「抗がん剤をすると、ひどい吐き気が出る」と記憶にインプットされると、


RINVの病態生理学の理解は不完全である。セロトニン、サブスタンスP(substance P)、およびドパミンは、放射線誘発性の嘔吐に関与する神経伝達物質である。RINVは、化学療法誘発性のN&V(CINV)とかなり類似している。RINVにおけるセロトニン拮抗薬の有効性から、放射線誘発性の嘔吐におけるセロトニンの役割が支持されている。サブスタンスP拮抗薬はCINVと同様にRINVにおいて広く使用されている。前臨床研究から、RINVにおけるサブスタンスPの役割が示唆されている。サブスタンスP拮抗薬は、RINVに対する研究が始まったばかりである。サブスタンスPはRT実施後の長期のN&Vにおいて役割を演じている可能性がある。


薬剤師のためのBasic Evidence(制吐療法) | 日医工株式会社

このような状況において,中等度催吐性リスク抗がん薬に対する予防的制吐療法において,どの5-HT3 受容体拮抗薬を用いるべきか解説する。

パロノセトロンの予防的制吐効果を検証したランダム化比較試験は多数あり,メタアナリシスも行われている。中等度催吐性リスク抗がん薬の悪心・嘔吐予防に関するメタアナリシスの結果,パロノセトロンの制吐効果は第1 世代5-HT3 受容体拮抗薬を上回っていた。また,高度催吐性リスク抗がん薬と比べて,中等度催吐性リスク抗がん薬に対するパロノセトロンの制吐効果は第1 世代よりも明らかに良好であった。このため,中等度催吐性リスク抗がん薬に対してデキサメタゾンに併用する5-HT3 受容体拮抗薬は,パロノセトロンを選択することが強く推奨される。

薬物相互作用 (27―がん化学療法における制吐剤の 薬物 ..

5-HT3 受容体拮抗薬は,急性期悪心・嘔吐の予防において重要な制吐薬であり,第1 世代のグラニセトロン,オンダンセトロン,ラモセトロンなどのほか,より半減期が長い第2 世代のパロノセトロンがある。前版までは,対象となる抗がん薬の催吐性リスクや個々の患者のリスク因子に応じて,どちらを選択すべきか,薬価の問題を含め議論が続いていたが,薬価については後発品の登場により両者の差が小さくなった。また,NK1 受容体拮抗薬の登場により,中等度催吐性リスク抗がん薬に対する予防的制吐療法も変わってきた。

2件の大規模プロスペクティブ観察研究により、RINVの頻度と制吐のための手段に関する情報が提供されている。Italian Group for Antiemetic Research in Radiotherapyでは、さまざまな種類の放射線療法を受けている患者1,020人におけるRINVの発生率が解析された。全体では、吐き気および/または嘔吐は28%の患者で報告された。嘔吐の最初のエピソードまでの期間中央値は3日であった。制吐薬は、予防的に投与された12%およびレスキュー治療で投与された5%を併せて17%の患者で投与された。RTを受けた患者368人を対象にした2番目のコホートでは、全体の発生率は吐き気で39%および嘔吐で7%であった。下腹部および骨盤にRTを受けた患者(66%)の方が頭頸部にRTを受けた患者(48%)よりも吐き気の頻度が高かった。RT中の制吐薬は十分に処方されていない。

3タイプの吐き気にはそれぞれ違った吐き気止めが効果を示します。 ..

近年,中等度催吐性リスク抗がん薬に対して,5-HT3 受容体拮抗薬,デキサメタゾンに加え,NK1 受容体拮抗薬の3 剤を併用することが増えている。高度催吐性リスク抗がん薬に対するNK1 受容体拮抗薬を含む3 剤併用下におけるパロノセトロンと第1 世代5-HT3 受容体拮抗薬との比較試験では,主要評価項目である120 時間までのCR 割合に有意差がなかったことを考えると,中等度催吐性リスク抗がん薬に対してNK1 受容体拮抗薬を用いる場合には,第1 世代の5-HT3 受容体拮抗薬を選択することも許容される。

放射線療法(RT)は、がん患者における吐き気と嘔吐(N&V)の重要な原因の1つである。複数の観察研究により、RTを受けている患者においてある程度のN&Vが起こる全累積発生率は80%に及ぶと示唆されている。N&V発生に対する危険因子が明らかになっている。放射線誘発性のN&V(RINV)はQOLを悪化させることで、治療の遅延や予約のキャンセルに至り、がんの制御に支障を来す。

投与していない別の作用機序をもつ制吐薬(ハロペリドール,メトクロプラミド.

段階的な筋弛緩法として誘導イメージ法、催眠、および系統的脱感作は、予測性のN&V(ANV)に対して最も頻繁に研究されており、この古典的条件付けによる反応に対して推奨される治療法である。(詳しい情報については、本要約ののセクションを参照のこと。)

最も重要な因子は、放射線照射野であると考えられる。では、Multinational Association of Supportive Care in Cancer(MASCC)、European Society for Medical Oncology(ESMO)、および米国臨床腫瘍学会(ASCO)によって提唱されたリスクカテゴリーを示す。この分類では吐き気のリスクは検討されていない。RTで治療されている患者のN&Vのリスクは、特定のRTレジメンの催吐性に加えて、他の複数の因子によって異なる。患者特異的な因子としては、以下が挙げられる:


デキサメタゾン(DEX)の3剤併用標準制吐療法を施行することが推奨 ..

緩和ケアにおいて、鎮痛薬の効果が乏しい疼痛や呼吸困難、悪心・嘔吐、倦怠感、食欲低下、腫瘍熱等による苦痛がある場合、ステロイドの投与を検討する。ステロイドは、腫瘍周辺の炎症や浮腫を減少することにより、腫瘍による圧迫や浸潤を緩和し、局所症状を改善する効果が期待できる。また、局所におけるサイトカインの産生を抑制し、がん悪液質症候群に伴う全身倦怠感や食欲不振を改善する。
(使用薬剤)浮腫の原因となるミネラルコルチコイド作用が少なく、作用時間が長いデキサメタゾン
やベタメタゾンが推奨される(表)。効果がない場合、または、せん妄などの強い副作用が出た場
合は、中止や減量を考慮する(3週間以上使用している場合は、原則、漸減しながら中止する)。

今回は実はたくさん種類がある制吐薬についてです。 嘔吐が起こる仕組みも解説しているので、よりそれぞれの薬剤が理解しやすくなっています。

嘔吐に関する中枢は、延髄の網様体にあります。第4脳室底の最後野に存在する化学受容体誘発帯(CTZ)が刺激を受け、その刺激が延髄にある嘔吐中枢に伝達されることで、悪心・嘔吐が起こります。また、治療や嘔吐に対する不安などが大脳皮質を刺激し、悪心・嘔吐が誘発されることもあります(図1)。

+デキサメタゾン(2剤併用療法)へのオランザピンの追加投与は推奨されるか ..

ほとんどの薬剤は単剤での分類となっているが,アントラサイクリン系抗がん薬とシクロホスファミドは2 剤併用療法の場合にHEC に含めた。多くのがん薬物療法に多剤併用療法が用いられており,原則,最大の催吐性リスクに対する制吐療法が推奨されるが,具体的な対応は第2 章の臓器がん別のレジメン一覧を参考にされたい。

これらの結果は、NK1 受容体拮抗薬の作用機序や特徴を考慮すれば妥当な結果である。

化学療法誘発性悪心・嘔吐の評価方法として、医療者による客観的評価には有害事象共通用語規準v4.0 日本語訳JCOG版 (CTCAE v4.0-JCOG) がしばしば用いられる。一方で、患者の悪心・嘔吐の程度について、医療者による過大・過少評価があることが報告されており、患者の主観的な評価が必要である。患者による悪心・嘔吐の評価ツールとしては、Visual Analogue Scale (VAS)、Numerical Rating Scale (NRS)、悪心・嘔吐に特異的なものとしてはMASCC antiemesis tool (MAT)、Functional Living Index Emesis (FLIE)、Index of Nausea, Vomiting, and Retching (IVNR)などが用いられる。近年、患者の自己評価に基づいて有害事象を測定できるPatient-Reported Outcome CTCAE (PRO-CTCAE)が開発され、臨床応用されつつある。

副作用として、吐き気や下痢などの消化器症状が比較的多いため、特に ..

ヨーロッパとカナダで行われた臨床試験の結果です。573人の患者さんは放射線治療(60グレイ)のみと放射線治療(60グレイ)とテモゾロマイドを併用する群に振り分けられて治療されました。テモゾロマイドはまず75mg/m2の量を放射線治療中に毎日飲むという方法で投与されています。それから150-200mg/m2(5日間服用,28日周期)を1コースとして6コースまで追加します。
追跡期間中央値28ヶ月の時点での全生存期間中央値は,放射線治療単独群が12.1ヶ月であったのに対して,テモゾロマイドを併用した群では14.6ヶ月でした。ちょっと寂しいのですが,テモゾロマイドを併用すると2.5ヶ月の生存期間の延長が得られています。放射線とテモゾロマイドの併用群での2年生存割合は26.5%で,放射線治療単独群では10.4%でした。
副作用としては7%の患者さんにグレード3-4の血液毒性が見られていますが,これはとても軽いものと評価できます。
膠芽腫の腫瘍細胞の中にMGMTという遺伝子があります。この遺伝子は化学療法の効果を消してしまう働きをするということで知られていました。MGMTという遺伝子のプロモーターの部分にメチル化がある膠芽腫をもつ患者さんの方が生命予後がよいことが判りました。プロモーターのメチル化がある膠芽腫に,放射線治療とテモゾロマイドを使った治療をすると,全生存期間の中央値は21.7ヶ月であったとのことです。ところがメチル化がないとテモゾロマイドを追加してもはっきりした効果がないようであるとも書かれています。この事実は,メチル化を調べることによってテモゾロマイドを投与した方が良いかどうかがあらかじめ判るということを示しています。
この2つの論文は,グレード3と4の星細胞系腫瘍(退形成性星細胞腫と膠芽腫)に対して,放射線治療とテモゾロマイドの併用が世界的な標準的治療として用いられるようになるというインパクトを与えました。もちろんテモゾロマイドの服用で得られる効果は大きなものではなくて,この2つの腫瘍型の死亡率がとても高いという事実を覆すものではありません。しかし,このには違いありません。メチル化があるかないかを調べる方法は難しいので,一般化されるのはまだ将来のことになります。

作用機序の異なる制吐薬を複数、定時投与する。 ➢ ドパミン受容体拮抗薬 ..

1)抗がん剤→直接CTZへ刺激→嘔吐中枢刺激→悪心・嘔吐
2)抗がん剤→活性酸素産生→小腸クロム親和性細胞からセロトニン分泌→5-HT3(セロトニン)受容体に結合→CTZへ刺激伝達→嘔吐中枢刺激→悪心・嘔吐
3)抗がん剤→サブスタンスP分泌→CTZや嘔吐中枢にあるNK1受容体に結合→嘔吐中枢刺激→悪心・嘔吐
4)嘔吐に対する不安など精神的要因→大脳皮質刺激→嘔吐中枢刺激→悪心・嘔吐

それでもどうしても吐き気が強い時には,デキサメタゾン8mgを併用することがあります ..

国立がんセンター中央病院の勝俣範之医師は、「デカドロン(デキサメタゾン)の、化学療法の制吐剤としての効果は、RCT(ランダム化比較試験)で証明されているので世界の標準治療になっています。海外の各種ガイドライン(ASCO、NCCN、NCI PDQ)でも引用されているのに、日本にはガイドラインがなく、実はやっと2005年に保険適応になりました。ASCOガイドラインが最初に出たのが、1999年ですから、6年遅れたことになります。例によって、『日本で治験がされていない』からということで保険適応にならなかったのです。日本だと保険適応でないと処方できないという点や、保険適応でないとエビデンスがないと勘違いしている医者もたくさんいたりして、非常に困った状況にあります」とのこと。

吐き気が起こるメカニズムの1つに、「セロトニンという体内物質(鍵)が、受容体 ..

注1: 英語表記は本邦未承認。
注 2: 「 ※」は海外のガイドラインには記載がないが,わが国では使用可能な薬剤。
注3: 下線付きの薬剤は30 年以上前に開発された薬剤(アムルビシン,ネダプラチン,ピラルビシンを除く)。 (3)注射抗がん薬における催吐性リスクに応じた制吐薬の選択 がん薬物療法における基本的な制吐薬として,NK1受容体拮抗薬,5-HT3受容体拮抗薬,デキサメタゾンの3 剤があり,これらを催吐性リスクによって使い分けていく(→,,制吐療法アルゴリズム,制吐薬治療のダイアグラム)。最近のQI 調査においては,催吐性リスクに応じた適切な制吐療法をどの程度行っているか,それを確実に行う体制が整備されているかが評価項目となっており,施設全体の取り組みであるという認識が必要である。 5-HT3受容体拮抗薬は,第1 世代,第2 世代と多くの種類があるが, 最大限の制吐効果を得るために最新の高価な薬剤を使っても有効性の優劣が明確でない場合もある。抗がん薬の催吐性リスクだけでなく, どの化学療法レジメンで, どのような制吐レジメンを用いるかで, 第一世代と第二世代の使い分けが示されており(→), 有効性が同等であればより安価な方を選択し適切に制吐療法を行っていくことが推奨される。 がん患者では,抗がん薬以外にも支持療法や併存症に対する治療薬を併用している場合が多いため,薬物相互作用によるそれぞれの薬効の変化にも留意した選択・用量調節が必要である(→)。 (4)経口抗がん薬における催吐性リスク評価と制吐療法 経口抗がん薬における催吐性リスクについては,MASCC/ESMO ガイドライン2016 を参考に作成委員会内でコンセンサスを確認し, それ以外の薬剤については承認申請時のデータ,代表的な臨床試験の報告をもって に示すリスク分類とした。わが国で使用頻度の高いテガフール・ギメラシル・オテラシル(S-1)では,悪心の発現頻度は3~54%,Grade 3/4 は0.2~7.1%,嘔吐の発現頻度は14~28%,Grade 3/4 は1.2~4.3%と報告されており,軽度リスクに分類した。トリフルリジン・チピラシル(TAS-102)は悪心と嘔吐の発現頻度がそれぞれ48%,28%であることから中等度リスクに,アレクチニブは悪心の発現頻度が13%であり軽度リスクに分類した(→)。レンバチニブでは悪心の発現頻度が41%, Grade 3 が2.3%であり, 中等度リスクに分類した。 注1: 英語表記は本邦未承認。
注 2: 「 ※」は海外のガイドラインには記載がないが,わが国では使用可能な薬剤。 (5)制吐療法の評価 現在, 抗がん薬の副作用である悪心・嘔吐の評価方法としては, CTCAE (Common Terminology Criteria for Adverse Event) v4.0-JCOG が用いられているが,これは制吐療法の評価方法ではない(→)。従来のわが国の制吐療法における臨床試験では,悪心・嘔吐が「ない」,「我慢できる」から,「ほとんど食べられない」といったチェック項目を患者に提示して個々の治療効果を示してもらうなどの方法がとられていた。最近の臨床試験では,がん薬物療法施行後0~120 時間の完全制御割合,0~24 時間の完全制御割合(急性),24~120 時間の完全制御割合(遅発性)などが評価項目として用いられている()。しかし,医療者は過小評価の傾向が指摘されており,悪心・嘔吐の予測がどの程度できているかの評価も重要である。また, 患者自身による主観評価にあたる Patient-Reported Outcome (PRO) の重要性も認識されてきており, がん臨床試験における患者の自己評価に基づき, 有害事象評価の正確性と高い精度のグレーディングを追及したツールとしてPRO-CTCAEが公開されてきており(), 日常診療として客観的評価とどのようにして関連づけて評価していくか等に関する検討が必要になるであろう。 1) 佐伯俊昭.制吐薬適正使用ガイドラインに関するアンケート調査.癌と化療.2015; 42: 305-11. 2) 渡部智貴,半田智子,加藤裕久.日本国内の臨床試験に基づく抗がん剤の催吐性リスク分類.癌と化療.2015; 42: 335-41. 3) 有害事象共通用語規準v4.0日本語訳JCOG版(CTCAE v4.0 - JCOG)
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このような作用機序は吐き気や嘔吐を抑制する可能性が高いと考えられており、制 ..

小児の星細胞系腫瘍には有効な制がん剤はないといっても言い過ぎではない時代が続きました。テモゾロマイドは第2世代の経口アルキル化剤で,成人のに対して有効性が認められていますから,小児の治療にも使用できます。
成人例ではにテモゾロマイドの高い有効性が報告され,PCV化学療法に代用し得る薬剤であるとされています。小児においても乏突起膠腫系腫瘍はテモゾロマイドに反応する神経膠腫であるのかもしれません。
小児の治療抵抗性悪性神経膠腫とに対する第2相試験が欧州で行われました。200mg/m2を5日間連続投与したものですが,登録された55例において有効性は認められないと結論されました。さらに初発例の29例(年齢中央値6歳)に対し放射線治療後に同様なテモゾロマイドの投与を行った報告では,生存期間中央値12ヶ月で全例が死亡して,テモゾロマイドが脳幹部神経膠腫の予後を改善することはないとされました。
毛様細胞性星細胞腫の第5選択肢として,再発胚細胞腫瘍,PCNSL(脳リンパ腫),髄芽腫・胎児性腫瘍の維持化学療法などで使用されることがあります。しかし,科学的な根拠はまだありませんし,どのような小児脳腫瘍に有効なのかはこれからの臨床研究を待たなければなりません。