初に発売されました。
その後複数の製薬メーカーから続々と同系統のお薬が発売されて、今では6成分、7種類のお薬が発売されています。
当院では、スーグラ(アステラス)、フォシーガ(アストラゼネカ/小野薬品)、デベルザ(興和)、ジャディアンス(日本ベーリンガーインゲルハイム/日本イーライリリー)の4種類を採用しています。
ダイエットに使われることが多いSGLT2阻害薬は、「ルセフィ」や「カナグル」などです。
SGLT2阻害薬が著明な脱水を引き起こす可能性が危惧されていたが、発売後幾度の猛暑を経験してもSGLT2阻害薬で熱中症や脳梗塞が増えたという報告を耳にしない。最近の報告では、SGLT2阻害薬が糖と共に尿中に排泄する水は、利尿薬のような血管内の水ではなく浮腫みの原因とも言える、サードスペースの水であるとう見解も報告されている。そういえば私も、SGLT2阻害薬フォシーガⓇのサンプルを1錠頂いて飲んだ翌日、二日酔いの顔の浮腫みがスッキリしていたことを経験している。
ジャディアンスのように、糖質カットの効果が見込める薬剤は「SGLT2阻害薬」と呼ばれます。
SGLT2阻害薬は血糖値やHbA1cを下げるだけじゃありません。
フォシーガは、SGLT2阻害薬の一つで、糖尿病治療に用いられる医薬品です。一部の患者さんでは体重に変化が見られることがありますが、これには個人差があり、すべての方に当てはまるわけではありません。フォシーガの使用に際しては、医師の指導のもとで正しく使用することが重要です。治療効果や体重変化についての詳細は、医師と相談しながら確認していくことが推奨されます。
ジャディアンスとフォシーガでは、フォシーガの方がより強いダイエット効果が期待できます。
上記のような症状が出たら、SGLT2阻害薬の処方を受けた病院に早めに相談してください。
SGLT2阻害薬は、このSGLT2の働きを妨げることで効果を発揮します。
インスリン製剤を使う必要のない時には、肥満かどうかの「体型」や「早朝や空腹時に血糖値の上昇があるかどうか」などの点を見て、薬剤を選びます。例えば、肥満や内臓脂肪(腹囲増大・脂肪肝など)があれば可能な量のメトホルミンや、経過によってはアクトス、またヘモグロビンA1c(HbA1c)が高い場合にはDPP-4阻害薬の併用などという具合です。
SGLT2阻害薬の使用で起こりうる副作用には、以下のようなものがあります。
また、SGLT2阻害薬は心血管疾患や腎疾患の予防や治療に効果があることも研究されています。
ジェネリック医薬品は全てのSGLT2阻害薬で発売されていません。
SGLT2阻害薬はどうやって効いているのかを説明する前に、腎臓でどうやって尿が作られているかを説明します。
尿の作り方は、次の通りです。
なお、全てのSGLT2阻害薬に共通する禁忌事項は、以下の通りです。
矢島:日本の場合、糖尿病患者の6割くらいはDPP4阻害薬から治療が開始されています。ただ、最近の知見を踏まえると、SGLT2阻害薬をなるべく早く使っていくことが、長い目で見て患者の予後改善の重要なファクターになるのではないかと考えています。メディカルアフェアーズでも、そういった方向で活動をしています。
ここでは、SGLT2阻害薬の効果や副作用についてご紹介していきます。
患者さまにご負担いただく薬剤費は、保険割合によって変わります。
例えば、3割負担の患者さまがフォシーガ錠5mgを1日1回30日分処方された場合、ご負担金額は1611.0円になります(薬剤費のみの計算です)。
ジャディアンスもフォシーガ同様、SGLT2阻害薬に分類される薬です。
フォシーガは、腎臓での糖再吸収を抑制し、尿中に糖を排出することで血糖値を管理するために用いられる薬です。この作用により、カロリーが体外に排出されることがありますが、その量や影響には個人差があります。フォシーガの使用による体重変化については、全ての方に同様の効果があるわけではありません。また、排尿による糖の排出は血糖値の管理に寄与しますが、健康的な体重管理を目指す場合は、医師と相談しながら適切な治療を進めることが重要です。
ジャディアンスよりも、ほかの「SGLT2阻害薬」の方が安価です。
――そう考えると、SGLT2阻害薬は糖尿病に対してもっと積極的に使われるべきなのではないでしょうか?
なお、SGLT2阻害薬の体重減少の効果は、あくまで副次的なものです。
しましょう。また、SGLT2阻害薬とインスリン分泌促進薬を併用する場合、低血糖に注意が必要です。できます。
SGLT2阻害薬の副作用と頻度は、以下のように報告されています。
フォシーガは、糖尿病治療薬として知られるSGLT2阻害薬の一つです。この薬は、体内の余分な糖を尿として排出することで、血糖値のコントロールを助けます。特に、メトホルミンとの併用が注目されています。メトホルミンも糖尿病薬で、異なるメカニズムで血糖値を下げます。この二つの薬を組み合わせることで、血糖コントロールを強化することが期待されます。
SGLT2阻害薬は、摂取したブドウ糖を排泄します。つまり、できます。
ジャディアンスとカナグルは、主要評価項目であるMACEのリスクを抑制、フォシーガはMACEで有意差を認めなかったものの、もう一つの主要評価項目である心血管死・心不全による入院リスク(心血管死は有意差なし)を抑制しました。
以下に該当する人は、SGLT2阻害薬をおすすめできない可能性があります。
フォシーガなどSGLT2阻害薬の特徴的な副作用として、性器感染や尿路感染(膀胱炎など)があります。これは、SGLT2阻害薬の作用により尿中に糖分が多く排出され、尿路や陰部で雑菌などが繁殖しやすくなるためです。
性器感染症・尿路感染症は治療が遅れると、腎盂腎炎や敗血症などをまねくこともあります。気になる症状がある場合は、すみやかに受診して適切な治療を受けてください。
SGLT2阻害薬は、SGLT2とSGLT1の選択性に違いがあります。
フォシーガを使用することで、体内の余分な糖が排出され、血糖値の上昇を抑制する助けとなりますが、個々の体調や条件によって異なる効果が現れる場合があります。利尿作用によって一時的な体重減少が見られることもありますが、脱水症状を避けるために十分な水分補給が必要です。フォシーガの使用に際しては、医師の指導のもとで安全に行うことが大切です。
ジャディアンスを含むSGLT2阻害薬に、脱毛の副作用は認められていません。
矢島:われわれが日本、英国、ドイツ、オランダ、ノルウェー、スウェーデンの6カ国で約77万人の2型糖尿病患者を対象に行ったリアルワールド研究では、2型糖尿病患者が最初に発症する心血管・腎疾患は慢性腎臓病が最多で、次に心不全が多いことがわかりました。心機能や腎機能を悪化させないため、糖尿病を早期に治療することは非常に重要です。そこはSGLT2阻害薬がすごく役に立てるところですし、心不全や慢性腎臓病を発症した患者についても、心腎連関を意識しながらトータルでケアすることができる。フォシーガは、早期の段階から心不全や腎臓病を発症する後期の段階まで、幅広く患者の役に立てる薬剤として成長させていきたいと思っています。
SGLT2阻害薬はその作用機序からケトアシドーシスに注意が必要です。
。CKDステージ2〜4かつ尿中アルブミンの排泄を認める患者を対象に、ACE阻害薬またはARBとの併用により、プラセボと比較して複合主要評価項目(腎機能の悪化、末期腎不全への進行、心血管死または腎不全により死亡の発生)を低下させる効果(HR0.61;95Cl 0.51-0.72;p