[PDF] 7 年間の経過で進行性の気管支拡張を呈した濾胞性細気管支炎の 1 例


原因は感染症、気道閉塞、先天性、免疫異常などさまざまです。最も重要な原因は気道感染症で、気管支・肺胞の発育が盛んな乳幼児期の感染が特に問題となります。 また、先天性の原因の一つに原発性線毛機能不全があります。これは気道粘膜の線毛系に先天異常がある病気です。(粘液線毛輸送系の機能不全を起こし、肺感染症を繰り返します)


経 過 :喀痰調整剤、クラリスロマイシン200mg/日、長時間作用型抗コリン薬(LAMA)、ICS/LABA にて治

気管支拡張症は慢性下気道感染症に分類される症候群的疾患であり,種々の病因で生じる。咳・喀痰症状を伴い,時に気道感染の増悪,肺炎,血痰や喀血を併発する。末梢気道病変も伴いやすく,進行例では呼吸不全を呈する。多くは感染などを契機として気道の線毛機能やクリアランスが障害された結果,慢性炎症から気道上皮傷害や気道構造の破壊が生じ,形態学的に気管支が異常に拡張する。

胸部CT画像で,気管支の内径と伴走する肺動脈径の比が1を超える場合,気管支拡張あり,と判断する。加えて,咳・痰症状がある場合に気管支拡張症と診断する。喀痰微生物学的検索,血液像,血清IgG,抗CCP抗体,アスペルギルス特異IgE抗体測定などを行い,画像の経時変化も含め,原因や病態を評価する。

拡張薬の治療に加えたエリスロマイシンおよびクラリスロマイシンの内服により、症状の悪化する患者 ..

診断は上記の症状に加え、胸部X線写真や胸部CT検査で気管支拡張があるかどうかを診断します。また、感染が疑われる時には原因菌を調べるため、痰の培養検査が必要です。喀血が多い時には、血管が増えている状態を見るために血管造影(血管の状態や血液の流れを調べるための検査)を行なうことがあります。また、結核、、がんや異物などによる気道閉塞、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症、びまん性汎細気管支炎、慢性気管支炎などの疾患が続発性気管支拡張症の原因となることもあるので鑑別が必要です。

呼吸困難発作を伴わない湿性咳嗽が8週間以上継続し、副鼻腔炎を示唆する自覚症状、診察所見もしくは画像所見を認め、下記に述べる治療が有効であった場合に副鼻腔気管支症候群と診断していきます。
胸部や副鼻腔のレントゲン検査やCT検査が診断の参考になります。

びまん性汎細気管支炎・気管支拡張症 (臨床雑誌内科 113巻6号)

・気管支拡張薬(ネブライザーを使ったメプチンの吸入)の使用による症状改善

・気管支拡張薬を使用しても改善に乏しい場合には長期管理薬(フルタイド+ホクナリンテープやアドエアかフルティフォーム)などを使って効果を確認する。

COPD、または気管支拡張症や嚢胞性線維症などの他の慢性肺疾患 ..

血液中の白血球の一種、好酸球による異常な炎症が原因となる副鼻腔炎を特に好酸球性副鼻腔炎といいます。主な症状には、鼻づまり、鼻汁、頭痛、嗅覚障害などがあり、鼻ポリープ(鼻茸)が見つかることもあります。

内服薬はCOPDの治療においては吸入薬の補助的な役割で使われることがほとんどです。喀痰調整薬とマクロライド系の抗菌薬が使用されます。
喀痰調整薬はCOPDの方の痰の量を抑え、痰を出やすくします。またCOPD急性増悪の既往がある方の増悪を抑制し、生活の質を良くする作用があることも知られています。
マクロライド系の抗菌薬(クラリスロマイシン、エリスロマイシン、アジスロマイシン)は気管支に悪さをする細菌を殺菌する作用もあるのですが、それに加えて気道炎症を抑える作用、痰の量を減らす作用、痰を排出しやすくする作用(自浄能力改善作用)があることが知られています。特に頻繁に肺炎などの気道感染症を繰り返す症例に有効です。使用前には必ず痰の検査を行い、非結核性抗酸菌などの慢性気道感染を起こす菌がいないことを確認します。


肺MAC症の治療レジメンは、空洞のない結節・気管支拡張型(重症は除く)、重 ..

①咳・痰などの症状の軽減・QOLの改善,②急性増悪の減少,③疾患進行の抑制を,管理目標とする。その達成には薬物・非薬物療法が重要であり,特に気道クリアランス改善のための理学療法は,増悪を減らしQOLや咳嗽の改善,抗菌薬使用頻度の減少などが報告されており,積極的な介入が望まれる。インフルエンザや肺炎球菌ワクチン接種も行う。また,緑膿菌が初検出された際は,その除菌をめざすことが推奨されている(低エビデンス)。

LAMAとLABAは気管支拡張剤といって、気管支を拡げる薬です。COPDは気管支がつぶれやすく ..

アントシアニンとは,赤,紫,青色などを呈する天然の色素で,ブルーベリー,ビルベリー,ブドウ,イチゴ,赤キャベツ,ナス,紫芋等の植物に含まれる,抗酸化作用を有するポリフェノールの一種である。目の網膜にあり視神経の働きを支えているロドプシンという色素の再合成を促進して,目の疲労を回復し,視力を向上させる。また活性酸素の生成抑制作用により,動脈硬化や血栓症の防止,虚血性心疾患,脳血管障害,がんの予防効果があると言われている。その他毛細血管の保護・強化作用,抗潰瘍・抗炎症作用等が示唆されている。

百日咳菌に対する治療として、生後6カ月以上の患者にはエリスロマイシン、クラリスロマイシンなどのマクロライド系抗菌薬が用いられる。 ..

クラリス(一般名:クラリスロマイシン)とはマクロライド系の抗生物質です。従来のマクロライド系抗生物質であるエリスロマイシンを改良してできたものであり、ニューマクロライドともいわれています。抗生物質の代表といえるのはβラクタム薬(ペニシリン系、セフェム系等)ですが、マクロライド系も肺炎球菌をはじめとするグラム陽性菌、インフルエンザ菌や百日咳菌など一部のグラム陰性菌、嫌気性菌、非定型菌のマイコプラズマやクラミジア、マイコバクテリウムなど多くの細菌に対して効力を発揮します。いろいろな細菌に有効なので、呼吸器系の領域を中心に多くの診療科で処方されています。多くは咽頭炎・肺炎・中耳炎などに対する処方です。消化器領域ではピロリ菌の除菌薬としても数多く処方されています。皮膚科領域においては、感染を伴う、表在性/深在性皮膚感染症、リンパ管/節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、肛門周囲膿瘍などの疾患に対して選択されることがあります。

完治には長期間の通院治療を要する、再発しやすい、気管支喘息を伴うことが多いなどの特徴があります。 ..

薬物療法のうち,去痰薬は喀痰排出を促し気道クリアランスを改善,咳・痰症状を軽減するため,一手目に用いる。ムコソルバン(アンブロキソール塩酸塩)は肺サーファクタントの分泌を促し,痰を滑らせて喀出させる。細菌のバイオフィルム形成を阻害する働きもある。ムコダイン(カルボシステイン)は,気管支拡張症の増悪を減らすとされる。

市販の咳止め製品にも気管支拡張成分としてdl-メチルエフェドリン塩酸塩 ..

COPD患者さんは病気が進行すると労作時の息切れのために、運動するのがつらく、出歩くのが億劫になってしまいます。運動しなくなったり、出歩かなくなったりすると、四肢の筋力が低下し、少しの運動にも多くの酸素を必要とするようになります。しかし、COPD患者さんの肺にはその酸素を供給するのに十分な余力がないため、より強い息切れを感じるようになります。するとさらに運動などの身体活動を避けるようになり悪循環になってしまいます。この悪循環を断ち切るためには、無理のない範囲ではありますが、運動をするほかありません。目標として週に3回30分ずつご自分のペースで散歩など、主に下肢を使った運動をするのがよいです。ご自身で動けない場合などは呼吸リハビリテーションをおねがいすることもあります。

気管支炎の多くはウイルス感染です. ウイルス感染には抗生物質は効きません.

COPDの薬物治療で大事なのは吸入薬です。中でも治療の主役は長時間作用性抗コリン薬(LAMA)と長時間作用性β2刺激薬(LABA)で、必要な症例には吸入ステロイド(ICS)が使用されます。たくさんの吸入薬を吸うのは大変なので、治療には複数の薬剤が入ったデバイス(吸入薬を吸うための容器)を使用します。主な組み合わせはLABA/LAMA、ICS/LABA/LAMAであることがほとんどです。
LAMAとLABAは気管支拡張剤といって、気管支を拡げる薬です。COPDは気管支がつぶれやすく、虚脱してしまう病気ですので、気管支を拡げることで息切れなどの症状を緩和することができます。またLAMAは気道の粘膜の腺組織からの分泌物を抑え「痰」を少なくし、LABAは気道の上皮の線毛の動きを強くすることで「痰」を外に出しやすくする作用があります。さらにLAMA/LABAを併用することでお互いの作用に好影響を与えることが知られており、上記の気管支拡張作用、「痰」を改善させる作用が増強されることがわかっています。当院でも一定の症状があるような患者さんはLAMA/LABAで治療を開始しています。
吸入ステロイド(ICS)は気道の炎症を抑える吸入薬です。特に気管支喘息では重要な薬剤ですが、COPDはあくまで補助的に使用します。重症のCOPDではICSが肺炎のリスクになる可能性があるからです。ICSがCOPDで必要なのは気管支喘息の合併が考えられるときです。またCOPD急性増悪のように発作的な呼吸状態の悪化があった方も使用されます。COPDの方へのICSの使用は注意が必要ですが、気管支喘息の合併が疑われるときはむしろ使わなければなりません。気管支喘息の治療の項でも記載したのですが、気管支喘息にICSを使用しないでLABAを使用すると、LABAだけでなく気管支喘息発作の時に使用する短時間作用性β2刺激薬(SABA)も効きづらくなってしまい、気管支喘息発作の際に命にかかわることがあるためです。

DIクイズ3:(A)COPDへのマクロライド少量長期療法:日経DI

グラム陰性桿菌である百日咳菌(Bordetella pertussis)の感染によるが、一部はパラ百日咳菌(Bordetella parapertussis)も原因となる。感染経路は、鼻咽頭や気道からの分泌物による飛沫感染、および接触感染である。
百日咳の発症機序は未だ解明されていないが、百日咳菌の有する種々の生物活性物質の一部が、病原因子として発症に関与すると考えられている。病原因子と考えられるものとしては、繊維状赤血球凝集素(FHA)、パータクチン(69KD外膜蛋白)、線毛(Fim2、Fim3)などの定着因子と、百日咳毒素(PT)、気管上皮細胞毒素、アデニル酸シクラーゼ、易熱性皮膚壊死毒素などの毒素がある。

抗菌薬が用いられるときは通常、アジスロマイシンやクラリスロマイシンなどの薬剤が投与されます。

マクロライド少量長期療法は気管支拡張症の感染増悪を減らし,呼吸機能・QOLを改善するため,頻回増悪例では導入を考慮する。現在わが国で保険適用があるのは,クラリスロマイシンのみ(好中球性炎症性気道疾患として)であるが,Mycobacterium avium complexの耐性菌を誘導しうるため,注意する。アジスロマイシン水和物は,エリスロマイシンやロキシスロマイシンに比し有効性が高いとされる。いずれも薬剤相互作用,QT延長,耐性菌出現などに注意する。

薬事情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介(2006年1月)

小児喘息は特定のアレルゲン(アレルギーのもと、ハウスダスト、食物など)によるものが多く、中学生頃までに一旦治ります。大人の喘息の好発年齢は40歳と言われていて、不特定のストレス(かぜ、暑さ、精神的ストレス)などがきっかけで、気管支粘膜が腫れてきます。じんましんや花粉症の体質の人は気管支粘膜も敏感であり、喘息、咳喘息になりやすいです。

非結核性抗酸菌症 | 複十字病院 公式サイト(東京都 清瀬市)

百日咳は世界的に見られる疾患で、いずれの年齢でもかかるが、小児が中心となる。また、重症化しやすく、死亡者の大半を占めるのは1 歳未満の乳児、特に生後6カ月未満の乳児である。WHOの発表によれば、世界の百日咳患者数は年間約1,600万人で、その約95%は発展途上国の小児であり、小児の死亡数は19.5万人にのぼるとされている。
わが国における百日咳患者の届け出数(伝染病予防法では届出伝染病として全例報告されることになっていた)は、ワクチン開始前には10万例以上あり、その約10%が死亡していた。百日せき(P)ワクチンは1950年から予防接種法によるワクチンに定められ、単味ワクチンによって接種が開始された。1958年の法改正からはジフテリア(D)と混合のDP二種混合ワクチンが使われ、さらに1968(昭和43)年からは、破傷風(T)を含めたDPT 三種混合ワクチンが定期接種として広く使われるようになった。これらのワクチンの普及とともに患者の報告数は減少し、1971年には206例、1972年には269例と、この時期に、日本は世界で最も百日咳罹患率の低い国のひとつとなった。しかし、1970年代から、DPTワクチン、特に百日せきワクチン(全菌体ワクチン)によるとされる脳症などの重篤な副反応発生が問題となり、1975年2月に百日せきワクチンを含む予防接種は一時中止となった。同年4月に、接種開始年齢を引き上げるなどして再開されたが、接種率の低下は著しく、あるいはDPTではなくDTの接種を行う地区も多く見られた。その結果、1979年には年間の届け出数が約13,000例、死亡者数は約20例に増加した。
その後、わが国において百日せきワクチンの改良研究が急いで進められ、それまでの全菌体ワクチン(whole cell vaccine)に代わり無細胞ワクチン(acellular vaccine)が開発された。1981年秋からこの無細胞(精製、とも表現する)百日せきワクチン(aP)を含むDPT三種混合ワクチンが導入され、その結果、再びDPTの接種率は向上した。また、1981年7月から「百日せき様疾患」として、定点医療機関(以下、定点)からの報告による感染症発生動向調査が開始され、伝染病予防法に基づく届出数の約20 倍の患者数が報告されるようになった。1982年には全定点からの報告数が23,675(定点当たり12.59)で、その後は約4年毎に増加するパターンを示しながら減少した。さらに1995年4月からはDPTワクチンの接種開始年齢がそれまでの2歳から3カ月に引き下げられた。

クラリスロマイシン250mg1日2回 Bronchiectasis, Dynamed, last updated 13 Sep 2019

完治には長期間の通院治療を要する、再発しやすい、気管支喘息を伴うことが多いなどの特徴があります。近年増加傾向にあるといわれています。