メラトニンは日中に分泌したセロトニンが原料となって分泌されます。
脳内でセロトニンが発生した14~15時間後にメラトニンが分泌され、眠気をもたらします。つまり、朝に太陽光を浴びてセロトニンを作っておくことが、夜間にメラトニンの分泌量を増加させることになり、その結果、質の良い深い睡眠を得ることに繋がるのです。
メラトニンと光は密接に関係していて、2つの大きな影響があります。
メラトニンを含むフードサプリメントの摂取による有害影響が報告されており、一般症状として頭痛、 めまい、眠気、悪夢、いらいらなど、神経学的症状として振戦や片頭痛が、消化器系障害 として悪心、嘔吐、腹痛などである。
すなおクリニックでも、上記の制度を用いてメラトニンを処方することを考えています。その中で、どの製品が良いのかということを調べていくうちに、昨年アメリカの臨床睡眠医学会の学術誌(Journal of Clinical Sleep Medicine)に掲載されている論文に出会いました。この論文の要旨の抄録の結論の部分を以下に示します。
メラトニンとセロトニンは大きな関係があることが分かってきています。
一方、個人で輸入することは可能です。Googleサーチで、メラトニンを探せば、多くのサイトが現れます。冒頭の写真も、私が個人としてというサイトから購入したものです。
前述しましたようにメラトニンは、日本では販売されていません。しかし、日本で認可されていない医薬品でも、医師が厚生局を通じて厚生労働省から薬監証明を取得して合法的に輸入し、日本国内で処方薬として治療に使うことが可能は制度があります(文献4)。メラトニンはアメリカではサプリメントとして使われていますが、日本では神経ホルモン剤として医薬品の扱いになります。
※以下では「メラトベル」として、メラトニンの効果や副作用をお伝えしていきます。
またメラトベルは、生理的な物質であるメラトニンと同じお薬ですので、という特徴もあります。
逆にメラトニンの分泌が抑えられると、睡眠覚醒リズムが乱れる原因となり睡眠の質が落ちてしまいます。
メラトニンのサプリメントの素晴らしい点は、副作用がとても少ないところです。
一方で、メラトニンには上記の2番めの効果として、体内時計をずらす作用もあります。例えば、夕方4時5時ころに少量(0.5mgから1mg)を服用すると、服用直後に眠気が出るのではなく、通常の眠くなる時間が早くなるという効果を用います。これによって、寝付きの悪い人の寝付きが良くなるということもあります。(寝付きの悪さは、必ずしも睡眠時間帯だけの問題ではありませんので、必ず効果があるわけでもありません。)このような利用法は、体質的には夜型人間だが、早く床に入る習慣がある人などには、より効果が高いと思います。(関連項目: 朝型夜型質問紙とは?)また、この効果をつかって、時差ボケ(ジェットラグ症候群)を軽減させることも行われています。
睡眠に対する効果として、があります。そのため、不眠症の治療に使われています。メラトニン受容体作動薬は、ベンゾジアゼピン系のと比較すると、であることが利点です。
まずは、眠りを司るメラトニンとは何か、その仕組みについて解説します。
サプリメントでメラトニンを摂取することもできますが、自己判断で摂取せず医師の指示の下適切な用量で取り入れるようにしましょう。
メラトニンが持つ役割や効果としては、以下のようなものが挙げられます。
調節卵巣刺激(COS)期間中のメラトニン補給は、臨床的な妊娠の可能性と卵子の採取数を減少させないが、効果があるのかないのかは不明である。
メラトニンの原料であるセロトニンは、必須アミノ酸であるされます。
最も重要な生殖アウトカムである、生児、流産、OHSS、先天性異常に対するメラトニン補給の効果については、まだ不明です。
喫煙者を1週間禁煙させてメラトニン25mg服用すると、という報告があります。
アメリカではこんなにポピュラーで身近な存在なのに日本ではあまり浸透していないなんて、すごくもったいないと思います。今回の記事を通して、少しでもメラトニンに興味を持っていただければ幸いです。
※本記事は『統合医療でがんに克つVOL.135(2019年9月号)』にて掲載された『リオルダンクリニック通信4』を許可を得た上で一部調整したものです。
メラトニンのサプリメントは、併用をしてはいけない薬や注意するべき成分があります。
不妊症治療におけるメラトニンの有効性につきましては、科学的根拠が不十分なようです。
メラトニンは、必須アミノ酸であるトリプトファンからセロトニンをへて作られます。
いかがでしたでしょうか。今まさにがんと闘っている患者さん、がん予防目的の方、睡眠に関する問題がある方、アンチエイジング目的の方、さらには旅行中の時差ボケ解消にもメラトニンは絶大な効果を発揮してくれるはずです。
役割:深部体温を下げる 副交感神経を優位にして、気持ちを落ち着かせる 呼吸や脈拍、血圧を低くする 抗酸化作用(老化防止、抗癌)免疫力向上
メラトニンは体内のメラトニン受容体(MT1とMT2)という部位に対して働きます。メラトニン受容体作動薬も、MT1とMT2に作用し、病院やクリニックにおいて、と呼ばれる医薬品として、処方されています。
松果体はメラトニンというホルモンが産生され、血中メラトニン量は夜に高値を ..
『ブレインスリープ コンフォーター オールシーズンズ』は、宇宙服のために開発された革新的な調温技術を採用。独自のマイクロカプセルが温度変化に応じて個体と液体に変化し、吸熱、蓄熱、放熱を繰り返します。
卵胞内にも存在するメラトニンはその抗酸化作用で活性酸素から卵子を保護している可能性がある。卵子
また、自然光でなければ効果がないというわけではありません。太陽光を浴びるのが難しい場合は、蛍光灯やLEDなどの人工的な光を浴びても、朝にメラトニンの分泌を抑えられます。
けていると、メラトニンの分泌が抑えられて、子どもはなかなか眠りにつくことが
・橋本 結花、岡谷 裕二、田辺 恵子、千浦 淑子、西田 佳世、馬場 才悟 (2003) “メラトニンの胎児抗酸化能増強作用に関する研究” 高知医科大学紀要 19, 99-107, 2003-09-30
睡眠にもホルモンの働きが大きく関わっている。脳の中心に位置するグリーンピースほどの大きさの松果体から分泌される「メラトニン」だ。
夜間にメラトニンの分泌を促し、入眠しやすくするために、日常生活で意識的に以下のことを取り入れてみましょう。
またメラトニンは、脳の松果体から分泌されるホルモンで、起床して朝の光を浴びて ..
メラトニンには、眠りに入る時間を短くする作用や、深い眠りを促す作用があります。そのため、光の調節によって、メラトニンの分泌をコントロールすることで、睡眠の質の改善に有効といえます。
メラトニンは自然な眠気を感じさせ、体内時計を整える役割があります。
朝日を浴びて夜にメラトニンの分泌が始まったとしても、生活環境の影響でメラトニンが減少してしまうことがあります。そうなると眠りを妨げる原因になるため、注意が必要です。
睡眠は、健康に欠かせない役割があります! 眠ることで、私たちのカラダは毎晩 ..
メラトニンには性ホルモンの抑制効果があるため乳がんや前立腺がんといったホルモン系のがんに効果的ですが、以上のような機序によりホルモン系以外のがんにも効果が期待できます。
メラトニン合成酵素遺伝子の発現を促進することを発見しました。 ..
メラトニンは、同じく脳内ホルモンであるセロトニンと深い関係があることが知られています。セロトニンはメラトニンの原料であり、幸福ホルモンとも呼ばれ、おいしいものを食べたときや達成感を得たときなど、幸福感を感じた場合などで分泌されるホルモンです。
日本ではわざわざメラトニン受容体に作用する薬が睡眠薬として用いられて ..
また、メラトニンの細胞内への取り込みは通常であれば膜受容体で媒介されますが、近年グルコーストランスポーターがメラトニンの細胞内への取り込みにおいて中心的な役割を果たしていることが明らかになっています。糖質などのグルコースはがんの進行を促進しますが、メラトニンはこのトランスポーターを介してグルコースと競合し、グルコースの細胞内への取り込みを阻害します。
体内時計に働きかけることで、覚醒と睡眠を切り替えて、自然な眠りを誘う作用がある「睡眠ホルモン」、それがメラトニンです。
<図3>
このように単独でも抗がん・抗転移効果があるメラトニンですが、化学療法や放射線治療との併用によってこれらの副作用を減らしたり治療効果を高める可能性があります。例えば、シスプラチンによる急性腎症や乳がんに対する放射線誘発皮膚炎を抑えます。そしてラットの研究ではありますが、メラトニン投与群はER陽性乳がんに対するアドリアマイシンの感受性が高まり、QOLの改善もみられました。
メラトニンは脳内の松果体から夜間に分泌されるホルモンで、夜であることを全身に伝える役割 ..
ここではメラトニンの分泌を促す効果的な方法や、分泌が抑制されないように毎日の生活で気を付けるべきことを紹介します。