阻止円の直径から、希釈法では MIC 値から、抗菌性物質に対する感受性の程度 ..


世をあげて免疫ブームですが、このような作用を持った物質は他に知られていません。さらに素晴らしいことに、経口投与されたラクトフェリンは腸管吸収を経て血液脳幹門を越え、内因性オピオイドの作用を増強します。つまり、疼痛や不安など諸々のストレッサー(ストレスの原因となるもの)からわれわれの神経を守ってくれます(図2)。μオピオイド受容体をノックアウトしたマウスの行動を観察することにより、オピオイドの作用がより明確になりました。つまり、オピオイドは単に疼痛を緩和するだけでなく哺乳類の精神活動にまで及ぶことが明らかにされつつあります。


ピルリマイシンは他のリンコマイシン系抗生物質と同様に大腸菌及びサルモ ..


製薬会社の研究所では日夜いろいろの化合物をクスリの候補として研究開発していますが、リスク、つまり、副作用がない化合物はクスリにならないというぬきがたい固定観念があります。クスリはもともとベネフィットとリスクとで成り立つ外来物質です。"副作用の心配がまったくなく、病気を治療するベネフィットだけを持つクスリはないだろうか?"という考えこそがまさに長期にわたって我々をラクトフェリンに執着させた原動力です。

1968年、東京大学と某大手製薬会社の研究グループは、ミコフェノール酸という抗生物質が抗ウイルス活性、抗ガン活性、免疫抑制作用を示すことを発見しました。この物質は100年以上も前に発見されていたにもかかわらず、これといった用途もないまま放置されていたのです。この物質がどれほど魅力的であったかは、世界で同時に米、英、デンマーク、日本の製薬会社が抗ガン剤として秘密裏に研究開発していたことでもわかります。その大手製薬会社と東京大学医科研は1969年に、ミコフェノール酸がユニークな免疫抑制作用を示すことも発表しましたが、当時の我が国は臓器移植用の免疫抑制剤の市場(ニーズ)がありませんでした。その後、世界的な大手製薬会社であるロシュが、ミコフェノール酸誘導体を免疫抑制剤として開発し、1995年には腎臓、心臓及び肝臓移植時の免疫抑制剤として、米国を始めとする先進諸国で行政から許可を取得しました。いま、その誘導体(商品名:セルセプト)は移植臓器の免疫的な拒絶反応を防ぐ標準的な治療薬の一つで、ロシュのドル箱製品になっています。

ミコフェノール酸は、イノシン酸リン酸をグアニル酸リン酸に変換する反応に関与する酵素、IMP dehydrogenaseの阻害剤で、GTPあるいはdeoxyGTPの合成を阻害します。
毒物ですが、拒絶反応に関与するリンパ球が適応的に生合成するIMP dehydrogenase IIを特異的に阻害することで選択的に拒絶反応を防いでいるといわれています。当然のことながら、このクスリは移植臓器を拒絶反応から守るだけでなく、病原微生物の感染から身体を守る免疫系も抑制します。つまり、移植臓器を拒絶反応から守るベネフィットと、感染症にかかるリスクとが背中合わせになっているのです。免疫抑制剤がなければ患者は死ぬという状況下では、免疫抑制剤は必要悪です。この例が示すように、末期ガンや臓器移植のように生命維持が危機に瀕したときに使われるクスリほどリスクが高い傾向にあります。


西洋薬に限界を感ずる理由の一つに慢性病の治療薬があります。人体を構成する諸組織には、もともと「大きな余力」と「恒常性を維持するための強い復元力」があるはずです。慢性病の発症は、余力が使い尽くされた身体が耐えきれなくなって、悲鳴を上げている状態ではないでしょうか?増加の一途をたどっている動脈硬化、II型糖尿病、高血圧の成人病御三家とガンは、数十年もかかって発症する典型的な慢性病です。ところが現代医療が提供するクスリのほとんどは、比較的短時間で結論が出る実験動物の病態モデルで選ばれてきました。新薬の臨床試験にしても、慢性病に苦しむ患者の"生活の質(QOL)"を改善し、病態を治癒に向かわせていることが分かるほど充分な時間をかけて結論を出す経済的な余力はありません。多国籍で巨大化したメガファーマですら同様です。

このような過程を経て選ばれた治療薬を長年フォローしてゆくと、病を治すどころか、むしろ重くする悪循環をもたらすことがありえるのではないでしょうか。慢性病治療薬の現状が必ずしも満足すべきものでないことは、最先端をゆく人工心臓の研究者が代替医療にのめり込んでいることからも明らかでしょう。

我々がラクトフェリンの研究開発に執着した理由も、ラクトフェリンがまったくリスクなしに"免疫"と"脳神経"という動物の生命維持にとって必須の機能に影響を及ぼしているように思われたからです。
ラクトフェリンは、鉄の毒性と妥協し、それを飼い慣らすために生まれた古い起源を持つタンパク質です。

①培地厚は阻止円直径に影響を与えるので4mmを厳守する。 ..


腸溶性ラクトフェリン研究会では、健康食品としてのラクトフェリンの生理活性に興味を抱き研究してきました。それは図1に示すようにラクトフェリンが" (1) 異物認識に始まる自然免疫発動から (2) 獲得免疫へと連鎖反応する免疫カスケード"を賦活する(あるいは正常化する)ことが、まだ頼りないレベルですが、動物実験及び分子生物学的に証明されているからです。

ラクトフェリンは、鉄の毒性と妥協し、それを飼い慣らすために生まれた古い起源を持つタンパク質です。

8mmのディスク(アドバンテック社製)を、阻止円の形成確認用に使用した。 ..


ラクトフェリンは、1939年に「牛乳の赤いタンパク質」として、スウェーデンの学者が発見しました。ヒトを含む哺乳類の乳、分泌液、成熟好中球の顆粒に含まれる分子量約8万ダルトンのタンパク質で、2~3個のシアル酸からなる糖鎖(分子量の10%程度)を持っています。ラクトフェリンは血液中の鉄蛋白であるトランスフェリンと同様、Fe3+を二個分子内にキレートする性質があります。原始的な生命が誕生した地球は、現在と比べると酸素濃度が低く、環境に多量のFe3+イオンが存在したと云われています。Fe3+は不飽和脂肪酸、糖類と共存すると急速に連鎖反応を起こし脂肪酸を過酸化することからも分かる通り猛毒ですが、ヘモグロビンに含まれる鉄は生命維持に必須です。

患者さんが普段の生活を快適に送れるようにしながら、治療を続けていくことが重要です。

5 直径 18 mm の阻止円内に複数のコロニーがある場合は陽性と判定する。 Page 16

青カビから分離された天然抗生物質です。
スペクトラムは狭域ですが、レンサ球菌・髄膜炎菌への強力な活性を持つ「切れ味のよい」抗菌薬です。
半減期が短いため、数時間ごとの点滴もしくは持続点滴で投与します。また、欧米では梅毒治療の第一選択であった筋注用製剤が2021年に日本でも薬事承認され、使用できるようになりました。

1986年、ニュージーランド、マッセイ大E. ベーカー教授提供
トランスフェリン-ラクトフェリン属タンパク質は、鉄の毒性と妥協し、それを飼い慣らすために生まれた古い起源を持つタンパク質と思われます。その証拠には母乳の鉄飽和度は5~7%、牛乳では11~15%、成熟好中球のラクトフェリンは0~2%で、遊離のFe3+が生体内の微少環境に放出されるや否や、即刻Fe3+をキレートして有害な影響をマスクする体制が整っています。いつ頃、トランスフェリンとラクトフェリンの分化が起こったのかは明らかでありません。Fe3+に対する親和性はトランスフェリンと比べて300倍強く、両者を一緒にインキュベートするとトランスフェリンのFe3+はすべてラクトフェリンに移行します。したがって、感染局所のようにFe3+が病原微生物の増殖を促し致命的に作用する場合、Fe3+をキレートして有害な影響を除去するのはトランスフェリンではなくラクトフェリンと考えられます。すでに、ヒト、ウシ、ラクダ、ウマのラクトフェリンは、結晶X線回折により構造が決まっています(図3)。それによると、ラクトフェリンは700以上のアミノ酸が結合した一本鎖のポリペプチドで、ほぼ同じ数のアミノ酸からなるC末端とN末端はジスルフィド結合(-S-S-)で球状に丸まり、二つの球体が団子状にくっついた構造をしています。

ラクトフェリンには34から36のシステインが含まれているからです。各球体の中心には、キレート結合によりFe3+が固定されています。


大腸菌の増殖を抑制してビフィズス菌を増やすといわれ、身体の調子を保ち、免疫を ..

ペニシリンGから安定性向上を目指して作られた合成ペニシリンです。
腸球菌のやリステリアへの抗菌活性も持っています。感受性があれば、大腸菌などの腸内細菌科やインフルエンザ桿菌にも有効です。

(菌が発育していない部分を阻止円と言います。) 薬剤の効果がなければ、ディスクの周辺にも菌は発育するので阻止円は形成されません。

人間は成長の過程で、様々な感染症を経験し抗体を持ちますが、女性は妊娠すると、母親になるまでに持った抗体の中のいくつかを、妊娠中は胎盤から、出産直後は初乳中に与えることができます。
この原理を乳牛に応用して開発された粉ミルクが免疫ミルクです。

免疫ミルクは、乳牛に26種類の病原菌(人間の感染症の原因菌)を抗原として与え、乳牛の体内に26種類の病原菌に対する抗体を産生するようにし、その乳牛のミルクを搾乳し、最終的にスキムミルクにしています。

免疫ミルクは、さまざまな生理活性物質が含まれており、牛乳にはあまり含まれないラクトフェリンも多く含んでいます。


免疫ミルクの1日の摂取量は定められていません。
栄養補助食品として摂取する場合は、製品の表示をお確かめください。
50℃以上の温度では成分がそこなわれます。

従来のアミノグリコシド系抗生物質不活化酵素に対して安定で、KM や FM 耐性菌にも強

メシル酸ガレノキサシン水和物は、他の抗菌薬と同様に消化器系への副作用が比較的多く報告されています。患者さんの中には、服用後に胃腸の不快感を訴える方もいらっしゃいます。

[PDF] Microbiological Experiments-6


ラクトフェリンは哺乳動物の乳、粘膜を被覆する粘液に含まれており、とくにヒトの赤ちゃんが生まれた直後に摂取する初乳に多く含まれています。赤ちゃんが母乳から摂取するラクトフェリン量は、一日あたり7~10gにも達します。この量は乳の主要蛋白であるカゼインに次いで多いのです。出生直後の人類はラクトフェリンにもっとも依存度が高い動物種と言うことができます。

このことはラクトフェリンが単に栄養を充足するタンパク質として母親から与えられるだけでなく、何らかの機能を持っていることを示唆します。また、涙や子宮の分泌液などのように直接的に外界の異物と高い頻度で接触する最前線の粘液に多量に含まれています。好中球106個あたり3~5μgも含まれているとする論文もあり、好中球は毎日1012個入れ替わっていますから、成人は一日あたり3-5gくらい合成している勘定になります。つまり、人体のラクトフェリン合成量は、血清アルブミンに次ぐと言ってよいでしょう。それにもかかわらず役割については、ほとんど分かっていません。これから数回に分けて、ラクトフェリン研究開発の状況をご説明することにします。

は,レボフロキサシン(0.18 µg/L),クラリスロマイシン ..


ラクトフェリンは乳や唾液、涙などに含まれる抗菌作用のあるたんぱく質です。体内で微生物が鉄と結びつくのを妨害し、微生物の増殖を防ぎます。大腸菌の増殖を抑制してビフィズス菌を増やすといわれ、身体の調子を保ち、免疫を増強する働きがあるといわれています。またラクトフェリンは炎症を抑える働きもあり、肺炎などの炎症系疾患によいとされています。ラクトフェリンは牛乳や乳製品に多く含まれており、チーズやヨーグルトにアイスクリームなどからも摂取できます。

善されたニューマクロライド(クラリスロマイシン、アジスロマイシン等)が既に使用さ.

アンピシリンの内服版といえる抗菌薬です。
アンピシリンの経口薬と比べて経口吸収率が高く、内服の際は通常はAMPCを選択します。溶連菌による咽頭炎・歯科処置の術前投薬・梅毒の治療などに適応します。

クラリスロマイシン 1回 200mg 1日2回3~5日間経口投与 ..

ラクトフェリンは図1に示すように「免疫賦活作用」、「鎮痛・抗ストレス作用」、「脂質代謝改善と基礎代謝昂進」等々、優れた効能・効果を持ちながら、素晴らしさが世の中に認識されていません。それは経口投与したラクトフェリンの吸収・代謝を巡り混乱した状態が続いているからです。この章では混乱の原因と腸溶製剤の必要性を説明します。

[PDF] 薬剤耐性ワンヘルス動向調査 年次報告書 2018(たたき台)

気管支炎が長引いている場合や、なかなか治らないニキビなどの慢性的な感染症では、何週間も、時には何ヶ月も薬を飲み続ける必要が出てくることもあります。

クラリスロマイシンが 886 から 1866 ng/L 含まれていたことが示されて ..

ABPCにβラクタマーゼ阻害薬(SBT)を配合した薬剤です。
本来ペニシリン系に耐性のある細菌にもスペクトラムが拡大しています。メチシリン感受性黄色ブドウ球菌(MSSA)、多くの腸内細菌、横隔膜下の嫌気性菌にも活性があります。

)、下水処理水中に含まれるレボフロキサシン、クラリスロマイシンの分

ABPC・SBTの内服版に相当する薬剤です。
βラクタマーゼ阻害薬(CVA)を配合することで、AMPCが有効な細菌に加えて嫌気性菌や腸内細菌への活性があります。市中感染に幅広く有効な薬剤です。

マイシン(14 員環)、クラリスロマイシン(14 員環)、アジスロマイシン(15 員環).

患者さんの具合や検査の結果をよく見ながら、薬を飲む期間を決めていきます。効き目が十分でないときは、もう少し長く飲んでもらったり、別の抗生物質に替えたりすることを考えます。

[PDF] 21.薬剤耐性研究センター センター長 菅井 基行


昔から日本には清酒、醤油、味噌など発酵食品製造の伝統があります。これらの食品が如何に優れていたかは、醤油が欧米の食文化に定着し、スーパーマーケットの定番商品になっていることからもわかります。その源流が中国南部の照葉樹林地帯にあったとしても、現在のような洗練された食品に仕上げたのは、我が国固有の文化的伝統でした。この発酵食品の伝統は、医薬品産業にも生かされています。古くは滞米中の高峰譲吉博士が着目したのは、清酒醸造に使われる麹の消化酵素でした。清酒醸造は麹カビがつくる消化酵素を巧みに利用する産業で、米飯に多量のアミラーゼ、プロテアーゼを含む麹を混ぜデンプンとタンパク質を分解します。消化剤として一世を風靡したタカジアスターゼは、清酒醸造の伝統なしには考えられませんでした。この伝統は現在でも生きています。

例えば、世界でもっとも売上高が大きい医薬品は、人体用が血清コレステロール低下剤"スタチン類",動物用がイヌのフィラリア治療に使う"イベルメクチン"ですが、双方の起源が日本で発見された発酵生産物にあることは意外と知られていません。また、臓器移植時における拒絶反応を抑制する"タクロリムス"も、国産の発酵による薬剤です。

一方、我が国ではタンパク質を広義のクスリとして活用してきました。例えば、昔は風邪をひくと清酒に生卵を混ぜた"月見酒"を呑む習慣がありました。月見酒は今日から見ても驚くほど合理的です。アルコールは体を温めてくれますし、卵白には溶菌酵素であるリゾチームとニワトリのラクトフェリンに相当するコンアルブミンが多量に含まれているからです。今日、多くの総合感冒薬にリゾチームが含まれていることからも月見酒の有効性は明らかでしょう。それではラクトフェリンではどうでしょうか?成人がラクトフェリンを経口摂取し、赤ちゃんと同じ効能効果を発揮させるための前提を考えてみることにします。

標準品, クラリスロマイシン標準品, スルバクタム標準品, セ


皆さんは乳児が嘔吐すると、吐瀉物に白い塊があることを記憶されていると思います。白い塊はカードと言います。乳のカゼインにレンネットが作用しκ-カゼインと呼ばれるペプタイドを切り離すと、残りの部分は乳脂肪を巻き込みながら凝集してカードを形成するのです。この現象は、われわれの食生活と大きな関係を持っています。