歯茎にも、虫歯や歯周病とは異なる腫瘍ができることがあります。


この研究の目的は、18年までフォローされた、歯周治療開業医患者において、歯の残存率および患者と口腔内変数との関連を評価することである。

最初の診査(T0)、再評価(TRe)とT0後10年以上(TF)を含む病歴記録があり、歯周治療とTReの後もサポーティブペリオドンタルセラピー(SPT)を受けた、歯周治療開業医の患者が含まれた。全身状態、プラークスコア(PI)、6点法プロービングデプス(PPD)、プロービング時の出血、抜歯とSPT受診がT0、TRe、とTF時の患者ファイルからデータが抽出された。記述統計とcox回帰分析が行われた。

50人の患者(26 ± 4 本/患者、1301本)が包含基準を満たした。20本と129本がTRe前/後でそれぞれ抜歯された。それらのうち96本が歯周病が原因であった。TRe時にPPD>7mm
(HR = 17.7, 95%CI 8.6, 36.6)、60歳以上 (HR = 3.3, 95%CI 1.5, 7.2)、複根歯(HR =
1.9, 95%CI 1.2, 3.1)、そしてSPT

, TF でそれぞれ、4.3 ± 1.8 mm、3.5 ± 1.4 mm、3.2 ± 1.3 mm(p
test)].

定期的なSPTは低い歯の喪失率とプロービングデプスの継続した減少と関連があった。初期治療後のPPD、60歳以上、複根歯、頻度低いSPTは歯周治療患者内で長期の歯の存続に対する強いネガティブな予後因子であった。

(長期フォロー、歯周治療プライベートオフィスと統計予知モデル、歯周リスク因子、プロービングポケットデプス、サポーティブペリオドンタルセラピー、歯の喪失)

「今回8-18年フォローで、歯の喪失率は7.5%で、0.16本/人/年であった。似たような報告では、喪失率は7.7%(10年)、7.1%(22年)から低いところでは1.8%(10年)や1.5%(9から10年)とあり、システマティックレビューでは1.5~9.8%との数字が出されている。

ポケットは抜歯となった歯を除いて平均でいうと減少している。中等度ポケットの73.9%と深いポケットの89.3%はメインテナンス中に改善していたが、浅いポケットの6.1%と中等度ポケットの2.3%が逆に悪化したようだ。

SPT受診が低かった人のリスクはあまり高くなかった。これは低受診の患者の深いポケット率が非常に低い(3%)ということがあったからのようだ。過去の報告では低SPTは5.6倍のリスクがあるとかの報告もあるからね。

このような結果をみていつもしみじみ思うのだが、60歳以上とか、複根歯とか、再評価時のポケット深さだとか、リスクが高いといわれても、患者さんにとってはどうしようもない要因だよね。」

(平成27年8月9日)


[PDF] 歯周病患者における抗菌薬適正使用のガイドライン 2020

不整脈とは心臓の刺激伝導系に機能障害が生じ、脈が乱れる現象のこと。安静時でも1分間当たり100回以上の脈拍数となる頻脈性不整脈ではアブレーション治療の対象となる。逆に脈拍数が1分間に50回以下となる徐脈性不整脈ではペースメーカーの装着の対象となる。ペースメーカー埋め込み患者に対してMRI検査は禁忌である。

インプラント手術後に処方される抗生物質や痛み止めなどは、その時の体調や症状によって、種類・量・用法用量・服用日数など異なる場合があります。
「処方された薬を服用しない」、「量を自己判断で調整して服用してしまった」など処方医の指示に従わない時には、症状が悪化する可能性があるため決して自己判断はしてはいけません。
今回は代表的な薬の成分について紹介しています。
上述した薬以外についても処方されることはあるため、薬の服用について疑問に感じた時には、すぐに処方医まで確認しましょう。
現在服用中の薬がある方や、持病のある方、妊娠中・授乳中の方、今まで服用した薬によってアレルギー症状・副作用などの経験がある方などは、必ず事前に処方医まで相談しましょう。
その時はお薬手帳や薬剤情報提供文書などの薬の詳細が分かるものを持参すると相手に伝わりやすくなります。

本研究で使用しているのはそのうちのエリスロマイシン、クラリスロマイシンおよびアジスロマイシン。

歯周病に抗生物質は効果があると聞いたのですが・・・と質問されることが非常に多いです。歯周内科など新たな歯周治療を模索している方たちがいることがこの質問のきっかけになっていることがとても多くあります。

歯周病は感染症の1つです。そう聞くと「歯周病の治療薬はないの?」とおっしゃる方が多くいますが、残念ながら答えはです。症状を一時的に抑える薬、つまり対症療法として使う抗生剤はありますが、歯周病を根絶する薬はないのです。

むし歯や歯周病などの細菌感染でダメージを負った歯や、痛みや違和感の ..

尾張旭市東栄町の歯医者|入れ歯でお悩みの方、虫歯を予防したい方も是非お越しください。

歯周病は成人の8割が患っているといわれており、日本だけでなく世界各国にも多くの患者さんがいます。数ある病気の中で、ギネスブックにも載っているほどです。歯周病を完全に治せる薬があったとしたら、現在のような状態にはなっていないでしょう。もし開発されれば、きっとノーベル賞を受賞するのではないでしょうか。

歯周病に対する抗生物質にはバイオフィルム破壊と,組織移行性(歯肉内に長期間 ..

女性ホルモンの影響で歯磨きのペーストの臭いがキツイといった時には
無理にペーストを使わなくても、しっかりと歯磨きを行った方が良いでしょう。
他にもキシリトール入りのガムを噛んだり、
殺菌効果のある緑茶を摂取するのもお勧めです。
歯ぐきが腫れていたり、熱い物・冷たい物でしみる場合には
歯周病の可能性があるため、歯科医院にて治療を行う必要があります。

骨内欠損治療において、リコビナントヒト血小板由来増殖因子-BB(rhPDGF-BB 0.3mg)とβ-toricalcium phosphate(β-TCP)をベースとした再生治療の成績を、アクセス方法、シングルフラップアプローチ(SFA)とダブルフラップアプローチ(DFA)、の違いで比較することである。

15と13部位の欠損がそれぞれSFAとDFAに無作為に割り当てられ、rhPDGF-BB + β-TCPが移植された。プロービングパラメーターが、外科処置の前と6ヶ月後に評価された。ビジュアルアナログスケールを用いて、痛み(VASpain)が自己申告された。

12部位のSFAと6部位のDFAが術後2週間でフラップの完全閉鎖を示した。プロービングパラメーターおよびレントゲン的な欠損の再生について、6ヵ月後の変化に群間に有意差はなかった。1日、2日、6日後、DFA群に比較してSFA群は有意なVAS痛みの少なさが認められた。1日後SFA群に比較してDFA群では鎮痛剤の服用数が有意に多かった。

rhPDGF-BBとβ-TCPを組み合わせたとき、SFAはDFAと比較して同程度の臨床成績を示し、処置の治癒が良好で、術後最初の数日は痛みも鎮痛剤の服用も少なくてよい結果であった。

(ベータ三カルシウムリン酸、歯周炎、血小板由来増殖因子、外科的フラップ創傷治癒)

「頬側にだけフラップを翻転させるSFAと頬舌側にフラップをあける(ただしsimplified papilla preservation flap)との比較。

CAL獲得がSFAが4mmに対し、DFAは3.2mmとSFAの方が有利、ポケットデプスも4.1mmと3.6mmで良好な結果だったようだ(ただしともに有意差は無し)。そして、rhPDGF-BBがない場合でも、過去の報告だが、SFAが1mm上回っている。症例数が少ないので有意差はないが、少なくとも両処置は同等の臨床成績を示している。

まあ当たり前だと思うが、粘膜骨膜弁の翻転を片側だけと両側を比べれば、前者の方が侵襲は少ないので創面閉鎖や創傷治癒の安定も早かろう。もちろん歯肉退縮量も抑えられている。

少なくとも臨床成績や患者サイドのメリットはあるものの適応症は選ぶことになるだろう。口蓋側に欠損が広がるようだと頬側だけの弁アプローチしにくい。」

(平成27年8月16日)


米国歯周病学会では歯性感染症における各種抗菌薬の投与期間は概ね 8 ..

歯周病は歯周病原菌の感染によって起こるため、それらをカバーする抗生物質を処方しています。

歯周病重症化予防 生後4か月からの歯みがき教室 訪問歯科診療 ..

歯周病の薬が存在しないのには、いくつかの理由があります。それぞれについて、以下で詳しくご説明しましょう。

られていることから,ペリオクリンR の歯周ポケット内投与による歯周病細菌の減少が臨床症状.

歯周病になる原因は、歯周病菌だけではありません。菌に対するも深く関係しています。しかも最近の研究では、菌自体よりも体の反応の方が大きな原因になると報告されているほどです。

この「ポルフィロモナス・グエラ」は,歯周ポケットと言われる場所に潜み,歯肉の ..

つまり、菌に対して過剰反応するような「歯周病体質」の人は、かつ悪化もしやすいということになります。これは、癌体質や高血圧体質、糖尿病体質などと同じです。

⑴ 歯周基本治療後の歯周病検査の結果,期待された臨床症状の改善がみられず ..

インプラント手術後には、麻酔が切れるタイミングで痛み止めを服用することがあります。
特にインプラントを埋入した本数が多い時や、インプラント手術で歯茎を切開する範囲が広くなってしまった時などは、術後に痛みや腫れが出やすくなるため、即効性や持続性のある痛み止めを使用することがあります。
手術中に切開と縫合をした時には、1週間程度経過した後に抜糸を行うことがありますが、傷口の状態によっては再度痛みを感じるかもしれない可能性を考慮して、痛み止めが処方されることがあります。
口腔内の状態には個人差がありますが、処置をする範囲が広く、深くなるほど痛み、腫れ、高熱といった症状が出やすくなります。
その場合、アセトアミノフェン、ロキソプロフェン、ジクロフェナクナトリウムなどの解熱鎮痛薬や抗炎症薬を使用して、これらの症状に対応することもあります。
痛みを我慢できるからと薬の服用をしないでおくと日常生活に悪影響となる可能性があります。
必ず医師に相談し、指示に従った服用をおこないましょう。

アメリカ歯周病学会は、妊娠期に関係なく急性歯周病菌感染症や感染巣を ..

もし歯周病菌に作用する薬が開発されたとしても、この体質の問題までカバーできなければ、歯周病をなくすことはできないでしょう。

虫歯や歯周病が原因で細菌性の炎症が周囲の組織まで波及してしまう ..

歯周病の話をするとき、私達は「歯周病菌」という単語を使いますが、その。そのため、歯周病菌だけを根絶する薬を開発するということは、今の段階では不可能です。

歯の根に炎症が起こった時などに服用します。 第3世代セフェム系というグループの抗菌薬です。 クラリスロマイシン錠200

本学大学院医歯学総合研究科微生物感染症学分野の土門久哲准教授と寺尾豊教授らを中心とした研究チームは、マクロライド系抗菌薬*であるクラリスロマイシンが肺炎球菌の毒素放出を抑制し、肺炎の重症化を防ぐことを明らかにしました。本研究を基盤とし、新たな肺炎治療薬の開発を目指していきます。本研究成果は、米国科学誌「Microbiology Spectrum」に2021年9月1日に電子公開されました。

受診される妊婦さんの大半はむし歯(う蝕)によるものが大半です。 歯肉の炎症など、歯周病 ..

まずは、歯周病菌の謎を解き明かすことから始めなくてはなりません。また、私たちは食べ物をはじめ、体の外からさまざまなものを口に入れます。そんな状態では、口の中の菌を根絶することは極めて難しいでしょう。

[PDF] 肺膿瘍・膿胸 7 例における歯周病細菌 PCR 検査の臨床的意義の検討

京都の「」はインプラントを得意とする歯科医院です。20年間で7500件以上の治療実績があり、大手インプラントメーカー2社の公認インストラクターである院長が、あらゆる症例のインプラントのご相談を承ります。
またマウスピース矯正、ホワイトニング、一般歯科など幅広く対応しております。

歯周病の治療 · 入れ歯の治療 · 痛みの少ない虫歯治療 · 予防歯科・定期検診 · 顎関節症 ..

ロキソプロフェン錠は、歯医者さんで最も一般的に処方される薬の一つです。解熱鎮痛剤です。
アセトアミノフェン錠は小さいお子さまでも安全に処方することができる痛み止めです。お子さまの場合は、体重によって処方量が異なりますので注意が必要です。

錦糸町徒歩1分の歯医者・歯科「ホワイトデンタルクリニック錦糸町院」です。 今回は「テトラサイクリンによる歯の変色」についてお話しします。

システマティックレビューで示されたエビデンスに基づいて、成人におけるプラークの機械的プラーク除去や歯肉炎に対する、有用なホームケアブラッシングレジメの効果と安全性はどのようなものか?

この研究目的を満たす適切な論文検索のために、3つのインターネットソースが用いられた(2014年8月とそれまで)。プラークスコアと歯肉炎スコアが調査対象の一次パラメーターと考えられた。効果と関連して安全性が重要な側面と考えられた。選択された論文に示されたデータと結論が抽出された。重要なバイアスリスクが評価され、発生したエビデンスが格付けされた。

176の固有レビューを独立してスクリーニングした結果、出版された、適格なシステマティックレビューが10でああった。プラークと歯肉炎指数に及ぼす、歯ブラシを用いた口腔清掃指導の効果を評価したレビューが1つ、手用ブラシと電動ブラシの効果を評価したものが5つ、そして歯ブラシの安全性を評価したレビューが3つ、と歯ブラシのコンタミネーションを評価した1つ、とに分類された。

ブラッシングはデンタルプラークレベルを減少させるのに効果的であった。歯肉炎に関して電動ブラシは手用ブラシよりも有効である。回転振動タイプが有用であるとの最も多いエビデンスがある。一般に、歯ブラシは歯やその被覆組織に安全と言える。

(デンタルプラーク、歯肉炎、手用ブラシ、メターレビュー、電動ブラシ、安全性、システマティックレビュー、ブラッシング、歯ブラシのコンタミネーション)

「プラークスコアに対するTBIの効果は手用ブラシで42%減少、電動ブラシで46%減少となっている。コクランレビューでは、プラーク除去に対しても歯肉炎に対しても電動ブラシの方がより効果的であると報告されている。回転振動式の電動ブラシは前後に振動するタイプの電動ブラシよりもプラーク除去(観察期間が短期11%、長期21%)についても、歯肉炎の改善(短期6%、長期11%)についても他の電動ブラシや手用ブラシよりも効果的であった。電動ブラシは刷掃のために動かす必要がないので、ブラシを歯面に当てることに専念できる。それが電動ブラシを使用する際のメリットだろう。ただし、電動ブラシを使用するにしても、清掃指導は必須である。

ブラッシング方法について:ある特定のブラッシング方法が、他の方法よりも明らかに優れている、というエビデンスはない。ブラッシング方法や清掃道具も重要だが、患者の熱心さやどれぐらい口腔清掃指導に従うかなどもまた清掃効果を左右する因子である。

歯ブラシの毛の硬さは植毛の直径と長さに関係している。ある程度の毛の硬さがないと、機械的にプラークを除去できない。毛先の柔らかい歯ブラシよりもふつうの硬さの方が有意に高く清掃効果のあることが示されている。ブラッシングによる歯肉の擦過創は一次的な現象で、歯肉の擦過創が全て歯肉退縮に至るわけではない。ブラッシングと歯肉退縮との関連性は、未だ結論には達していない事象である。

一日に何回磨けばよいか:一日に何度磨けば良いかに対する標準的な推薦指針はない。24時間に一度、歯間部清掃を含めて細部に至るまで、ブラッシングによってプラークを除去することは歯肉炎やう蝕を予防するのに理にかなった方法のように思える。アメリカの歯科医師会は1日2回を提唱している。26年間フォローの研究では、一日1回以上、毎日欠かさず口腔清掃をおこなった場合には、口腔清掃習慣を身につけなかった場合に比べて、歯の喪失リスクは49%減少する。

推奨されるブラッシング時間はしばしば2分と言われる。電動ブラシには2分タイマーがついているものもある。患者は実際に行なっているブラッシング時間よりも、長くブラッシングを行っていると自分では信じている。手用ブラシでのブラッシング時間はおおよそ30秒から60秒との報告がある。ブラッシング時間が長ければ、ブラッシングの効果もまた増加する。それゆえに、用いる歯ブラシ如何に関わらず、2分かそれ以上のブラッシングが推奨されるべきであろう。ブラッシング時間は効果的な毎日のブラッシングの最も容易にコントロールできるパラメーターでもある。

ブラッシング圧:歯ブラシは硬い表面からプラークを除去するに当たって、剪断力の適応を必要とする。歯ブラシにはあるレベル以上の硬さが必要で、歯面のプラーク除去にはある程度の力も必要となる。過剰なブラッシング力は歯ブラシによる擦過創の一因と言われる。ただ歯肉の擦過創はブラッシング力の影響を受けないという報告もある。

ブラッシング圧が1.0Nから3.0Nに上昇するにつれて、刷掃効果の増加も観察されている。ある特定の歯ブラシを用いての研究だが、4.0Nまではブラシ圧と清掃効果とには正の相関がみられたが、4.0Nを越えると効果はむしろ減少した。これは、ブラシの植毛の歪みによるものかも知れない。4.0Nを越えると、側方へ弯曲して、ブラッシング圧が清掃効果を決定する唯一の因子ではないこと示しているようだ。

歯ブラシの消耗:アメリカの歯周病学会でではブラシの毛がすり減る3,4ヶ月かそれ以前における、歯ブラシ交換を提唱している。消耗した歯ブラシの清掃効果は低下するであろう、ということは、理解はできても、これを明確に支持するエビデンスは少ない。

歯ブラシで効果的に清掃できる使用期間は、使用者のブラッシング習慣、ブラッシング頻度、ブラッシング時間、ブラッシング圧、ブラッシング方法などによって異なる。歯ブラシの使用期間はプラーク除去効果に重要なパラメーターではないように思える。それに対して、消耗率は清掃効果の低下に関して決定的な要因の1つである。歯ブラシの消耗は植毛の歪みや広がりなどの目に見える状態から判断できる。

舌背の清掃について:乳頭と溝のある舌背には多くの種類の微生物が生息している。舌背は口腔内の他の部位への細菌の供給源となっている。それゆえに、舌クリーニングは口腔ホームケアの1つとして提唱されている。舌清掃で口臭が減少するとか、他部位への菌の移動が減るとか報告があるが、逆に差がないとの報告もある。著者らの見解としては、重要なプラーク形成細菌の大部分は舌由来ではないと推測している。通常のブラッシングだけ、とブラッシング+舌クリーニングを比較した最近のシステマチックレビューでは、確かに舌まで清掃すると舌苔は減少するものの、推奨されるべき頻度、時間、方法についてのエビデンスはまだ確立されていない。

歯磨剤の機械的効果:プラーク除去を容易にする目的でブラッシング時には通常歯磨剤を併用する。伝統的に歯磨剤には研磨剤を配合すべきだとの考え方があった。研磨剤はプラーク除去を容易にし、ステインも除去することが想定されるからである。しかし、歯磨剤を使用したブラッシングは、歯磨剤を用いないブラッシングに比較して、追加的な効果はなかったとの報告がある。歯磨剤の使用や、研磨剤の配合がプラーク除去効果を高めることもなかった。むしろ歯磨剤を用いない方が有意に多く(3%)プラークを除去できた。歯磨剤を使用してもプラーク除去効果が増加するどころか、むしろ低下するという報告がなされている。少なくとも研磨剤の配合は、プラーク除去効果に関しては限定的との結論がなされている。プラーク除去効果は研磨剤の有無よりは、ブラシの毛先の到達度という機能が必須のようだ。

<まとめ>

1回のプロフェッショナルプロフィラキシスに加えて、1回の、歯ブラシを用いた口腔清掃指導は歯肉炎の軽減に、小さな効果がある。これには中等度のエビデンスである。

手用ブラシに関して、歯肉炎に有効であるとの系統だったエビデンスはない。

プラークスコアに関して、手用ブラシの清掃指導の治療効果は前後で42%の加重平均の差が評価される、という強いエビデンスがある。同様に電動ブラシに対して、ブラッシング指導も行った後には、おおよそ46%のプラーク減少の加重平均差として効果が評価される、という同じく強いエビデンスがある。

手用ブラシと電動ブラシの比較では、短期においても長期においても、電動ブラシは手用ブラシよりもプラークおよび歯肉炎を減少させる効果がある、という強いエビデンスがある。

現在のところ、短期的には回転振動タイプの電動ブラシが前後に振動するタイプよりもプラーク除去および歯肉炎に対して効果があるとの限定的なエビデンスがある。電動ブラシの他のいかなる様式についても優位性は確立していない。

歯ブラシの使用が歯肉に創傷を作りうるという状況証拠がある。ただ、ブラッシングと歯肉退縮については、その関連を支持するあるいは否定的な、強いが結論のでないエビデンスがある。手用ブラシと電動ブラシに関して言うと,歯ブラシの使用と軟組織の創傷との明確な関連はない。手用ブラシと回転振動タイプの電動ブラシとの間に歯肉退縮に関する有意差はない、という限定的ではあるが強いエビデンスはある。」

(平成27年9月22日)

歯周病に抗生物質(ジスロマック/アジスロマイシン)は効くのか?

人工骨頭置換術後の歯周病の歯を抜歯する為に、28日間クラリス200を1日2回服用することになりました。既に5日間服用していますが、耐性菌の事が心配になって来ました。
抜歯する前日まで服用するようにと言われていますが不安です。
おそらく抜歯後も抗生剤を処方されると思います。
このまま飲み続けるべきでしょうか。