デュタステリドの重大な副作用には、以下のような症状が見られます。


これらの結果は、デュタステリド単独でも十分な発毛効果が得られることを示しており、多くの患者さんに希望をもたらしています。


デュタステリドも、起こる確率は低いですが、他の薬と同じように副作用があります。

ザガーロの女性への使用は禁忌となっています。まず、女性の薄毛への効果については認められていません。そして、何よりも大きな理由となっているのが子供への悪影響です。妊娠中の女性が服用すると、男性胎児の生殖器官等に影響を及ぼす可能性があるとされています。また、皮膚からも成分が吸収されることから、直接触れることも避ける必要があるのです。子作り時期や、妊娠中の女性との生活中の場合、服用や置き場所も含めた配慮が必要といえます。
また、詳しくは後述しますが、ザガーロの副作用として性機能障害が発現することがあります。これは子供への悪影響ではありませんが、これから子作りを考えている方は、男性の性欲減退が生じる可能性がわずかではありますがあります。そのため、医師と相談した上で使用するようにしましょう。

すでにご紹介した通り、ザガーロの有効成分であるデュタステリドには、酵素の5αリダクターゼの働きを阻害することによってAGAの原因物質であるDHTの生成を抑制する働きがあります。つまり、ザガーロを服用することによってDHT値が低下することになります。
DHTは単にAGAを引き起こすだけでなく、やる気や気力を出す強力な作用があることがわかっています。そのため、DHTの生成が抑制されることによって、気力の低下やうつ症状を発症するケースがあるのです。しかし、発現率は1%未満と低く、稀な副作用であるといえるでしょう。

デュタステリドを入手するための方法は大きく分けて2つ存在します。

AGAと前立腺治療を同時に行う場合、副作用や薬の相互作用に注意する必要があります。特にデュタステリドはホルモンバランスに影響を与えるため、が生じる可能性が高くなります。

ザガーロの副作用としてもっとも多く報告されているのが性機能障害です。国際共同第Ⅱ/Ⅲ相弛緩においても、報告されている副作用の大部分が性機能障害となっています。具体的な症状としては勃起不全(ED)やリビドー減退(性欲減退)、精液量減少などが挙げられます。ザガーロの有効成分であるデュタステリドは、酵素の5αリダクターゼの働きを阻害する効果が認められています。これは、AGA治療において重要な薬理作用ではありますが、これが性機能障害を引き起こすと考えられています。5αリダクターゼは頭部のみでなく、前立腺や陰茎にも存在しており、勃起などの性機能に関わる働きをしているためです。その働きがザガーロによって阻害されることから、性機能障害が引き起こされてしまいます。
また、ザガーロの副作用として女性化乳房、乳房肥大も挙げられます。これはその名の通り、女性のように胸が大きくなってしまうという症状です。男性の体内にも一定の女性ホルモンが存在しますが、その分解が遅れるため、ホルモンバランスが崩れ、体に影響を及ぼしてしまうことが原因と考えられています。肥大化以外にも、乳頭痛や乳房不快感といった症状も報告されていますが、いずれも発現率は低く、稀な副作用であるといえます。
この他に、性機能に関する副作用として起こりうるものとして、精巣痛なども挙げられますが、発現頻度は高くはありません。

いが、前立腺肥大症患者を対象とした臨床試験での母集団薬物動態解析の

ザガーロを服用することによって起こりうる副作用の中でも、代表的な例として挙げられるのが肝機能障害です。では、なぜザガーロの使用は肝臓に影響するのでしょうか?
ザガーロは肝臓で代謝される薬です。そのため、肝臓にある程度の負担がかかると考えられています。とはいえ、肝機能障害などが引き起こされるケースは非常に稀です。肝臓に負担をかける可能性があることから、肝機能障害を患っている方は医師に深刻した上で指示に従うようにしてください。
肝機能障害や黄疸といった副作用についてはAST(GOT)、ALT(GPT)、ビリルビンなどの数値が上昇することから、血液検査によってチェックすることが可能です。そのため、不安な方は定期的に検査を受けるようにしましょう。

デュタステリドに限らず、口から取り入れた成分は全て肝臓で分解されるので、肝臓に負担がかかります

デュタステリド(以下、「本薬」)の非臨床薬物動態試験及び毒性試験成績は、「アボル

ザガーロカプセル(以下、ザガーロ)によるAGA治療を開始すると、初期の段階で抜け毛が増加するケースがあります。これは初期脱毛と呼ばれるものです。ザガーロは頭頂部や前頭部などにある酵素の5αリダクターゼの働きを阻害して、男性ホルモンのテストステロンがAGAの原因であるDHT(ジヒドロテストステロン)になるのを抑制する働きがあります。その結果、ヘアサイクルを正常化し、薄毛が改善されるというメカニズムです。初期脱毛にはこのヘアサイクルが大きく関係しています。
人間の髪は放っておくとずっと伸び続けるもの……そんなイメージを抱いている方も多いかもしれませんが、発毛し、髪が成長していく成長期、そして成長が緩やかになる退行期、完全に成長がストップし、やがて抜け落ちていく休止期といったサイクルがあります。これがヘアサイクルです。
AGAを発症すると成長期が短縮されたり、阻害されたりすることによって十分な成長ができなくなってしまいます。これがヘアサイクルの乱れです。ザガーロによってヘアサイクルが改善されると、新しく健康な髪が生えるために、十分に成長できないまま休止期となってしまった髪が抜け落ちるのです。これが初期脱毛となります。
つまり、初期脱毛はザガーロの効果が表れはじめた証拠であり、新たに健康な髪が発毛する準備段階であるといえるでしょう。そのため、特に心配する必要はありません。初期脱毛の表れ方は人によって異なりますので、逆に起こらなかったとしても、薬が効いていないというわけではありませんので、安心して治療を継続しましょう。
一般的に初期脱毛の期間は、症状が出てから2~3か月程度とされています。あまりにも期間が長い場合や、症状が重いと感じられる場合、自己判断で服用を中止するのではなく、専門の医師に相談した上で対策を打つことが大切です。(参照※6

複数の大規模臨床試験において、デュタステリド単独使用の有効性が実証されており、その結果は医学界で高く評価されています。


1 海外臨床試験において、18〜52歳の健康成人(本剤群:27例、プラセボ

デュタステリドは臨床試験にて、6カ月(24週間)での発毛効果が確認されています。日本人200例を含む917例のというかなり大規模な臨床実験で、デュタステリド(偽薬、0.02mg、0.1mg、0.5mg)を投与した際の有効性及び安全性が検討されています。

②CYP3A4 阻害薬とデュタステリドの薬物相互作用試験は実施されていないが、臨床試験で血漿中

被験者をアボルブ(デュタステリド)を0.05mg/日、0.1mg/日、0.5mg/日、2.5mg/日とプロぺシア(フィナステリド)5mg/日、 プラセボ(偽薬)の各群にランダムに振分け、24週間服薬していただいております。
各群あたり45名の被験者を確保するために(トータル270名)、416名の被験者が登録され、ランダムに各群に振り分けられました。
試験期間中は、研究者、被験者には、どの治療群に当たっているかは伏せられています。

[他社が実施した国内臨床試験では前立腺容積 30cc 以上の患者を対象とした。] 2 ..

ザガーロカプセル(以下、ザガーロ)はデュタステリドを有効成分とするAGA治療薬です。グラクソ・ウェルカム社(現グラクソ・スミス・クライン社)によって、前立腺肥大症(BPH)を適応症として1994年から臨床開発が開始されました。デュタステリドを有効成分とする前立腺肥大症治療薬は2001年にアメリカで、2002年にはヨーロッパで承認されています。日本においても2008年に「アボルブカプセル0.5mg」として製造販売承認を取得しました。
その後、デュタステリドが生成を抑制するDHT(ジヒドロテストステロン)がAGAにも関与すると考えられるようになりました。そこで、AGAを適応症とするデュタステリド治療薬の開発が進められることとなったのです。AGAを適応症とするデュタステリドは2009年に韓国で承認されましたが、アメリカやヨーロッパでは販売戦略上の理由によって、男性型脱毛症に対する開発を行わないことが決定されています。日本においては2015年に承認され、2016年から販売が開始されました。.5mg」として製造販売承認を取得しました。

1)他社が実施した海外臨床試験において、18~52 歳の健康成人(デュタステリド.

デュタステリドの科学的な情報は以下の通りです。
・化学名:N-[2,5-Bis(trifluoromethyl)phenyl]-3-oxo-4-aza-5α-androst-1-ene-17β-carboxamide
・分子量:528.53
・分子式:C27H30F6N2O2
・性状:白色、または微黄色の粉末(ザガーロカプセルは淡いオレンジまたは淡いピンク)
・融点242~252℃
・分配係数(log P):4.9.5mg」として製造販売承認を取得しました。

1) 海外臨床試験において、18~52歳の健康成人(デュタステリド

デュタステリド以外の添加物は、ジブチルヒドロキシトルエン、中鎖モノ・ジグリセリド、ゼラチン、グリセリン、濃グリセリン、酸化チタン、黄色三二酸化鉄、三酸化鉄、中鎖脂肪酸トリグリセリド、レシチンです。
ザガーロにはデュタステリドの含有量によって「ザガーロカプセル0.1mg」と「ザガーロカプセル0.5mg」の2種類があり、添付文書には「基本0.1mgを投与、必要に応じ0.5mgを投与する」とあります。しかし、実際のところ、臨床試験結果によると0.5mgの方が発毛効果が高く、副作用に差がないことが分かっています。そのため、医師の判断次第ですが、今後は0.5mgが主流となるかもしれません。(参照※1※2

ザガーロカプセル(デュタステリド)とは? ~効果や副作用について

デュタステリドは、1日1回、0.5mgを目安に服用します。これは、AGA治療に効果的な量でありながら、副作用のリスクを抑えるために考慮された量となっています。カプセルタイプで水、またはぬるま湯と一緒に服用します。毎日の服用が効果を発揮するために重要ですが、食前・食後のどちらに服用しても問題ありません。重要なのは、毎日同じタイミングで服用することです。

臨床試験で認められた副作用は、デュタステリド 0.5mg 投与時に認め

デュタステリドは臨床試験により、6か月(24週間)で発毛効果が確認されています。
日本人200例を含む917例の大規模な臨床試験で、デュタステリドの有効性と安全性が検討され、頭頂部の毛髪数で有意な効果が実証されました。

た臨床試験において、重大な安全性上の問題は認められなかった。また、前立

・ PSA値は、前立腺癌のスクリーニングにおける重要な指標である。一般に、PSA値が基準値<通常4.0ng/mL>以上の場合には、更なる評価が必要となり、前立腺生検の実施を考慮に入れる必要がある。なお、本剤投与中の患者で、本剤投与前のPSA値が基準値未満であっても、前立腺癌の診断を除外しないように注意すること。

腺肥大症患者にデュタステリド 5mg を 1 日 1 回 6 ヵ月間投与した臨床試験で認

アボルブとは、英国グラクソ・スミスクライン社が開発した前立腺肥大症の治療薬で、現在は世界100カ国以上で使用されています。有効成分に「デュタステリド」を含み、前立腺肥大症の原因となる「DHT(ジヒドロテストステロン)」の生成に関与する「5α還元酵素」を阻害する働きを持ちます。また、アボルブはジェネリック薬も販売されており「デュタステリドカプセル0.5mgAV」という名称で東和製薬、沢井製薬、武田テバなどから販売されています。

健康成人にデュタステリド 0.5mg を単回経口投与した時,投与後 1.5 時間に最高血清中薬

現在、きちんと研究され推奨度の高いAGAの治療法とされていて、かつ厚生労働省の認可を受けているものとしては、フィナステリド(例:プロペシア錠®)デュタステリド(例:ザガーロカプセル®)の内服ミノキシジル(リアップ®)の外用があります。
としてはもあり、一部の医療機関では取り扱っているところもあるようです。
推奨度としては低くなりますが、医薬品として市販されている育毛剤としては、t-フラバノンやアデノシン、サイトプリン・ペンタデカンなどがあり、洗髪後の使用が効果的であるとされています。また、医療用医薬品としては5%塩化カルプロニウム(保険診療)があり、1日2~3回頭部にふりかけ軽くマッサージをする必要があります。
下の表には、治療を選択する上で医師も参考にしている医学的に評価した推奨度を示しています。どの治療が適切で効果的であるかは、個人によっても異なると考えられますので、詳細については担当医師とご相談ください。

CombAT試験は、前立腺肥大症に対するデュタステリドの臨床効果を高いエビデン.

はじめに
MTOPS研究1),CombAT研究2)で代表されるように,臨床的な前立腺肥大症(BPH)に対する5α還元酵素阻害薬(5ARDI)の有用性も今や明らかであるといえる.欧米ではこのような大規模第Ⅲ相試験が行われて,5ARDIとα受容体遮断薬との併用に臨床上大きな意義があることも示されてきた.一方,わが国でも欧米に遅れてデュタステリドが保険適応となった.その後約2年が経過し,この薬剤の使用に関するニュアンスもようやく判明してきたのではないかと思われる.この薬剤に関してはすでに本誌上で報告されている3).その後,わが国での臨床試験によりデュタステリドの有効性,さらには排尿症状はもちろん蓄尿症状に対する効果なども明らかになった4-6).そこで,ここでは日本人の前立腺容積の自然史なども踏まえ,デュタステリドの臨床効果を再確認するとともに,欧米での長期投与の結果も検討する.さらに,今後に残された臨床的な問題点にも触れてみたい.

デュタステリドは、1994 年よりグラクソ・スミスクライン株式会社による臨床開発が開始され、

デュタステリドは、AGA治療において有効な選択肢となりえますが、効果的な治療薬である一方で、服用方法やリスクについて正しく理解しておくことが大切です。安全に治療を進めるためにも、服用方法や注意点、起こりうる副作用について詳しく解説していきます。