デキサメタゾン群19.5%、プレドニゾロン群21.7%であった。 評価



・酸素投与が必要なCOVID-19症例に対して,ステロイド治療は重要な選択肢となりうるが,そうでない症例に関しては逆効果になることもありうる。当然のことであるが,COVID-19というだけで機械的に治療法を選択するのではなく,ステロイドが必要な症例の選択,投与開始日や投与期間,副作用の管理,その他のCOVID-19治療薬の選択など,症例ごとに繊細かつ十分に検討されるべきと考える。


メチルプレドニゾロンまたはデキサメタゾンによる高用量コルチコステロイドパルス療法(HDCPT) ..

患者さまにご負担いただくのは、保険割合に応じた金額になります。例えば、3割負担の患者さまがメサデルム軟膏10g/1本を処方された場合、ご負担金額は32.1円です(薬剤費のみの計算です)。
ジェネリック薬を使用する場合は、さらに薬剤費をおさえられます。

・消化性潰瘍[1、2ヶ月〜]
胃酸の分泌を亢進させ、消化器に潰瘍ができたり以前あった潰瘍が再発したりすることがあります。
暴飲暴食を避け、喫煙をしないことが大切です。

(注)デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム(注射剤)、プレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム及びメチルプレドニゾロン酢酸

・副腎不全(ステロイド離脱症候群)
ステロイドホルモンは、1日にプレドニン換算で2.5〜5mg程度が副腎皮質から分泌されています。
しかし、それ以上の量を長期に使用した場合、本来分泌するはずのステロイドホルモンが分泌されなくなってしまいます。
そのため、急に服用を中止すると体の中のステロイドホルモンが不足してしまい、倦怠感、吐き気、頭痛等の症状が見られることがありますので、自己中断しないことが大切です。
副腎不全になると内因性ホルモンであるヒドロコルチゾン(コートリル®️)を服用して体内のステロイドを補います。

(1)リポコルチンの産生とその作用
ステロイド剤によってマクロファージや白血球から産生される抗炎症性の蛋白をリポコルチンと呼んでいます。
リポコルチンはステロイドの作用によって産生が増加するのですが、通常補蛋白合成過程に基づくものとみなされており、ステロイドの抗炎症作用が効果発現に2~3時間を要する原因と考えられています。リポコルチンはホスホリパーゼA2の作用を阻害することによって、プロスタダランジン、トロンボキサン、ロイコトリエンの生成を抑制します。これらのケミカルメジエーターの生成過程においてホスホリパーゼA2によるアラキドン酸の生成は律速段階になっており、重要な反応なのです。これをステロイドホルモンが抑制するので、ステロイドホルモンの抗炎症作用は強力で広範囲に及ぶわけなのです。
今まで、ステロイドの抗炎症作用として炎症局所における血管透過性の更新や血流増加の抑制作用が重視されていましたが、これらはリポコルチンによるケミカルメジエーターの産生抑制に基づくものと考えられます。

エステルナトリウム製剤(ヒドロコルチゾン投与量の 1/4 を目安)、デキサメタゾンリン酸


・COVID-19は全身性の炎症反応から,広範な肺障害や多臓器不全を起こすことがあり,抗炎症薬としてステロイドが使用される。

・デキサメタゾンが標準治療に比べ死亡率を減少させたことから,酸素投与が必要な「中等症Ⅱ」以上のCOVID-19症例に対する標準治療となっている。

・デキサメタゾン以外にも,メチルプレドニゾロンや,強力なステロイド治療としてステロイドパルス療法でCOVID-19症例に対する効果を検討した報告がある。

・シクレソニドやブデソニドなどの吸入ステロイドによるCOVID-19症例に対する効果を検討した報告があり,シクレソニドは肺炎増悪率が高かったと結論づけられたが,ブデソニドは症状回復までの時間を短縮させた。

開封済みのメサデルムは、誤使用を避けるために廃棄してください。未開封のメサデルムは、室温で保管しておけば使用期限まで使用できますが、自己判断で塗布するのは避けてください。
ステロイド外用薬は、症状や部位に応じた適切なものを使用しなければ、十分な効果が期待できないばかりでなく、副作用が生じる可能性が否定できません。
皮膚に何らかの症状がある場合は診察を受けたうえで、適切な薬の処方を受けてください。その際、残薬があることを伝えてくだされば、処方内容や処方量に反映致します。

メチルプレドニゾロンやデキサメタゾンなど異なる特性を持つステロイド薬が選択肢となるでしょう。 薬剤名, 特徴


・COVID-19に対する薬剤の検討は世界中で進んでおり,レムデシビル,バリシチニブ,カシリビマブ/イムデビマブ,ソトロビマブ,モルヌピラビルの5種類が2022年1月18日現在,COVID-19に対して日本国内で承認されている。
■レムデシビル:RNA依存性RNAポリメラーゼ阻害薬。肺炎像のある「中等症Ⅰ」以上のCOVID-19症例に,5日間投与することで臨床的な症状の改善が見込める。
■バリシチニブ:JAK阻害薬。レムデシビル投与下で酸素投与が必要な「中等症Ⅱ」以上のCOVID-19症例に,14日以内,バリシチニブを投与することで臨床的な症状の改善が見込める。
■カシリビマブ/イムデビマブ:中和抗体薬。重症化リスクのある酸素投与が不要な「軽症」「中等症Ⅰ」のCOVID-19症例に,症状発現から1週間以内の単回投与で入院や死亡を抑制する。ただし,オミクロン株に対する投与は推奨されていない。
■ソトロビマブ:中和抗体薬。重症化リスクのある酸素投与が不要な「軽症」「中等症Ⅰ」のCOVID-19症例に,症状発現から1週間以内の単回投与で入院や死亡を抑制する。オミクロン株に対しても有効性が期待できるとされている。
■モルヌピラビル:RNAポリメラーゼ阻害薬。重症化リスクのある酸素投与が不要な「軽症」「中等症Ⅰ」のCOVID-19症例に,症状発現から5日以内に内服を開始することで入院や死亡を抑制する。
・上記の5種類以外にも,ステロイドや抗凝固薬,非薬物療法についても知見が集積しており,標準治療につき簡単に概説する(2022年1月21日,抗IL- 6受容体抗体であるトシリズマブが中等症Ⅱ以上のCOVID-19症例に対して追加承認された)。

上記の6種類以外にも臨床の現場ではデキサメタゾンや,血栓予防として抗凝固薬のヘパリンを頻用している。なお,COVID-19に対する非薬物療法としては理学療法や酸素療法,挿管/人工呼吸管理や体外式膜型人工肺(extracorporeal membrane oxygenation:ECMO)などがある。それだけでも膨大な内容となるため,本稿では割愛する。


デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム; 3.8mg1mL1管

もし、毎食後に1錠ずつで1日3錠を内服すると、プレドニゾロン換算で7.5mgを内服することになります。このプレドニゾロンで7.5mgというのは、要注意な数字です。というのも、長期にわたるステロイドの投与は、と密接に関係しており、骨量の減少はステロイド薬内服量に依存し、プレドニゾロン換算 7.5mgで内服している時には脊椎骨折相対危険度が5倍になると報告されているからです。また、骨量の減少は、ステロイド内服後3 ~ 6カ月以内に急激に進行します。逆にいえば、期間限定での内服であれば、ステロイド性骨粗鬆症のリスクに関しては、そこまで気にすることはないともいえます。勿論、ステロイドのリスクは、骨粗鬆症だけではなく、長期でなくても出てくる副作用はあるので、処方する側としては、患者さんの基礎疾患も踏まえつつ、適切な用量を心がけます。

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既述のようにRECOVERY試験のデザインに準じて、デキサメサゾンの6mg/dayが最もエビデンスレベルが高いことになります。酸素を必要とするCOVID-19患者に対して、メチルプレドニゾロン125mgの3日間投与を行った群と行わなかった群に、ランダムに割り付けた試験が報告されています(Eur Respir J. 2020;56(6).)。サンプル数は各群34名と限られていますが、死亡率はメチルプレドニゾロン群が5.9%に対し、プラセボ群が42.9%と比較的大きな有意差が示されています。

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入院でレムデシビル治療中のCOVID-19症例に対してバリシチニブを投与した群では,対照群に比べ回復までの期間を8日から7日に改善し,15日経過した時点での臨床的な改善が1.3倍多くの症例で認められた。また,入院のCOVID-19症例に対してバリシチニブとプラセボを投与した二重盲検試験である「COV-BARRIER試験」では,人工呼吸管理または死亡の割合はプラセボ群と有意差を認めなかったが,治療開始28日目までの死亡率はバリシチニブ群で有意に低かった。現在,レムデシビル併用下で酸素を必要としている「中等症Ⅱ」以上のCOVID-19症例に,14日以内でバリシチニブの投与が考慮される。

<症例報告事例>3)【メチルプレドニゾロン、デキサメタゾンによるワルファリンの作用増強】

COVID-19は、発症後の時間経過で悪化することが分かっています。軽症と診断される時期に早期にステロイドを投与すると、その予後を悪化させることが推測されます。通常、感染から7日間はウイルスが増殖する期間であり、この後に異常免疫、すなわちサイトカインストームによって重症化すると考えられています。そのため、ステロイドは感染7日以降に投与することが望ましいとする考え方がありますが、WHO REACT Working Groupによるサブ解析ではその有意差は見られなかったとされています。現状では、少なくとも酸素投与を必要としない症例には投与すべきでなく、人工呼吸器や酸素投与が必要となった症例では、感染7日目以内であっても投与を検討することが妥当と考えられます。悪化の速度は一律ではないため、慎重に経過を観察しながら投与のタイミングを逃さないようにすることが肝要です。

デキサメタゾン製剤及びその代替薬(プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン等).

現在のCOVID-19に対するステロイド療法は、大規模なランダム化比較試験であるRECOVERY試験の結果に基づいています(N Engl J Med. 2021 Feb 25;384(8):693-704.)。つまり、酸素を必要とするCOVID-19患者に、デキサメサゾン6mg/dayを7~10日間投与するというものです(酸素を必要としない患者へのステロイド投与は、予後を悪化させる可能性が示されています)。しかし、SARS-CoV-2による肺炎は、発症7~10日目に悪化しやすい特徴があります。そのため、発症早期に酸素化が悪化しステロイドを投与した例では、発症7~10日またはそれ以前に投与を終了すると再増悪することを経験します。したがって、ステロイドの投与期間は7~10日間と限定せずに、投与開始日と病態のピークを勘案しながら、長期投与および状況に応じて漸減することを検討する必要があります。一方で、発症7~10日目以降にステロイド投与を開始した場合は、短期間で終了することも考えられます。
ステロイドパルス療法の効果については、ステロイドを使用しない群を対照にしたランダム化比較試験は、小規模ながら報告があります(Eur Respir J. 2020 Dec 24;56(6):2002808.)。この研究では、酸素を必要とする患者にメチルプレドニゾロン125mgを3日間投与することで、非投与群に比較し有意に死亡率が低下しています。デキサメサゾン6mg/dayとステロイドパルス療法を直接比較した介入試験は、現在のところ報告されていません。コロンビアの一施設において、デキサメサゾン6mg/dayの7~10日間投与(111例)を行って時期と、メチルプレドニゾロン250-500mgを3日間投与した後に、デキサメサゾン6mg/dayを11日間投与する治療法(105例)に変更した時期を比較したヒストリカルコホート研究が報告されています(PLoS One. 2021;16(5):e0252057.)。後者の方が回復までの期間が短縮し、ICUへの移送が減少したことが示されています。ただし、この結果には治療法が変更になった以外にも、他の医療水準が改善したことが影響している可能性があります。
パルス療法ではありませんが、メチルプレドニゾロン2mg/kgを1回投与後1mg/kgで5日間投与する群(44例)と、デキサメサゾン6mg/dayの10日間投与する群(42例)を用いたランダム化比較試験では、前者の方で改善が早く、人工呼吸器への移行も少なかった(18.2% vs 38.1%, p=0.040)ことが示されています(BMC Infect Dis. 2021;21(1):337.)。メチルプレドニゾロン群で良好な結果が示された理由は、ステロイドの種類というより力価としてデキサメサゾン6mg/dayより高用量であることが影響しているように思われます。
RECOVERY試験で示されたデキサメサゾン6mg/dayでは、治療量として不足する患者が一定数存在する印象を持ちます。デキサメサゾン6mg/dayにて改善が乏しい場合、もしくは当初からでも、より重症、増悪速度が著しい、肥満がある場合等は、ステロイドパルス療法を検討する必要があると考えます。

メチルプレドニゾロンとトリアムシノロンが5倍、デキサメタゾンが25倍、ベタメタゾンが25~ ..

メチルプレドニゾロンやデキサメタゾンなど異なる特性を持つステロイド薬が選択肢となるでしょう。

例えば、デキサメタゾンの場合、ヒドロコルチゾンの約30倍の強さを持ってい ..

メサデルム(一般名:デキサメタゾンプロピオン酸エステル)は、抗炎症作用や血管収縮作用のあるステロイド外用剤で、炎症による皮膚の赤みやかゆみ、はれなどを改善する作用があります。
は強さにより5段階に分けられますが、メサデルムの強さは上から3番目のストロングクラスです。同じ強さのステロイド外用薬としては、フルコート(フルオシノロンアセトニド)、ベトネベート(ベタメタゾン吉草酸エステル)、、などがあります。

[PDF] 副腎皮質ホルモン剤 デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム注射液

外来での重症化リスクのあるCOVID-19症例に対して,カシリビマブ/イムデビマブ単回投与群は対照群に比べ,入院や全死亡を有意に減少させた。また,新型コロナウイルス感染者と96時間以内に家庭内で接触のあった症例を対象にカシリビマブ/イムデビマブ単回皮下投与を行うことにより,COVID-19発症リスクを81.4%減少させるというデータも報告された。以上から,重症化リスクのある酸素投与を必要としない「軽症」「中等症Ⅰ」のCOVID-19症例に対して,症状発現から1週間以内での単回投与が推奨されている。オミクロン株に対しては中和活性が低下しており,オミクロン株に感染していることが明らかな症例に対しての投与は推奨されていない。

DIクイズ1:(A)妊娠時に経口ステロイドを変更する理由:日経DI

あれ? おかしいですね、プレドニゾロン換算で 2.5mg とあります。これだと5mgのプレドニン錠の半分ですね。私の計算だと3分の1で1.7mg相当量だったのですが。べタメタゾン 0.25mg がプレドニゾロン換算で 2.5mgということは、べタメタゾンの力価はプレドニゾロンの10倍ということになり、どうも文献等での力価(4 : 25 ~ 6.25倍)と乖離があります。どちらが正しいのでしょうか。

Table: コルチコステロイドの使用法と副作用-MSDマニュアル家庭版

プレドニンおよびプレドニゾロンとも商品名こそ違いますが、成分は同じ経口剤です。ステロイド剤は、これ以外にも複数のジェネリック医薬品があります。