【シェルビー コブラ427】コンディション別の相場価格(2023年6月時点)
創業者アレッサンドロ・デ・トマソの数奇な人生……アルゼンチン出身の素寒貧なレーサーだった若者が、異国イタリアでデトロイトと強力なパイプを持つ富豪の令嬢のハートを射止め、嫁の実家から支援を受けてレーシングコンストラクターを起こし、さらにはフォードの資本を獲得して「フォードGT40の市販版」とも言うべき巨大なV8エンジンをミドシップに搭載したスーパースポーツを世に送り出した物語は、福野礼一郎氏や沢村慎太郎氏が執筆した名文があるのでここでは敢えて詳しくは触れない。今回はアメフェスの会場に持ち込まれたシャシー番号02874、8台製造されたパンテーラGr.4にのみ焦点を当てて語って行くことにしたい。
左から「シェルビー コブラ 427 S/C」、「シェルビー コブラ デイトナ」
通常はすべてユーザーがキットと、そのほかに必要なパーツを用意して自分で組み立てるわけだが、ファクトリービルドの場合はAKスポーツカーズですべてパーツも用意して組み上げ、完成品として納車される。エンジンは「ACコブラ」からの伝統に従ってアメリカンV8エンジンだが、フォード製ではなく、GM製「LS3シボレー」エンジン。排気量は6.2L、430馬力だ。
(1-4)<フォード版 ムスタングGT・シェルビー・コブラ>(1966-70)フォードからエンジンの提供を受けているシェルビーは1965年から「フォ-ド・ムスタング」のハイパフォーマンス版の開発を委託され1966 年「GT350」シリーズを完成させ、67年から「GT500」が加わった。当初は「289」キュービック・インチだったエンジンは67年「390」、68年には「428」が登場した。これらの一連のムスタング・シリーズは「シェルビー」の名は付いているが製造も販売もフォードが行っており、ムスタングに箔をつけるため「コブラ」の名前を利用したとも考えられ、スポーツマインドを持った「シェルビー・コブラ427」とは全く別のコンセプトの車だ。
シェルビー コブラ 427 (Shelby COBRA 427)
一方、レプリカが多く出回っているモデルですので注意が必要です。リビルドモデルやレプリカの品質は様々で、中にはオリジナルモデルとして販売されているレプリカもあります。またキャロルシェルビーが、後年になってリビルトしたCSX 4000シリーズというモデルもあり、こちらは本物ではありますが、当時のオリジナルモデルとの見極めは必要となります。
これまでのファクトリービルド「AK427」は「Generation II」のキットで組み立てられていたが、UKクラシックファクトリーが取り扱うのは最新の「Generation III “Supa Lite” Body/Chassis」を用いたもの。そのため、まだ正式な車両価格は発表されていないが、UKクラシックファクトリーの勝見祐幸ディレクターに確認したところ、1500万円(税別)を予定しているとのことだ。そして日本での需要が高まれば、ファクトリービルドの年間生産台数も増やすとしている。
スーパフォーマンス MK3 コブラ 427ベース ストローカー 7.5Lエンジン シェルビーライセンスドモデル コブラ
写真の車は第3回 日本GP予選で雨のなかを疾走する雄姿だ。決勝ではプリンスR380、トヨタ2000GT、ポルシェ・カレラ6などを向うに回し大健闘したが、2位を走っていたラップ47でエンジン・トラブルのため13周を残してリタイアした。この車は前年のルマン24時間に出場した車そのもので、エンジンを新しく積み換えたものだった。この車は特に後姿が印象的だ。
いくら意匠権がなくなったからといっても、あらゆるクルマがレプリカを製作されるわけがなく、まして商売として成立させようとすればなおさら難しいわけで、それでも求められるところに、「コブラ」というクルマの人気がうかがえるのではないだろうか。
コブラ427改SUPERFORMANCEMKIII(7.0Lから7.5Lに排気量UP&ハイカム仕様)※エンジンのフル電気制御化の巻。
シェルビーコブラはクラシックレースカーの最高峰であり、現在も非常に高い人気と需要があります。世界中に熱狂的なコレクターが存在する数少ないアメリカンコレクターズカーの一つです。その為、シェルビーコブラのヒストリーは一台一台、完璧に管理されており、オリジナルの個体は正確に記録されています。その為、価格は高額ですが、来歴をしっかりと確認出来れば比較的安心して購入できるモデルです。
ACコブラ289のシャシーにピーター・ブロックがデザインした軽量ボディを載せたこの車は、1964年2月「デイトナ2000km」でデビューし大成功したので、以後「デイトナ・コブラ」と呼ばれる。1965年には「フェラーリGTO」を抑え、GTⅢ部門で「ワールド・マニュファクチャラース・チャンピオン」となっている実力の持ち主である。「デイトナ・コブラ」のエンジンにはフォードV8 289キュービック・インチ(4727cc)が使用されている。ピート・ブロックはキャロル・シェルビーがドライバーをやめて、次のビジネスに取り組んだ時からの強力なパートナーだが、僕個人にとってこの名前は1967年日本GPにエントリーしただけでレースを走らなかった幻の車「HINO SAMURAI」という日野コンテッサをベースにした物凄く格好良かったスポーツカーのデザイナーとしての印象が強く残っている。
【公式】シェルビーコブラ427 Honda Cars 橋本南
同社が「ACコブラ」のレプリカとして、発売しているキットが「AK427」シリーズである。同キットの最新版「Generation III “Supa Lite” Body/Chassis」が2017年に入って発表され、今回の1台はそれを組み立てたものである。しかも、組み立てを行ったのもAKスポーツカーズ自身。年間5台しか生産されないという、”ファクトリービルド”モデルである(キットの方は年間40セットが製造されている)。
約1億8000万円! 特別なシェルビー「427コブラ」の心臓は7リッターのビッグブロックエンジンでした ..
エンジンは、リプロダクション・コブラの定石どおり427キュービックインチ(6977cc)のフォード製V型8気筒 OHV。細かい仕様は同じコンテンポラリー製のコブラでも異なるようだが、一般的には2基のホーリー製キャブレターで燃料供給をまかなっている。
本家キャロルシェルビーが唯一公認したリプロダクションモデル「スーパフォーマンスコブラ」のオーナーさんにお聞きした様子をお伝えします。
当初ACカーズはGMにエンジンの提供をお願いしたみたいなんですが、「コルベットの敵になっちゃうから、めっ!!」と、断られてしまいました。
その後、コブラをル・マンで勝たせるために、当時のコルベットをデザインしたピート・ブロック氏に依頼して完成したのが「SHELBY COBRA DAYTONA COUPE」です。
コンテンポラリーコブラ!427 COBRA SC エンジン他
ここで紹介するのは、コンテンポラリー・クラシック・モーター・カンパニーが製作した、きわめて忠実なコブラ427のレプリカントだ。4インチ径の鋼管を使用したメインフレームにジャガーXKから流用された4輪独立サスが組み込まれている。だがサスペンションを構成するアームの大半はコンテンポラリーが開発したアルミ製のオリジナル部品だ。
フォード シェルビー コブラ 427 V8 エンジン 1/32、1/24
ここまで来ると「AC」と「コブラ」の区分けがこんがらかってしまうが、「コブラ427」の発展型「AC428」も、ついでに紹介しておこう。1965年誕生したこの車はシェルビー・コブラと違って英国で生産される。中身は7リッターのコブラをベースにしたものだが、エンジン製造元のアメリカでは「コブラ427」の排気量が1966年から「428キュービックインチ」に変わっているのでそれが使われている。イタリアの「フルア」のデザインで、直線を生かしたすっきりしたボディには、荒々しさはなく上品で街中でも周辺りに気兼ねなく乗れそうだが、性能は「コブラ」と変わらず400馬力のエンジンは最高時速240キロ、SS1/4マイルを14秒で走りきるスーパーカーである。
1/18コレクション③シェルビー・ACコブラ427(Re) | BEEs Collection
◆オーナーさんより一言◆
コブラは以前、伊豆スカイラインを走っているブルーのストライプの入った車が走っているのを見て、その格好良さに一度は乗ってみたいと思っていました。
ACカーズのV8マッスル『コブラGT』、2.0リットルエンジン搭載の入門モデル追加へ
当時イギリスの「ACカーズ」が販売していたロードスターのシャーシに、フォードの4.2LV8 エンジンを搭載。ライトウェイトのシャシーに、パワフルなエンジンを組み合わせたコンセプトのコブラが誕生しました。
ROUSH 363エンジン シェルビーコブラ427のエンジンサウンド
今回紹介した1台も、そうした「ACコブラ」のレプリカの1台。意匠権がなくなった1980年代からレプリカ製作が世界的に行われるようになり、その時代から取り組んでいるのが、英国のキットメーカーのAK スポーツカーズだ。ちなみに日本では法的に認められていないが、英国では一個人がキットから自動車を組み立て、車検を通して一般道を走らせることが可能だ。
アメリカその他 スーパフォーマンス MK3 コブラ 427 427エンジン/5速マニュアル/ブラックレザー
この車のプロトタイプは1953年のミッレミリアに登場した「アルファロメオ・アバルト-コンレロ2000」で、翌年フィアットV8」のシャシーの載せて「スーパーソニック」として市販された。デザインはサヴォヌッティで「カロセリア・ギア」が作った。写真の車は、このボディをもとに作られ勿論中身は427コブラのスペシャル・チューニングエンジンが載っており、当時「J.Wオートモティーブ・チーム」の花形ドライバー-「ウイルメント」のために造られたワンオフの車だ。
シェルビー コブラ 427 FE 1/6 エンジン模型 Shelby Cobra
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「シェルビー コブラ 427 S/C」または「シェルビー コブラ デイトナ」を各1名さまに
当選者数:計2名さま
応募締め切り:2024年10月6日(日)23:59
※賞品は選択できません
フォードCEOも所有したシェルビー427コブラがオークションに!
また、当時は全米でモータースポーツの人気が急上昇。レースでの活躍、優勝がダイレクトに自動車の販売台数に影響する時代でした。
このマーケティングセンスをレーサー時代に培っていたキャロル・シェルビーは、フォードの427エンジン、V型8気筒7Lを積んだ、コブラ427で参戦。次々とタイトルを奪っていきました。
これに289エンジンを搭載し、名前をキング・コブラと命名した。 キング ..
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1966年 シェルビーコブラ427、それだけで幸せを感じる1台、エンジン周りの点検を ..
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巻頭を飾るのは、フォード製7リッターV8ユニットを搭載する「シェルビー・コブラ427」。
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