メラトニンが糖代謝に与える影響について、これまで多くの研究がなされ、矛盾する結果も報告されてい


当クリニック院長は、大学病院勤務時代から1型糖尿病患者さんの診療を多く経験しており、インスリン皮下分解症候群を合併した1型糖尿病患者さんの主治医や論文作成()にも関わってまいりました。
1型糖尿病の方の血糖コントロールは難しいとされています。当クリニックでは、糖尿病専門医が1型糖尿病患者さんお一人おひとりに寄り添い、適切な血糖コントロールを行うことで、患者さんの合併症予防と健康寿命の維持に努めてまいります。


[結論]前日のメラトニン摂取により睡眠の質が改善した結果、食後高血糖が緩和された可能性が示唆された。食


食事の間隔が長くなると、食後の血糖値が上がりやすくなります。朝食抜きの日常が当たり前になっている人は、昼食後に血糖値が急上昇するリスクが高まります。
できるだけ決まった時間に、きちんと3食摂るようにしましょう。

生活リズムが不規則だと睡眠障害に陥ることが多く、本来眠る時間に光刺激を受けることで体内時計リズムが乱れる事が原因の一つだと考えられ研究されています。体内時計が乱れるとホルモンバランスの乱れが起こります。ホルモンバランスの乱れは、インスリンの分泌低下、インスリンの働きの低下、食欲増進ホルモンの分泌促進、食欲抑制ホルモンの分泌低下などを介して血糖値を上昇させ、糖尿病になりやすくなります。

容体拮抗薬,GABA受容体作動薬などの不眠症治療薬による糖代謝改善効果は報告されていな

次に,夜の適切な過ごし方を,次に挙げます。参考にしてください。
(1) 夜7〜8時以降は,強い光に当たらないようにしましょう。この時間帯の強い光は,サーカディアンリズムの位相を後退させてしまいます。一般的家庭の室内照明は300ルクス程度です。この程度なら大丈夫ですが,商店街の明かりやコンビニの照明はNGです。

(2) 寝る2〜3時間前までに入浴を終えましょう。メラトニンは体温を下げ,それによって入眠するのですが,寝る前2〜3時間に入浴すると,体温が上昇してしまいメラトニンの効果を相殺してしまいます。

(3) 寝る2〜3時間前に食事を終えましょう。遅い時間帯の食事もサーカディアンリズムを乱してしまいます。

(4) 寝る前の2〜3時間は,コーヒーや緑茶などの刺激物は避けましょう。出来れば,夜食も避けるべきです。

(5) 寝る2〜3時間前は,部屋を暗くして勉強しましょう。実は,学習スタンドなどの照明もメラトニン分泌を抑制してしまいます。これでは勉強が出来ない!ことになってしまいますが,実は秘策があります。室内の照明や学習スタンドの照明を,白色から電球色(赤みがかった色)にすればOKです。メラトニン分泌は青色成分の光に顕著に抑制されますが,暖色系の光では比較的抑制されません。また,私の研究室では,白色光や青色光に比べ,黄色光(電球色系)の照明下で高次認知機能作業の成績がアップする結果が出ています。更に,黄色光(電球色系)で疲労が少なく長時間成績が下がりませんでした。
そして,これまでは「蛍光灯やLED照明を昼光色系(寒色)を電球色系(暖色)に変えてもメラトニン分泌を抑制してしまうので,照明機器自体を白熱電球に変えなければならない」と考えられてきましたが,近年では「必ずしも白熱電球に変えずとも,これらの照明機器でも昼光色系を電球色系に変えるだけで睡眠の質が高まり,記憶の精度が高まるという研究結果がでています。私の研究室でも,この効果を確認しています。最近では,電球色系の蛍光管やLED管が販売されており,照明機器を本体ごと取り替えなくても,内部の蛍光管やLED管だけを変えることができます。勉強部屋や学習スタンドの照明環境を変えてみては如何でしょうか。


食べる順番を変えるだけでも、食後の血糖値の上昇をゆるやかにすることができます。
野菜類を先に食べることで、野菜に含まれる食物繊維が、後から食べる糖質や脂質の腸からの吸収をゆるやかにしてくれる作用があるからです。

夕食が遅いと糖尿病リスクが高くなる⁉体内時計の乱れと血糖値の関係

2型糖尿病は、インスリンに対する細胞の抵抗性が高まり、血糖値が高くなる病気です。通常、血糖値が上がると膵臓からインスリンが分泌され、血糖値を下げる働きがありますが、2型糖尿病ではこの働きが損なわれます。主なリスクファクターは、肥満、運動不足、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病であり、これらは糖尿病合併症のリスクも高めます。2型糖尿病は、症状がなかったり、あったとしても軽度な症状であったりするため、定期的な健康診断による早期発見が大切です。治療には、生活習慣の改善や薬物治療があります。定期的な血糖値のモニタリングや医師の指導を受け、合併症を予防しながら健康的な生活を送ることが重要です。

夜間高血圧とはその名の通り夜間に血圧が高くなることです。
夜間は昼間に比べて10 ~ 20 %ほど血圧が下がるのが一般的ですが、夜間高血圧の場合は夜も血圧が低下しないため、が高まります😣💨
分泌されたメラトニンの指標となる尿中メラトニン排泄を一晩測定したところ、863人の参加者(平均年齢、72.1歳)のうち降圧薬を内服していない高齢者 386 人において、尿中メラトニン排泄量が 25 パーセンタイル(4.2 μg/night)から 75 パーセンタイル(10.5 μg/night)に増加したときに、する横断的関連を示しています。()

以下の点に注意するよう、習慣づけましょう。 ※1 HbA1c 5.6%以上6.5%未満、空腹時血糖 ..

特に血糖値が高めの人や、2型糖尿病の人は、血糖値を上げやすい炭水化物中心の食事には注意が必要です。就寝前にジャンクフードや、お酒の後のシメの麺やご飯など炭水化物を食べないように心がけましょう。

“どんなときに、どんな順番で、どんな速度で食べるか”という「時間栄養学」の考え方が、血糖値をコントロールするうえで注目を集めています。
食事をすれば誰でも血糖値は上昇します。大切なのは血糖値を急上昇させないじょうずな食事の摂り方です。


メラトニンは、脳にある松果体から周期的に分泌されるホルモンです。血液 ..

概日リズムはおもに光への曝露、とくに起床時の曝露によって同調する。メラトニンは、それを摂取するタイミング次第で概日リズムを前進させたり後退させ得る。これを利用し、交替勤務や時差ぼけなどの状態の治療に用いられる。交替勤務、とくに夜間に光にさらされる夜勤は、がんや心血管疾患、消化器疾患のリスク増大と関連があることが知られている。そのようなケースで睡眠を改善するための対策として、メラトニンの有用性を示すデータがある。

亜鉛が不足するとインスリンの分泌が減少して血糖値が上昇します。


食後の血糖値の上昇には、消化吸収の速さが深く関わっています。
早食いは一気に大量の糖質を体内に取り入れることになるため、血糖値も急激に上がりやすくなってしまいます。

メラトニン増加→眠気出現 食後だから眠くなるのではなく、糖質を ..

メラトニンは主として松果体と腸管で産生され、その産生量は幼児期から思春期にかけて増加し、その後は加齢とともに減少する。ビタミンDとの共通点として、季節変動の影響を受けること、栄養状態や加齢の影響で機能不全のリスクが生じること、ライフスタイルの影響も受けること、血液脳関門を通過することなどが挙げられる。

不眠が続くと交感神経が刺激され続け、通常、夜間は減少するはずのコルチゾールの分泌が減少せず、血糖値が上昇する(参考文献2)。 ..

目に見えないところで体のバランスを整えているホルモンについては、まだ分かっていないこともたくさんありますが、ここでは血糖の変動に関わるホルモンとそれに関連する病気についてご紹介します。

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血糖値を上昇させる。空腹になるとランゲルハンス島α細胞からグルカゴンが分泌される。よって血中濃度は食事に影響を受ける。 2

GI(Glycemic Index)とは、食後の血糖値の上昇度合いを示す「血糖上昇指数」のこと。
食品ごとに摂取後2時間までの血中糖濃度を測り、その食品に含まれる糖質の吸収度合いを数値化したもので、グルコース(ブドウ糖)を100とした場合、GIが70以上の食品を高GI食品、56~69の間の食品を中GI食品、55以下の食品を低GI食品としている。

例えば、穀物では精製されていない方がGI値が低いので、がおすすめ。

それがインスリン抵抗性の状態で、吸収されないブドウ糖が血液中に増加するため、血糖値が高くなります。 ..

最適な睡眠時間を確保するようにしましょう。
睡眠不足が続くと、いつもと同じ朝食でも、食後の血糖値が急上昇することが、シカゴ大学が行った研究によって明らかになりました。

当院では、10分程度でHbA1cおよび血糖値の測定が可能です。 医療保険での家庭 ..

糖尿病の予備軍であると診断されたら、私たちはどんなことに気をつけて日常生活を送ればいいのでしょうか。
血糖値のコントロールに重要な、『食事』『睡眠』『運動』の時間とタイミングに注目してみました。

αグルコシダーゼ阻害薬(食後過血糖改善薬) · 速効型インスリン分泌促進薬(速効型 ..

脳の松果体から分泌されるメラトニンは睡眠を司るホルモンですが、血糖値をコントロールするインスリンの分泌を助ける働きも担っていて、睡眠不足になるとインスリンの分泌量の低下を引き起こしてしまうからと考えられています。

「特に空腹時に糖質だけ摂取すると、血糖値が急上昇し、その反動で低血糖症に陥る ..

食後すぐ、血糖値が上昇するタイミングでの軽い運動がおすすめです。
食事をすると、糖質が体内でブドウ糖に分解・吸収されて血糖値が上がります。

朝昼夕の食事を、大体決まった時間にとると、血糖値の信号も決まった時間に届け ..

食後に体を動かすことで、ブドウ糖が筋肉を動かすエネルギー源として盛んに使われるようになるため、血糖値の上昇が抑えられるのです。

睡眠を操る食事術とは? 糖質オフで眠気を予防、眠りたいならメラトニン入りの食材を ..

食後の高血糖(血糖値スパイク)は、生活リズムや食事の習慣を少し見直すだけでも改善に導くことができます。
血糖値の異常を引き起こす大きな原因はインスリンの分泌機能の低下ですが、膵臓の負担を軽減することによって、膵臓のインスリン分泌機能を回復させることも可能であると考えられています。

朝食を食べた後にウォーキングをすると、血糖値を抑えられるとされています。

特に、MTNR1Bの遺伝子変異をもつ人は、この遺伝子を持たない人に比べ、血糖値が高くなる傾向にありました。

のげ町歯科室_診療所通信 2023.11/01号 血糖値コントロール

この研究発表は下記のメディアで紹介されました。 <(夕)は夕刊 ※はWeb版>

◆4/14
NHK「おはよう日本」、朝日放送「キャスト」、日本経済新聞、朝日新聞、読売新聞、産経新聞、日刊工業新聞、大阪日日新聞、夕刊フジ (夕)、日刊ゲンダイ (夕)、時事通信※、共同通信※
◆4/30 毎日新聞
◆5/3 TBS「駆け込みドクター!」
◆5/16 夕刊フジ (夕)
◆5/26 産経新聞
◆8/16 産経WEST※ 医学研究科 代謝内分泌病態内科学の稲葉雅章(いなばまさあき)教授らのグループは、糖尿病の血糖コントロール悪化で睡眠の質の劣化を伴う睡眠障害が引き起こされること、また睡眠障害が早朝高血圧を起こすことで糖尿病の心血管障害の原因となることを明らかにしました。
以前から、睡眠障害の患者は糖尿病の有病率や将来高い確率で発症することが分かっていましたが、糖尿病の肥満に伴う睡眠時無呼吸症候群の関連は必ずしも明らかではありませんでした。私たちは今回の研究で、脳波計を用いて糖尿病の血糖コントロール指標であるHbA1c増悪が、睡眠の質を決定する睡眠第1相の時間短縮、さらに、脳を休息させる深睡眠である徐波睡眠の短縮と有意に関連することを明らかにしました。さらに、それらの睡眠の質の増悪が動脈硬化指標であり、心血管イベントリスク因子である頸動脈の内膜中膜肥厚度と関連することを示しました。また、これまでの研究で、糖尿病患者での血糖コントロール増悪が心血管イベントリスクである早朝の血圧上昇に有意に関連していることを認めています。
睡眠に対する治療が夜間・早朝血圧の改善を示した研究を考慮すると、糖尿病での血糖コントロール悪化→睡眠障害→早朝血圧上昇→心血管エベントリスク上昇となり、糖尿病での睡眠障害が、血糖コントロール増悪で悪化すること、および睡眠時無呼吸とは独立して糖尿病での心血管イベントを防止するための治療ターゲットであることが、脳波計を用いた本研究で初めて明らかとなりました。さらに、睡眠障害は交感神経系賦活化を通じて夜間・早朝血圧上昇のみならず、血糖コントロールの悪化をもたらすことが示唆されています。今回の研究から、糖尿病患者への積極的な睡眠障害に対する治療は、不眠によるQOL増悪を改善するだけでなく、交感神経活動の低下により夜間・早朝血圧改善による動脈硬化進展予防や、血糖コントロール改善を目的とする治療として位置づけられます。睡眠導入薬の進歩や新規薬剤の投入により、不眠治療が臨床の場で安全かつ効率よく行えるようになったことに加え、不眠治療に対する認識を変えることができる研究であるといえます。
本研究の成果は、日本時間 平成27年4月14日(火)にオープンアクセスジャーナル PLOS ONE にオンライン掲載されました。

【発表雑誌】
PLOS ONE
【論 文 名】
Association between poor glycemic control, impaired sleep quality, and
increased arterial thickening in type 2 diabetic patients
「2型糖尿病患者における血糖コントロール増悪、睡眠の質劣化、動脈壁肥厚度
増加の関連」
【 著 者 】
Koichiro Yoda, Masaaki Inaba, Kae Hamamoto, Maki Yoda, Akihiro Tsuda,
Katsuhito Mori, Yasuo Imanishi, Masanori Emoto, Shinsuke Yamada
【掲載URL】
一夜の睡眠段階は、覚醒からStage1→Stage2→Stage3→Stage4と移行します。入眠から90~120分経過すると最初のレム睡眠が出現する。Stage1~レム睡眠の終わりまでを睡眠周期といい、一夜の睡眠で睡眠周期は4~5回繰り返されます。一夜の睡眠の前半では深い眠りで大脳皮質を休息させる徐波睡眠(睡眠段階3・4)が多く、後半ではレム睡眠が増加します。
図1.一晩の睡眠パターン

Stage1-4のノンレム睡眠は脳を休息させる睡眠で眠りの20-25%を占め、特にstage3-4の徐波睡眠は熟眠感が得られる質の高い睡眠といわれています。一方、レム睡眠を睡眠の75-80%を占め、体を休息させる睡眠といわれています。徐波睡眠の役割として、脳の休息以外に交感神経活動の低下とともに副交感神経活動の上昇が見られ、夜間の血圧低下や血糖コントロールの改善が起きるといわれています。

糖尿病患者では、一般人に比べて約2倍の不眠が見られるといわれています。これは肥満に伴う閉塞性睡眠時無呼吸症候群を除いた数字で、種々の原因が指摘されてきました。疫学研究では睡眠時間の短縮とともに糖尿病の有病率が上昇することや、睡眠障害を有する患者では2型糖尿病の発症確率が有意に高くなることから、睡眠障害で糖尿病増悪の可能性は示唆されましたが、糖尿病での血糖コントロールと睡眠障害の直接の関与は明らかではなく、血糖増悪による夜間排尿回数の増加などが挙げられてきました。 今回の研究は、63名の2型糖尿病患者に脳波計を用いて精密な睡眠の質判定を行い、その結果、血糖コントロール指標であるHbA1cの増悪につれて、深睡眠の程度を示すレム睡眠潜時が短縮すること。また、レム睡眠潜時は徐波睡眠の程度を示すデルタパワーと正相関することより、血糖コントロール増悪により深睡眠の徐波睡眠相が減少することを明らかにしました(図2)。

図2.睡眠指標(レム睡眠潜時、ログデルタパワー)と
HbA1c・頸動脈内膜中膜肥厚度との相関


次に、多変量解析を用いてREM睡眠潜時と関連する因子を検定したところ、睡眠時無呼吸症候群の指標である無呼吸・低呼吸インデックス(AHI)と独立し手血糖コントロール指標であるHbA1cはREM睡眠潜時と独立した有意の負の関連を示しました。これは、血糖コントロール増悪を示すHbA1c上昇が、深睡眠指標であるレム睡眠潜時の短縮をもたらすことを示唆する結果でした。
興味深い点は、これら2型糖尿病患者においてREM睡眠潜時やログデルタパワーなどの深睡眠指標は、動脈硬化指標である頸動脈内膜中膜肥厚度と有意な逆相関を示したことです。多変量解析でも両者は有意な負の関連を示したことから、深睡眠の障害は動脈硬化進展につながる可能性が本研究より示唆されました(表1)。


表1.2型糖尿病患者での頸動脈内膜・中膜肥厚度との関連(多変量解析)

糖尿病での睡眠障害が動脈硬化進展に関連していることは明らかとなったが、その機序についても我々は一つの機序を示すことができている。それは、睡眠障害が夜間高血圧・早朝高血圧を引き起こすことによる。とくに早朝高血圧は種々の血圧指標のなかで最も強力に心血管エベントを抑制する因子であることが示されている。50名の2型糖尿病患者において、血糖コントロール指標であるHbA1cと空腹時血糖は早朝の血圧上昇と有意に正に相関し、またインスリン抵抗性指標も早朝血圧上昇と有意な正関連を示しています。多変量解析でも、HbA1cとインスリン抵抗性指標であるHOMA-Rと血清中性脂肪値は正の有意な関連を示しました。さらにこれら患者で早朝血圧上昇は、多変量解析で血管内皮依存性の血管拡張反応低下と有意な負の関連を示したことから、2型糖尿病患者では、血糖コントロール悪化→早朝血圧上昇→血管障害が起こっていると考えられます。この以前の研究に加え、本研究で血糖コントロール指標悪化が睡眠の質劣化と関連すること、および以前の研究により睡眠障害の治療が夜間高血圧・早朝高血圧低下につながることが示されていることを包括的に考えると、2型糖尿病患者での睡眠障害の積極的な介入が、血糖コントロール改善や動脈硬化進展の防止に向けた重要な治療ターゲットであることが浮かび上がってきました。 現在、睡眠障害により特異的に有効とされるオレキシン阻害薬を用いて、睡眠障害改善によってもたらされる現象について解析中です。また血糖コントロールについてのみ、わずかな症例の結果しか得られていませんが、睡眠障害治療によって交感神経系の改善がもたらされること、それに伴って血糖の改善が有意に得られるという結果を得ています。今、血圧や血管障害指標の改善の有無についても検討しているところです。それらの研究が進展して、もし睡眠障害治療によって血糖コントロールの改善、夜間高血圧、早朝高血圧の改善、血管障害の緩和を期待できる結果が得られるなら、睡眠障害治療を2型糖尿病での重要な治療ターゲットとして位置づけることができます。最近の新規の異なった機序による睡眠障害治療薬の導入もあいまって、本研究が睡眠障害の治療目的を新たに位置づけるうえで重要な研究となりうると期待されます。 今回の横断研究で明らかになった睡眠障害と血糖コントロール、血圧、動脈硬化の3者間での因果関係を明らかにするため、睡眠を特異的に改善する薬剤を用いて、睡眠障害によって引き起こされる代謝異常を検討しています。現在の予備段階の研究では、睡眠障害による交感神経系の活動性低下や血糖コントロール改善が認められています。今後患者数を増やして睡眠障害に対する治療の位置づけを確立できるように研究を進めていく計画です。研究発表の詳しい資料はから