「子どもの睡眠」は記憶力をも左右?! 睡眠中に記憶が定着します. 夜暗くなると分泌されるメラトニンは成長に大切な脳内物質.


あるとき、アメリカの精神科医であるジュディス・L・ハーマンさんの著書『心的外傷と回復』(みすず書房)を読んで、驚きました。睡眠問題を抱え、交感神経が過剰状態で、過敏で落ち着きがない。「良い子」を演じている。食事や排便習慣が乱れている、など。これは虐待を受けている子どもの身体症状なのですが、現代の日本の子どもたちに重ね合わせることができないでしょうか。親に虐待されているわけではないのに、一体、どういうことなのでしょう。


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2018年度では、廊下側と比べ、窓側の座席で過ごす子どもの睡眠状況が良好であったことを学会で発表し、論文として研究成果をまとめています。さらに、2019年度では、「中学生を対象とした場合でも、小学生と同じような効果が得られるのか?」という仮説を検証しており、その内容を学会で発表できるよう、データ分析を行っているところです。どちらも論文として、研究成果の詳しい内容が公表され次第、HPでお知らせをしますので、ご期待ください。

冬季うつでは、体が浴びる日照量が減るので、セロトニン減少による抑うつ気分、そして、メラトニンの分泌が不安定になるため、過眠および体内時計の乱れが生じます。

メラトニン受容体作動性入眠改善剤」です。 投与対象となるのは米国の診断基準DSM ..

野井先生は、いろいろな外遊びの中でも、キャンプには他の外遊びにはない特性があると指摘します。
「キャンプみたいな活動では、テレビもゲームもないし、日中は光を浴びて運動をするし深呼吸もする。夜は夜であっという間に暗くなります。ハローウッズの例でも、目に見えて寝つきがよくなりました。このキャンプ中、“早く寝ろよ”なんて言われることは少なく、むしろ普段の生活のほうが多いでしょうが、放っておいても寝ついてしまいます。(グラフ2)寝起きもよくなって、朝にきちんと排便するようになり、食欲も増して、悩みも軽減していることがデータに現れています。(グラフ3)セロトニンやメラトニンの効果なんですね。精神的に安定しますから悩みが感じにくくなっていくんです。外遊びもいろいろありますが、キャンプの特性は、“非日常”という点かもしれないですね。他の外遊びは、家の周りとか日常でも楽しめるものが多いじゃないですか。でも、キャンプは転地ということもあるので、非日常としての刺激が大きいと思います。人間関係もガラリと変わりますし。そういった部分で効果が大きいと言えるかもしれません」
こういった劇的な効果が実証された一方で、キャンプから普段の生活に戻った場合どうなるんだろうか…そんな素朴な疑問もわいてきます。

最近の研究で、同じ光の明るさでも、大人より子どもの方が光を感じやすいことが分かってきており、子どもの方が夜更かしの影響がより強く表れるといいます。またブルーライトには、発生源に近ければ近いほど、発する量が多くなっていくという特徴があります。そのためLEDライトやテレビより目に近い位置で使用するスマホが一番ブルーライトの量が多く、健康とくに睡眠への影響が大きいとされています。

日本では,子どもの睡眠問題が深刻である。一方で,日中の受光,身体活動,夜間の暗環境が睡眠導入ホルモ

「こうやって調べてきて、“あぁ、崎野さんたちはこれを元気と表現したんだな”と実感しました。つまり、朝から子どもたちのエンジンが掛かっている状態です。(グラフ4)このリズムはキャンプ終盤まで維持され、そのまま家庭に戻っていくわけです。彼らは、改善した自分の心や体に気づいているんですよ。でも、帰宅してひと月もすると元に戻ってしまいます。戻したいと思っている子どもはいないはずなんですが、下界では体調を乱すようなものがたくさん待っているんですね。でも、外遊びをすることには意味があると思います。何度か繰り返すことで体が覚えますし、キャンプのエッセンスを普段の生活に取り込むヒントも得られるからです。キャンプではこうだったよな…ってイメージを膨らませることも大切なんです。私なんて、ハローウッズに行くようになってから、家のリビングの電球を抜きました。6つあったのを4つにしたんです。暗い方がメラトニンが出ますからね。それもキャンプから学んだんです」

野井先生は、そんな日常の生活で子どもの心身を少しでも改善するための新たなスローガンを提唱しています。
「今、大切だと思っているのは、“光、暗闇、外遊び”の三要素です。事実、私もハローウッズと調査を始めるまで、子どもたちに野外での遊びがこんなにインパクトを与えているとは思っていませんでした。今の子は、“早寝、早起き、朝ごはん”って言われますけど、寝ろって言われても寝られない現状で、スローガンとしてはみんなが不幸だと思うんです。子どもだって、“分かってるけどできないんだよ!”となりますし、親は“いったい誰に似ちゃったの?”という話になって、繰り返されるとお父さんとお母さんも仲が悪くなる。でも、“光、暗闇、外遊び”ならなんとかできそうな気がしませんか?日中、光を浴びて外遊びして、夜暗い所に身をおけば、自然とメラトニンができて、早寝ができるようになる、そうすると早起きができて朝ご飯も食べられるようになります。だから、スローガンとしてはこれがいいんじゃないかな…と思うんですよ」
キャンプは自然の中でのんびりと豊かな時間を味わう素晴らしい遊びですが、こうして健康な心と体を取り戻す有効な手段であることも分かってきました。デジタルゲームや便利で楽な生活と引き換えに大切なものを失ってしまった現代の子どもたち…今、キャンプはそれを取り戻すきっかけのひとつとして注目されています。

メラトニン分泌の変化は注意欠如多動症(ADHD)症状と関連する

【図2】夜と朝と同じ量のメラトニンが分泌され、いずれも同じくらい眠い状態だということがわかる。 出典 『からだの“おかしさ”を科学する』

米疾病対策センター(CDC)によると、子供のメラトニン中毒が増えている。2012年から21年にかけて、故意または意図せずにメラトニンを摂取した(例えば好奇心旺盛な子がテーブルのメラトニンボトルに手を伸ばすなど)子供の人数は530%増加した。この10年間で病院その他の医療施設で治療を必要としたケースは2万7795件。死者も2人いる。


[PDF] 保護者のみなさまへ 「子どもが夜、なかなか寝ない」 「朝

アメリカ神経学会のガイドラインは、の子どもが不眠の問題を抱えているとき、睡眠衛生の指導を行った上で、メラトニンを使用することを勧告しています。

•体温を下げて眠りを誘います。 •抗酸化作用(老化防止、免疫力をあげる)

就寝時にメラトニンの分泌量が少ないと寝付きが悪くなったりして、子どもの心身に悪影響が及ぶ可能性があります。

この体内時計に従って夜間睡眠を促すために、脳の松果体からメラトニンというホルモンが分泌されます。 ..

では、なぜ子どもたちのメラトニンの分泌が変わっていったのでしょうか。先生はメラトニンの元となる物質が重要だといいます。
「メラトニンの元となる物質がセロトニンです。これは必須アミノ酸であるトリプトファンから作られます。そのため、乳製品などの食事をきちんと摂ることが大切ですが、運動や深呼吸も大切です。また、何よりも日中に日光を浴びることで分泌されるんです。ですから、朝ご飯を食べて、運動し、日光を浴びることがセロトニンを生成するのに重要ということになるんですね。キャンプはまさにそんな毎日ですから、セロトニンもきちんと作られるのでしょう」
先生は、都会で頻発するトラブルにもこのセロトニンが関係していると推測しています。
「セロトニンのもうひとつの役割が精神の安定なんですね。最近、学校でイライラする子どもが増えてたり、電車の駅で肩がぶつかったくらいで刺しちゃったり…なんてことも、日本全体がセロトニン不足になっているからではないかと思っています。……それともうひとつ。最近、姿勢の悪い子どもが増えていますが、これにも密接な関係があります。重力に逆らってきとんとした姿勢を保つには、爆発的な筋力は必要ないんですが、ずーっと持続的に緊張し続けなければなりません。この筋肉に作用しているのもセロトニン神経なんです。姿勢が悪いのは筋力が弱いからじゃないかと思いますよね。でも、そうだったら柔道部の子やサッカー部のメンバーは姿勢が悪いわけがない。なのに、軒並み悪いんですよ。筋力はあっても緊張させ続けることができないんです」
寝つきや寝起きが悪い、イライラする、集中力が不足している、姿勢が悪い…その原因がどうやらセロトニン不足にあることが分かってきました。しかし、現代の生活から、セロトニンが生まれやすい環境はどんどん少なくなっています。日中の光を浴びる外遊びはなかなか楽しめませんし、夜は過密スケジュールで塾や習い事が待っています。遅くまでテレビが楽しげな誘惑を続け、コンビニやスーパーは昼のように煌々と照らしています。そんな環境で「早寝早起きしなさい!きちんと朝ご飯を食べなさい!」って言われる子どもたちが少し気の毒になってきますね。

脳の代謝や脳の血流は、REM睡眠中に増加していることから、脳の発達にはREM睡眠が重要と考えられています。 睡眠とメラトニン

今回は、メラトニンという物質がどういうものか、子どもの睡眠とどんな関係があるのかを解説していきたいと思います。

赤ちゃんがコテンと寝るために 「セロトニン」と「メラトニン」の2つのホルモン ..

本学子どものこころの発達研究センター 高橋長秀 客員准教授(名古屋大学医学部附属病院親と子どもの心療科 准教授)、土屋賢治 特任教授(大阪大学大学院連合小児発達学研究科 特任教授(常勤))のチームは、「浜松母と子の出生コホート研究(HBC Study)」の一環として、台湾国立大学との共同研究を行い、夜にメラトニンの分泌が低下しやすい体質(遺伝子の変化)を持つと、注意欠如多動症(ADHD)の症状が強くなることを見出しました。
メラトニンは光を浴びると分泌が抑制されるために、これまでに夜間のメラトニンの分泌を正確に測定するには特殊な条件で行う必要がありました。尿中のメラトニン代謝物は分解されにくく安定しているため、その測定を行うことで夜間のメラトニン分泌量を正確に推測できることを利用して、近年、台湾国立大学の研究者らは、メラトニンの分泌に関与する遺伝子の変化を明らかにしました。本研究では、まず、メラトニン分泌に関する遺伝子解析を利用して、メラトニン分泌とADHDの診断には、遺伝的な関連性が強いことも明らかにしました。
次に、夜にメラトニンの分泌が低下しやすい体質(遺伝子の変化)を持つと、ADHDの症状が強くなることを見出しました。
本研究の結果は、ADHDを有するお子さんでは睡眠覚醒リズムが乱れやすく、早朝に光を浴びる、夜間のスクリーンタイムを減らすなどの睡眠衛生を改善すること、並びに適切にメラトニン製剤を利用することなどの工夫が、ADHD症状に対して良い影響を持つ可能性があることを示唆していると考えられます。

本研究成果は、国際的に権威の高い英文誌である米国医学会誌「Psychiatry Research」の姉妹紙である「Psychiatry Research Communications」に8月7日に公表されました。

平日はワンオペ状態だけど、子どもが4人になって子育てがラクに?!

今、子育て・健康の分野のみならず、ビジネス書の本棚にも「睡眠」の本が多数並んでいます。過去最高に「睡眠」が注目されている時代だといっても良いでしょう。理由はひとつ、睡眠が科学的に解析され、睡眠不足が肥満、糖尿病、高血圧、認知症など広範囲に影響し、さらには寿命も左右する。身体への影響だけでなく、学びも成績も仕事の効率も睡眠に左右される。睡眠の科学的知見を無視できない時代になってきたからです。

加えて、社会が変化しました。24時間社会が一般化し、インターネットやスマートフォンなどの通信情報機器が広く普及し、眠りにくい社会になってきました。特に日本の睡眠偏差値が、諸外国と比較して著しく低いことも「睡眠」が注目を集めている理由でもあります。睡眠の影響は、成長の途上にある子どもにはさらに大問題!科学的に証明されてきた「睡眠」の真実を学び、お子さんの将来をも左右する可能性のある「子どもの睡眠」をより良く選択していきましょう。

厚生労働省では、子どもに十分で良好な睡眠をとってもらうために「早

メラトニンの分泌量に関連する遺伝子の変化とADHD症状との関連を検討
本研究は、2つの部分から構成されています。①台湾バイオバンクの遺伝子解析データと世界的な精神疾患の共同研究グループであるPsychiatric Genomics Consortiumの遺伝子解析データを用いて、メラトニン分泌とADHD診断に遺伝的な相関があるかを検討しました。②浜松医科大学で行われている「浜松母と子の出生コホート研究(HBC Study)」に参加するお子さんのうち、遺伝子解析に同意した876名のDNAを解析し、約650万箇所の遺伝子の変化を測定しました。また、このお子さんたちの8~9歳におけるADHD症状の程度を調べました。ついで、①の成果をふまえて、すべてのお子さんのメラトニン分泌に関連する遺伝子の変化の数と効果の大きさを数値化した「ポリジェニックリスクスコア」を計算し、ポリジェニックスコアとADHD症状の関連を検討しました。

メラトニンの分泌は主に光によって調節されています。夜中に強い照明の中

さて、もうひとつの要素である生体リズムについても、先生は現場での体験をもとに深く掘り下げていきました。このリズムに大きく作用するのがメラトニンという物質で、体温を下げて眠りを誘う鎮静作用を持っています。また、抗酸化作用によって細胞を守ったり、性的な成熟を抑制したり…という効果も知られていますが、長期キャンプによってこの分泌がどう変わるかを調べてみると、驚くべき結果が現れました。
「キャンプに参加する前の子どもたちは、睡眠を誘うメラトニンが夜9時半よりも朝6時にたくさん分泌していました。これでは夜なかなか眠れず、朝起きられないのも当然です。しかし、キャンプに来ると、夜9時半の分泌が急増して、朝6時の分泌が激減したんです。つまり、子どもたちの体が、夜眠くなって朝にはきちんと起きられるようになるんですね」

豊かで便利な現代社会は、子どもの健全な発達と成長を妨げる要因に満ちている。


① メラトニンの分泌とADHDの診断には遺伝的な相関が見られる
メラトニン分泌とADHDの診断には遺伝的な相関が見られました。つまり、メラトニン分泌が少なくなる遺伝子の変化と、ADHDの発症リスクを高める遺伝子の変化は共通している部分が多いという結果が得られました。

メラトニンとは、脳の奥深くにある「松果体」という器官から分泌される ..

例えば、Brigham and Women’s HospitalのChang教授らは、就寝前の電子機器の使用がメラトニンの分泌を減少させることを論文として発表しました。具体的には、12人の健康な青年に対して、就寝前の読書を紙媒体で行う場合と読書を電子書籍で行う場合でメラトニンの分泌量を比較しました。結果、就寝前の読書を電子書籍で行った場合は、メラトニンの分泌が少なく、主観的な睡眠の質が低下していることが示されました(PNAS January 27, 2015 112 (4) 1232-1237)。

子どもの脳や身体の発育に悪影響!? “夏の睡眠の乱れ”は食事で解決

そんな子どもの寝つきを「食事」で改善する方法があるのだとか。今回は、子育て両立・共育支援事業を行う「エスキッチン」で食育サポーターとして活躍する管理栄養士の川島美由紀(かわしま・みゆき)さんに、子どもの「寝つきを良くする方法」について教えてもらいました。