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コブラのカタログを我らが“歴史家”ジョン・バーバが調べてみても、パターの品揃えは全くと言っていいほど見当たらない。私が覚えているコブラのパターは、コブラゴルフのボックスセットに入っていたブレードとマレットだけだ。
カテゴリ:【COBRA】コブラ ヴィンテージ パター シリーズ,特集ページ
昨年はドライバーをタイトリストのGT4に買い替えました。それまで使っていたのは2022年発売のテーラーメイドのステルスプラスでした。私はクラブを買い替えてスコアが良くなるなら買い替えた方が良いと考えていますので、気になる新製品があれば必ず試打に行くようにしています。
テーラーメイドが2023年に発売したステルス2、2024年に発売したQi10も試打をしています。それ以外にも、キャロウェイ、ピン、コブラ、PXGも試打しました。昨年までのドライバーの課題はスピン量が多すぎて飛距離をロスしていることでした。
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プーマジャパンから、コブラの2024年モデル『DARKSPEED』シリーズが正式発表された。ドライバー3機種(LS/X/MAX、税込86,900円~)、フェアウェイ3機種(LS/X/MAX、同51,700円~)、ユーティリティ(同40,700円)、アイアン(5本セット126,500円)、ウィメンズも含め3月9日に発売される。
「今回の『COBRA DARKSPEED』シリーズは、今までにない【スピード】と前作のテクノロジーをよりアップデートした商品となります。今年の一推しのメッセージとしては、それぞれのドライバーとフェアウェイに配置された【ウェイト】ポジションを変えることで、イメージする弾道を提供することが可能です。パフォーマンス向上を求めるゴルファーに次のレベルのスピードと飛距離を提供するために設計された新モデルです」(同社広報)
ドライバー3機種に共通するテクノロジーを見ると、まず【究極のエアロダイナミクス・シェイピング】で改良が施されたヘッド形状は、フェースの中央部とバックフェース後方を高くした流線形のエアロ形状になった。また、キャロウェイの『PARADYM Ai SMOKE』のように全面には謳わないが、AIを駆使したフェースも特徴だとか。
フェース』を搭載するのに十分なウェイトを確保したのだ。
今回は、高くなったクラウンとヘッド背部、そしてソフトなリーディングエッジによって空気抵抗の改善が実現している。コブラは、このメリットを享受するのはヘッドスピードが速いゴルファーだけであることを認めているが、もしあなたのヘッドスピードが速くて、初速アップするトレーニングをする気があるなら、この改良メリットを受ける可能性もあるだろう。それでは、ここからはコブラ「LTDx」ドライバーシリーズの3モデルをチェックしていこう。
ネーミングがどんな意味を持つかは、ぼちぼち想像できると思うので、「LTDx」がシリーズの中の低スピンモデルであることは理解できるだろう。このモデルは、「RADSPEED」と同じ、というより正真正銘、さらに低スピンのモデルになっている。私の予備経験をもとにすれば、ロフト角を合わせたときに今年の市場にあるドライバーの中で最も低スピンのドライバーになっていることは間違いない。スピン量が最も少ないモデルだったとしても、驚くことはないだろう。コブラの「LTDx LS」ドライバーは、前方に配置した2つのウェイトが特徴だ。一目瞭然だが、2つのウェイトがそれなりに近い位置にあり、重心を大きく移動させたり、弾道の変化が多彩ということはない。その効果は些細なものだろう。そして10gのウェイトをヒール側に配置することで、「LTDx LS」は中弾道を実現。トゥ側にウェイトをシフトすれば、やや(ほんの少し)フェードバイアスになる。また19gの『PWR-CORE』ウェイトと1.5gのバックウェイトの組み合わせにより、この「LTDx」は他のモデルよりもよりかなり前方で低重心化されている。
お伝えした通り、「LTDx LS」は「LTDx」3モデルの中で最も「空力特性」に優れており、トレーリングエッジが一番高く(最も「SPEEDBACK」に似ていないところ)、最もシャローフェースになっている。「LTDx」は457ccだが、気にするほどアンダーサイズではない。コブラでは、この形状を“従来型”としているが、これは正しい表現だと思う。そして、相当な「低スピン」と「寛容性」は相関しない関係なので、「LTDx LS」は「寛容性」がそれなりに犠牲になっていると言える。
最近のドライバーは、5,000MOI(慣性モーメント)を境に易しいか易しくないかを線引きすることができる。コブラによれば、「LTDx LS」のMOIは4,300程度。これはピンの「G425 MAX」の類には遠く及ばないが、前重心、低スピンということを考えれば、ひどいとは言えない。普通は仕方ないことだし、正真正銘の低スピン部門においては「寛容性」は犠牲となるのだ。また、ポイントとなるのが、「LTDx LS」は、(ブライソン・デシャンボーやカイル・バークシャーのような)ヘッドスピードが速いプレーヤーが使うモデルになるということ。そう考えると、3モデルの中で最も空気力学的に効率が良いモデルとなっている。コブラ「LTDx LS」ドライバーは、9度と10.5度がラインナップしている。
コブラでは、この「LTDx MAX」ドライバーを「RADSPEED Xtreme」と「RADSPEED Xtreme Draw」の融合と位置付けている。「LTDx MAX」では、これら2モデルのどちらも妥協することなく、2モデルのベストを実現。3モデルの中で一番スピンはかかるが、市場全体で考えれば中スピンモデルと言えるだろう。「RADSPEED Xtreme」の強みはその「寛容性」だったが、この「LTDx MAX」でもそれは言える。10gのウェイトを後方に配置したことで、MOIは5,400となっており、USGAの規制まではいかないものの市場の中では高MOIを実現。それ以上に大切なことは、コブラでは「MAX」が卓越した「寛容性」とズバ抜けた「ボール初速」のバランスを取れると感じているようだ。コブラによると、重心は中心軸の上から1mm以内に収まっているようで、これは市場ではレアなこと。競合モデルでは、重心が最も低いドライバーでも2mm前後となっており、言い漏れしたかも知れないが「G425 MAX」でも、重心は中心軸より1.5mm上に設定されている。
「LTDx MAX」の『PWR-CORE』ウェイトは10gだ。これに5gのバックウェイトと13g(10gと3g)の『可変ウェイト』も搭載している。ヒール側に10gのウェイトを配置することで、コブラの「LTDx MAX」は、事実上「LTDx MAX」“ドローモデル”に。MOIは数百下がり、重心もほんの少し低くなり、そしてかなりスライスしない弾道が手に入る。また繰り返しになるが、ヒール側のウェイトを重くしても、「LTDx MAX」は市場で最もスライス軽減ドライバーになるというわけではない。彼らの意図はそこではないのだ。コブラでは、最適な重心位置(低く深い位置)をキープしながら、ある程度スライスも抑制しつつ、見た目が悪くない形状も維持したいとしている。
「LTDx」3モデルの中で、「LTDx MAX」はスカート高が一番低くなっている。コブラの(「RADSPEED Xtreme」同様の)オーバーサイズ「Xtreme」形状で、シリーズ中で最も大きな投影面積で面長のデザインとなってはいるものの、決して不恰好だったり煩わしいというわけではない。コブラ「LTDx MAX」ドライバーは、10.5度と12度がラインナップしている。レディースモデルは、ピンク系のエルダーベリーのカラーリングで10.5度と12度がある。成長に合わせてシャフト1本の追加が無料となっているロフト角12度のジュニアモデルの価格は、399ドルとなっている。
コブラの「LTDx」ドライバー(末尾に文字なし)は、ほぼ全ての面で「LTDx LS」と「LTDx MAX」の間に位置する。「LS」のように、前方の『PWR-CORE』のウェイトは19g。バックウェイトは5gで、これは「MAX」と同じだ。他の2モデルと異なるのは『可変ウェイト』が搭載されていないこと。ソールにある10gのウェイトはバランスのためだけにある。これまで何度も言っているように、「調整機能」は“ウェイトを犠牲にする”(そこに重量が集中してしまう)ことになり、メーカーはこれまで長年に渡りその犠牲を軽減させる努力をしてきたが、ドライバー界の人気モデルは、しばしば調整機能を備えているものだ。
そして、コブラ「LTDx」ドライバーは、“ユニコーン”と形容される今シーズン2つめのドライバーとなっている。一方で、それが何を意味するのか大抵はわかっていると思うが、同時にゴルフクラブの性能を数値化する上で、神話上(つまり想像上)のいきものを使うのはちょっと変な話だろう。名誉のために言っておくと、コブラでは、“ユニコーン”となるために必要なものは何かを理解するためのチェックリストのようなものを示してくれている。MOI値は5,000以上が必須コブラでは「LTDx」のMOI値を約5,300にしている。「寛容性」がしっかりあるということだ。合格。
初速と打ち出し角のベストな組み合わせとなっている。もちろん、これには解釈がさまざまだがコブラでは、『Zero CGna』でそれを明確にしている。前のくだりと合わせれば、なぜコブラは後継モデル(「LTDx」)がオリジナルの「LTD」よりも優れていると確信しているのかという説明がつく。「KING LTD」同様、「LTDx」は重心位置が中心軸(合理的な製造公差は多少ある)上にある。改良点は、新作のMOIが大幅にアップしたこと。参考までに、オリジナル(LTD)はMOI約4,600だった。当時は悪くなかったが、今の基準だと「寛容性」があるとは言えないだろう。だから、そう、合格だ。
寛容性のあるフェースデザインコブラの“ユニコーン”の定義は独りよがりかのように見えてしまうが、『H.O.T.フェース』が搭載されていることで、話を合わせるべきだろう。合格。見た目が秀逸これは皆さん次第だ。「秀逸」。なんて言えば良いか。見た目が良いか。私は「SPEEDZONE」あるいは「RADSPEED」が好きではなかったので、確かに改良されたと言える。合格かどうかは、ゴルファー個々によるだろう。あなた次第だ。
打音が素晴らしい本音で話そう。ここ数世代のコブラドライバーの「打音」は、素晴らしいとはとても言えず、良くもなかった。公平をきすために言うと、「RADSPEED」は史上最低の音のドライバーでもコブラ史上最低の音のドライバーでもなかったが、私的には、「F6+」以降だとコブラの中で音は最悪だった。人によっては、あり得ないほどダメだったと思う。というわけで、「LTDx」の「打音」は素晴らしいのか?繰り返しになるが、それは皆さん次第。私が言えるのは、このドライバーの音は、「KING LTD」以降のコブラドライバーの音と同じように良いということだ。「帝国のマーチ(ダース・ベイダーのテーマ)」を流してみよう。「秀逸」なのか「悪くはない」になるのかはともかく、これはコブラに必要だったことであることは間違いない。だから、音がかなり主観的な要素であることを加味した上で、合格にしたいと思う。ちなみに打音が良いのは「LTDx」だけではない。「LTDx」ドライバーシリーズ全体で打音が良いのだ。
驚きだ!形状で言うと、コブラの「LTDx」ドライバーは、シリーズの真ん中に位置する。「SPEEDZONE」の形状も彷彿とさせるが、後部は「LTDX MAX」ほど低くはない。同様に、「LTDx MAX」ほど面長ではないが、コブラではこの形状を「XTREME」のコンパクト版と表現しており、ということは完全に「XTREME」と同じではないということだ。
「LTDx」が、2022年ドライバー市場におけるもう一つの“ユニコーン”であるキャロウェイの「ROGUE ST MAX」にどう匹敵するのか不思議に思うかも知れない。今のところ分からないというのが正直なところ。とはいえ、キャロウェイのデザインについて分かっていることを見てみれば、私の見立てでは「ROGUE ST MAX」は(少なくともMOIという点で)同様の寛容性があるが、重心はかなり高いところにあると言える。
「EPIC MAX LS」は相対的に高重心設計だったし、時に「Sub-Zero」という名前だったにも関わらず、キャロウェイでは「超低重心」というものに何年も手をつけていなかった。「ROGUE」は「MAX LS」で重心を少し低くしているが、『Zero CGna』にはほぼ遠いように思える。我々のテストスケジュールに、ユニコーン対決を追加する必要があるのか熟考しているが、ピンの「LST」シリーズやキャロウェイの「MAX LS」、そしてタイトリストの「TSi2」のようなMOIが5,000-5,400のドライバーが、かなりのゴルファーにとって最高の結果をもたらすということは言っておく必要はあるだろう。「低重心」にすることで、ある程度の低スピンメリットを得ることができるし、市場において絶対的な「寛容性」があるとは言えないが、ほとんどのゴルファーにとっては十分に易しいと言える。よくバランスが取れたデザインの範囲内に収まり、超低重心で低スピンから中程度のスピンであることが理解されれば、「LTDx」は市場の中でもトップであることが証明されるだろう。
飛び抜けた存在なのかも?市場のことで言えば、「LTDx LS」は「EPIC MAX LS」にやや近い存在になるかも知れない。コブラがたくさんのゴルファーに合うと予測しているようなドライバーではないが、MyGolfSpyユーザーの過半数にとっては、最高のドライバーになる可能性があるのだ。そして驚いたことに、私に合うのは「LTDx LS」よりも「LTDx」だった。スピン量が数百rpm増え、「LTDx」でミスヒットした時に危険なほど低すぎたスピン量も、全てで適正の範囲に収まった。結論を言うと、他の2モデルを試さずにコブラの「LTDx」の1モデルに合うと決めつけないこと。いずれにしても全部を試さずに試打会を後にするのは愚かなことなのだ。
コブラ「LTDx」ドライバーシリーズの純正シャフトは、軽量のUST「Helium Nanocore(高打ち出し、高スピン)」、「HZRDUS Smoke iM10(中打ち出し、中スピン)」、「HXRDUS Smoke RDX Blue(低・中打ち出し、低スピン)」、そして三菱「Tensei AVI RAW White(低打ち出し、低スピン)」となっている。メンズモデルのカラーリングは、ゴールドフュージョン(ブラック、マットサテン・ブラッククラウン)とピーコートブルー/ホワイト(レッドのアクセントとグロスしたクラウン)。レディースモデルは、グロスブラッククラウンのエルダーベリーだ。メンズモデルは、スタンダードとツアー(44.5インチ)をラインナップしている。
コブラ「LTDx」ドライバーシリーズの価格は499ドル(ジュニアモデルは399ドル)。現在発売中
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