このeGFRの値で、腎機能をステージ1〜5の5段階に分けることができます。
(2)研究の内容
2005年1月から2021年4月までにJMDC Claims Database(注6)に登録され、登録後、4か月以上が経過してから糖尿病に対してSGLT2阻害薬が処方され、透析治療歴のない12,100症例(年齢中央値53歳、84%が男性、HbA1c中央値7.5%)を解析対象としました。6種類のSGLT2阻害薬について、それぞれ、エンパグリフロジン(empagliflozin)は2,573症例、ダパグリフロジン(dapagliflozin)は2,214症例、カナグリフロジン(canagliflozin)は2,100症例、それ以外のSGLT2阻害薬は5,213症例(イプラグリフロジン(ipragliflozin)2,636症例、トホグリフロジン(tofogliflozin)1,467症例、ルセオグリフロジン(luseogliflozin)1,110症例)に対して処方されていました。
平均観察期間773 ± 477日の間に、年齢や性別、併存疾患やその他の糖尿病治療薬で補正した解析で、エンパグリフロジン、ダパグリフロジン、カナグリフロジン、その他のSGLT2阻害薬の間で、腎機能の指標である推算糸球体濾過量(eGFR、注7)の年次変化量を比較しましたが、薬剤間において有意な差は認められませんでした(図1)。この結果は、SGLT2阻害薬の腎保護作用が薬剤間で共通しているクラスエフェクトであることを示唆しています。
そのため、腎機能低下があるときはタンパク制限が推奨されることがあります。
どれくらい腎臓の機能が悪くなったら専門施設に紹介するかについては、「かかりつけ医から腎臓専門医・専門医療機関への紹介基準」があり、これを参考に腎臓専門の医師の外来に紹介し、協力して診察することにしています。腎機能が正常でも尿蛋白が出ていると言われた時や、尿蛋白がなくても腎機能(eGFR)が低下していると言われたら、早めに医療機関の受診をおすすめします。
一時的な脱水状態や腎臓への薬物の影響、過度な運動、タンパク質の過剰摂取などが原因で、クレアチニンの数値は一時的に高くなることはあります。しかし、数値が持続的に高い場合は、何かの疾患が原因で腎臓の機能が低下している可能性があります。
大前提として、一度悪くなった腎機能を改善させることはできません。
SGLT2阻害薬は、糖尿病治療薬として使われ始めた当初、重い脱水症状などの副作用がみられました。日本腎臓病薬物療法学会理事長で、東京医科大病院薬剤部長の竹内裕紀さんは「フォシーガの治験データを見る限り、重篤な副作用は目立ちませんが、適切に使うことが重要です」と指摘しています。
例えば、糖尿病は慢性腎臓病の大きな原因の一つです。血糖値が高くなると、血液中の糖分が血管の内側を傷つけ、腎臓を含む血管がダメージを受けます。
糖尿病による腎障害(糖尿病性腎症)は、血糖値がしっかり管理されていても、少しずつ進行してしまうことがあります。そのため、定期的な検査と早期発見がとても重要です。
フォシーガの腎臓への効果について、この記事で解説したことをまとめました。
2020年にこの腎臓を保護する効果は糖尿病じゃない腎臓病の患者さんにも効果があるという報告が出て、2021年9月より日本で糖尿病がない腎臓病にも保険適用が通り、医療機関から処方することが可能となりました。
2020年10月9日の厚生労働省薬食審・医薬品第一部会にてSGLT2阻害剤フォシーガ錠に「慢性心不全」の適応症に関する審議が行われ、了承されました。正式には2020年11月に正式承認される見通しです。
単純に「〇〇すれば治る」のであれば誰も腎機能に困りませんよね。
これにより、2型糖尿病の合併有無に関わらず、慢性心不全患者に対してβブロッカーやACE阻害薬などの標準治療に上乗せする形で、フォシーガ錠10mg1日1回を経口投与することが可能となります。
フォシーガは、米国において、成人2型糖尿病における血糖コントロール改善のための食事および運動療法の補助療法として承認され、また、第Ⅲ相 CVアウトカム試験の結果に基づき、標準治療への追加療法で、成人2型糖尿病における心不全入院および心血管死のリスク低下の適応 *を取得しています 12。また、フォシーガは第Ⅲ相 、第Ⅲ相 試験の結果に基づき、2型糖尿病合併の有無に関わらず、 、および として承認された最初のSGLT2阻害剤です 1,13。
腎機能が悪い時にはロキソニンは極力避ける必要があると考えられています。
クレアチニン・クリアランスという腎臓の機能を計算せずに、中毒域の薬をだされている場合もあります。 また75歳をこえて、メトグルコをだす人(医者)もいます。 またメトグルコは最低でも1日1000mg飲まないと意味がなく、副作用だけがでるのですが、750mgだしたり、500mgだしたり(最初はいいのですが、出し続けるのは問題外)するのは、何をしたいのだろう、本気で治療されてないな、と感じます。
(フォシーガを製造販売しているアストラゼネカが資金提供を行ったデータです。)
ステージが進むにつれて、腎機能が低下していることを示し、ステージ5まで行くと、透析が必要な状態となります。
フォシーガ錠10mgの効果・効能・副作用 | 薬剤情報 | HOKUTO
腎機能検査の項目である(体に不要な老廃物)と(老廃物を尿へ排出する能力)の数値が、フォシーガの飲み始めの初期に一時的に悪化することがあるのです。
この中では、フォシーガとジャディアンスが慢性腎臓病に対する効能または ..
クレアチニンの値の正常範囲は人によって異なりますが、一般的には男性では0.6〜1.0 mg/dL、女性では0.5〜0.8 mg/dLが正常とされています。クレアチニンの数値がこれよりも高い場合は、何かの疾患が原因で腎臓の機能が低下している可能性があります。
腎機能とクレアチニンは関係がありますか? |慢性腎臓病(CKD)
「2型糖尿病を合併する慢性腎臓病の患者に福音をもたらす素晴らしいデータだ」。SGLT2阻害薬カナグリフロジン(国内製品名・カナグル)を創製した田辺三菱製薬の三津家正之社長は5月の決算説明会で、導出先の米ヤンセンが同薬の腎アウトカムを検証した「CREDENCE試験」の結果を称賛しました。
クレアチニンは血中の老廃物です。腎機能が悪くなると、尿から排出 ..
近年臨床応用されたSGLT2阻害薬は,糖尿病に伴う糸球体過剰濾過を是正する薬剤として注目されている。実際,大規模臨床研究においても,SGLT2阻害薬は心不全などのアウトカムを改善するだけでなく,アルブミン尿の改善やクレアチニンの2倍化,腎代替療法への導入も有意に抑制していることが報告された1)2)。糖尿病に伴う輸入細動脈の拡張に対して,RAS抑制薬が輸出細動脈を拡張させるのに対し,SGLT2阻害薬は輸入細動脈の拡張を是正することから,糸球体過剰濾過の根本的な改善となっている可能性がある。さらにSGLT2阻害薬は,尿細管細胞による過剰なブドウ糖再吸収を抑制することによる非血行動態的な腎保護作用を有する可能性もある。
(2)本剤投与中に、血清クレアチニンの上昇又は eGFR の低下がみられ
◇第181回 東京上野セミナー
1 期日 2023年7月8日(土)13:30~16:30
2 会場 TKP上野駅前ビジネスセンター 3A
3 講師 内臓トレーニング考案者 望月みや子氏
4 内容 ―腎臓病を治す力を引き出すためにー
第1部 内臓トレーニングについて
第2部 腎臓病について
第3部 人間が持つ自然治癒力の計り知れない力強さ
5 参加者 22人
慢性腎臓病の治療薬フォシーガについて考える【腎臓内科医が解説】
高血糖が血管を傷つける原因の一つは、血糖が多くなると血管表面を保護しているヒアルロン酸やヘパラン硫酸からなるゲル状の物質(グリコカリックス)が剥がれ落ちることです。これにより本来は隠されていたはずの血管内皮の表面が露出し障害され、コレステロールなどが血管にくっついて動脈硬化を進行させます。高血圧が続くと、この剥がれ落ちる量が増え、血管の損傷がさらに加速します。これが腎機能低下に繋がり、最終的には透析が必要になることもあります。
糖尿病に関しては、 をご参照ください。
糖尿病と歯周病に関しては、 をご参照ください。
慢性腎臓病の治療薬フォシーガについて考える【腎臓内科医が解説】 ..
フォシーガ以外の治療薬も今後、登場する可能性があります。田辺三菱製薬は8月、既存のSGLT2阻害薬を、主に生活習慣による「2型糖尿病」があるCKD患者にも使えるよう、厚労省に申請。独製薬大手べーリンガーインゲルハイムなども、治験を続けています。協和キリンは別のタイプの薬の治験を実施するなどしています。
フォシーガとは?(SGLT-2阻害薬:腎臓病の新しい治療薬として)
この薬は元々10年位前に発売された糖尿病治療薬であり比較的新しい部類に入ります。体内の不必要な糖分を尿に排泄することによって血糖値を下げて糖尿病を改善する薬です。しかし近年この薬剤が腎臓の寿命を非常に延長するのではないかという論文が次々と出てきており現在腎臓内科の世界では大注目となっております。
クレアチニンは、筋肉細胞中のクレアチンが分解されてできる生体内老廃物 ..
クレアチニンの数値を下げるためには、まずは腎臓を正常な状態に保つ処置を行うことが重要です。適切な水分摂取や塩分を控えた健康的な食事、適度な運動、禁煙など生活習慣を見直すことで、腎臓を健康な状態に改善できます。その他、高血圧、糖尿病など腎臓の疾患によって機能が低下している場合は、疾患に合わせて治療や薬物療法も行われる場合があります。
腎機能障害患者への投与は?[中等度の腎機能障害患者(慢性心不全)]
5.2. 〈1型糖尿病、2型糖尿病〉糖尿病で中等度腎機能障害のある患者では本剤の血糖降下作用が十分に得られない可能性があるので投与の必要性を慎重に判断すること〔8.2、9.2.2、16.6.1、17.1.1参照〕。
クレアチニンを下げる薬サプリは残念ながらありませんが、腎機能をこれ以上悪く ..
ただし、フォシーガの腎保護効果について明らかになっていることと、明らかになっていないことがあり、積極的に使用したい場合とそうではない場合を筆者の主観で以下のように分けてみました。
症するが,腎機能低下,血清クレアチニンの上昇のみで発見される例も多い. ..
DAPA-CKD試験とDECLARE-TIMI58試験では、SGLT2阻害薬「ダパグリフロジン」(フォシーガ)による心腎代謝連関病態の改善効果が示されているが、今回研究では、2つの臨床試験が行われた国々のなかで、日本、英国、スペイン、イタリアを対象として、幅広い慢性腎臓病(CKD)集団でのSGLT2阻害薬ダパグリフロジンの費用対効果の推定を行った。
“慢性腎臓病治療薬”フォシーガをスクロールで見る DAPA-CKD試験
5.2. 〈1型糖尿病、2型糖尿病〉糖尿病で中等度腎機能障害のある患者では本剤の血糖降下作用が十分に得られない可能性があるので投与の必要性を慎重に判断すること〔8.2、9.2.2、16.6.1、17.1.1参照〕。