今回紹介したいお薬はクラリス(クラリスロマイシン)というお薬です。
つまり、この場合はこの抗生物質の副作用というよりは薬剤そのものの効果の現れとも理解できますが、一般的には副作用としてとらえられています。もっとも、この体外体液への出現の程度、並びに患者個人の敏感度、吸収率などいろいろな要因も関与しますので、このクラリスロマイシン服用者全員が一様に同じ口内苦み感を感じるとは必ずしも言えないのですが、かならず程度の差こそあれ感じる筈なのです。もっとも、味覚とか臭覚は個人差が極めて大きく、人によっては殆ど苦にならない悪臭も、臭覚機能の高い人にはとても我慢できないこともあるのです。ですからこの抗生物質による味覚障害も個人差が極めて大きいのです。
クラリスドライシロップ10%小児用(成分名:クラリスロマイシン ..
(結果)
・酸性飲料と混ぜた場合 :混合直後から苦味を感じる
・水(中性)と混ぜた場合:混合直後は苦味を感じないが、混ぜて3分経過すると苦味を感じるようになる
薬の副作用にはいろいろなものがあり、添付文書にはたくさんの副作用情報が記載されています。その中の一つに服用後に口中に苦味を感じるいわゆる「味覚異常」があります。たとえば、ある抗生物質クラリスロマイシンを服用すると数時間のうちに口中での苦味感が経験されます。この抗生物質は体内に吸収されたのち、血中に移行するのですが、唾液とか痰にも移行し、ときとして血中濃度以上に移行するのです。しかも、この抗生物質の有効成分はもともと苦味があるのです。ですから唾液などに移行した有効成分の苦味が服用後に感じられるのです。
小児科や皮膚科でよく処方されるマクロライド系の抗生物質(クラリスロマイシン ..
服用時に軽く振って、哺乳瓶やスプーン、スポイトなどで飲ませましょう。歯ぐきとほっぺの間に何回かに分けて、少しずつ流し込むと飲ませやすいです。
●保存方法
冷蔵庫に保管
基本的に長持ちしません。1~2週間過ぎたら捨ててください。
(概要)
「クラリスロマイシン」の小児用製剤(ドライシロップ)は、水のような中性環境下では薬が簡単に放出されない、つまり苦味が現れないように設計されているが、実際に水と混ぜて苦味を感じないかどうか、酸性飲料と比較しながら検証した報告。
クラリスロマイシンDSの子供への飲ませ方 | お薬専門通販のミナカラ
なお、この抗生物質の添付文書には味覚異常として苦味が記載されていますが、その頻度が0.1%未満という記載はこのような軽微な副作用が実際の医療現場では報告の対象になっていないことを間接に物語っています。本来ならば、このような誤解を招く記載は訂正し、味覚異常はほぼ100%と書くべきなのですが・・・・。
このことに関連して、非臨床試験でみられる毒性から実際の副作用を予測することはかなり難しく、頭痛、倦怠感、発熱、などは患者の主訴によるものであり、それらの副作用が診療医に伝わる可能性は低くなり、したがって、添付文書に記載される頻度数も現実を反映していおらず、低いものになるのが普通なのです。ましてや、口中の苦み感などは患者によつての敏感度が大きく異なるし、さらにそのような軽微な副作用はほとんどの医師が企業や行政には報告しないので、当然ながら表面的な頻度は著しく低くなってしまうのです。
液体に溶かそうとすると苦みが出てしまいます。少量の水を加えてペースト状にし、味を感じにくい頬の内側や上あごに塗りつけます。もしそれでも嫌がったら少量のジャムと練ってみましょう。さらにそれを少しずつアイスと一緒に食べたり工夫してみてください。ウェハースやクッキーにはさんでお菓子のようにしてしまう手も。
●保存方法
日が当たらず、湿気の少ない場所に保管。
[PDF] クラリスロマイシン DS 小児用 10%「タカタ」配合変化表 固形状態
「クラリスロマイシン」のドライシロップ製剤が、オレンジジュースやスポーツドリンクなどの酸性飲料で苦くなることは有名ですが、では「水」で服用するように伝えおけばそれで問題ないかというと、そういうわけでもありません。実は、「水」で服用していても、ある条件が重なると苦味が現れることもあるからです。子どもの服薬において“薬の味”はアドヒアランスに大きく影響しますが、特にしっかりと服用する必要がある抗菌薬治療では薬剤師が手厚くフォローしたいところです。
今回述べるのは5つの味覚のうちの苦味についてです。苦味を感じる細胞は子どもに多いと言われていて、大人になるにしたがって
感じにくくなります。実際、子どもは酸味や苦味のある食物を嫌がることが多くあります。これは、本能的に酸味は腐っているかもしれない、苦味は毒かもしれない、というサインを感じ取っているとも考えられています。「良薬口に苦し」と言いますが、薬だから苦くても飲み込みなさい、と子どもに言い聞かせることは容易なことではありません。薬の成分には苦いものが多く、これでは子どもの治療がはかどりません。そこで子ども用にシロップ剤にしたり、薬に甘味を付けたりして、苦味を感じさせないような工夫が必要になります。
お、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することがで ..
「クラリスロマイシン」のドライシロップ製剤、酸性飲料を避けて「水」で服用させているのだけど、それでも“苦い”といって嫌がられてしまう…どうして?
いつものように薬局でクラリシッド・ドライシロップ(DS)10%小児用(一般名クラリスロマイシン ..
でもなぜこのようなほとんどの場合必ず起こる軽微な副作用での頻度がこんなにとてつもなく低い数値に記載されているのかということです。理論的に「すべての」副作用が報告対象となっているのですが、行政が通知してる「医薬品・医療機器等安全性情報報告制度、実施要項」には、「具体的には以下の事項を参考にすること」として「軽微ではなく、かつ、添付文書から予測できない未知の症例等の発生」が報告の対象とされているのです。確かに、この説明では「軽微で、かつ添文から予測できる副作用」は必ずしも報告の対象としなくてもよいのニュウアンスがありますが、「報告しなくともよい」とは書いてはないのですが、あくまでも参考にしてください、と説明されているのです。でもなぜこのような曖昧いな説明がわざわざ付けられているのでしょうか。
クラリスロマイシン錠小児用 50mg「タカタ」とクラリス錠 50 小 ..
「クラリスロマイシン」のドライシロップ製剤は、オレンジジュースやスポーツドリンクなどの酸性飲料で苦くなります。では、「水」で服用するように伝えおけばそれで問題ないかというと、そういうわけでもありません。今回はそんな薬の苦みについて説明します。
クラリスロマイシン DS 小児用 10%「タカタ」とクラリス ..
○ チョコアイス、ミルクココア、コーヒー牛乳に混ぜてみましょう!
× ヨーグルト、ジュースなど酸味のあるものは苦味が増します。
( 例 : クラリス、ジスロマック、エリスロシン など )
※特に、抗生物質の中でもマクロライド系の薬(クラリスロマイシンや ..
苦味のある薬をマスキングしても、上手に薬が飲み込めないと苦味を感じてしまいます。苦いとわかっている薬はさまざまな工夫がなされていますが、もともとそれほど苦くない薬でも子どもは苦く感じやすいため、服用時の工夫が必要です。たとえば、チョコレートを先に食べて口腔内に油膜を張り、舌をチョコレートの被膜を覆うようにしてマスキングするといったことも効果があると言われています。またアイスクリームやヨーグルト、プリンなどに混ぜて薬を飲ませる場合もあります。
このような時に注意したいのは、スポーツドリンクなどの酸性飲料で服薬させる場合です。前述したマクロライド系抗生物質はアルカリ性で、同じアルカリ性の高分子でドライシロップ剤などを服用させやすいように工夫している製剤があります。これを酸性のスポーツドリンクで服用してしまうと、コーティングが破壊されて苦味のある薬が表面に現れ薬自体の強い苦味を感じてしまいます。エリスロマイシンやクラリスドライシロップも同様に、ヨーグルトやオレンジジュース、りんごジュースなどと一緒に服用しない注意が必要となります。同じ抗生物質でもセフェム系と呼ばれるセフゾンは、どんなものでも苦味は感じないようですが、子どもが好むからと言って、酸性飲料で薬を服用させると、強い苦味を感じて薬の服用を嫌がることもあるので注意が必要です。
クラリスロマイシンDS小児用10%「タカタ」の製品詳細情報をご紹介します。添付文書やインタビューフォーム、製材写真をダウンロードできます。
「クラリスロマイシン」のドライシロップ(クラリスロマイシンDS)製剤は、オレンジジュースやスポーツドリンクなどの酸性飲料で苦くなります。では、「水」で服用するように伝えておけばそれで問題ないかというと、そういうわけでもありません。今回はその薬の苦みについて説明します。
抗菌薬のクラリスロマイシンは、それ自体にマクロライド系薬剤特有の強い苦味があります。そのため、小児用のDS製剤ではこの苦味を封じ込めるために、特殊なマトリックス構造と水酸化ナトリウムを用いた製剤工夫が施されており、口腔内では苦味が現れないようになっています。そのため、通常はそのまま服用した際にも苦味を感じることはありませんが、酸性飲料に触れるとこの製剤工夫が崩壊し、強い苦味が現れることになります。このことから、クラリスロマイシンDS製剤を服用する際は酸性飲料と混合することは避けるように服薬指導を行います。その際、服用に適した飲料としては「水」を例示することが多いと思いますが、実際に中性飲料である「水」であれば服用に用いても、あるいは薬と混合しても、苦味が現れることは基本的にないことが確認されています。つまり、薬剤師によるこの服薬指導は、子どもの服薬アドヒアランス維持に非常に重要なものと言えます。一方で、服薬の際に用いる飲料を「水」にすれば、それですべての問題を避けられるかというと、そういうわけでもありません。たとえ「水」であっても、混合から3分が経過すると苦味が現れるとされています。これは、苦味を隠すためのマトリックス構造に水が浸透してくると、少しずつ薬が溶出することが主な要因と考えられます。つまり、水で薬を飲む・水に混ぜてすぐに飲むといった服薬であれば問題なくとも、前もって薬を水に混ぜておく・薬を水に混ぜてから、子どもに服薬するよう説得するといった服薬手順になっている場合は、水で飲んでいるのに苦味を感じるという事態を引き起こすことになります。そのため、水で服用するようにという服薬指導だけでは不十分で、水であっても混ぜて3分ほど経つと苦くなってしまうので、薬を混ぜるのは実際に飲む直前に行うことまで伝える必要があります。あるいは、薬を飲んだ後に薬の粒が口の中に数個残ってしまった状態で3分が経過すると、この場合も強い苦味を感じることになります。薬を飲む時というより『飲んだ後』のタイミングで苦味を感じている場合には、薬を飲んだあとにもう1杯、口をゆすぎながら飲んでもらうといった飲み方も、場合によっては効果的です。
クラリスロマイシンDS製剤は、オレンジジュースやスポーツドリンクなどの酸性飲料で苦くなります。では、「水」で服用するように伝えおけばそれで問題ないかというと、そういう訳でもありません。今回はそんな薬の苦みについて説明しました。クラリスロマイシンDS製剤は、水であれば混ぜてすぐに苦くなることはなく、混ぜてから3分ほど経過すると苦味が現れ始めるため、水であっても混ぜるのは服薬直前に!
くすり服用後の苦味感 氷山の一角現象 (**) クラリスロマイシン例
散剤を服用することが難しい場合に取られる方法を紹介します。1歳児くらいまでだと専用のスポイトに薬をのせて服用させる方法があります。生後半年くらいまでの乳児には哺乳瓶に薬を入れるといった方法もあります。離乳食を始めた子どもにはスプーンにりんご味のソースをのせて、それと一緒に薬を飲ませる方法も行われます。服薬補助ゼリーも用いられますが、前述したように酸性タイプも発売されていますので、錠剤では甘味料が溶け出さないように注意が必要になります。
無理やり飲ませようものなら1時間は口からよだれがでて「苦い」の連呼が始まります。
いずれにしてね「苦み」のような自覚症状については、副作用についての関心がほとんどない医師は「おかしいですね」で済ませてしまうのです。いずれにしても、このような添付文章情報はたんなる行政当局向けに作られたものであって、患者の為に作られているわけではないのです。ですから、申請時のデタがどのようにして作成されたかとの過程は重要ではなく、それなりの体裁を整えていれば問題なく許可になるのです。また普通の医師は医療用医薬品の添付文書なんか端から端まで真面目に読む人はいないのです。かって、ある大学の先生が新聞の投書欄で、「あんな添付文書を読む人はいませんよ、ちょうど保険の証書の裏に書かれてあるいろいろいな条件、説明書を誰も読まないのと同じなのですよ」と豪語されていたくらいです。
酸っぱいものと混ぜると急に苦くなります。 スポーツドリンク、 ジュース、 乳酸菌飲料などはNG
インフルエンザが流行している今シーズン。インフルエンザワクチンは有効そうだと現場では感じています。しかし、「亜型が一致し...
薬が苦い!イヤイヤ!! 吐き出してしまうことありますよね? 苦い薬の御三家
甘味を好む人は体重増加しやすいとか、反対に肥満者では甘味感受性が低下しているのではないか、といったように味覚という観点から生活習慣病対策も考えられるようになっています。また第6の味覚として脂肪味を考える人もいます。脂肪にうま味を感じて肥満になってしまうという考え方です。味覚障害というと、NSTで患者さんの管理をしていた筆者はつい低栄養を心配しますが、その反対に味覚細胞の異常で通常の味を感じることができなくなってしまい、つい塩辛さや甘味が強いものを食べ過ぎて高血圧や糖尿病をはじめとする生活習慣病を誘発するおそれもあります。管理栄養士さんがよく観察し、患者さんの味覚異常の有無を発見することがとても大切です。(『ヘルスケア・レストラン』2022年7月号)
マイコプラズマ肺炎が流行しています。その治療に用いられるマクロライド系抗菌薬、その最大の課題である苦味は、なぜ起こるのか?
秋から春にかけて流行し、年齢は5~10歳に多いと言われますが、学童期の肺炎の3割、小学高学年から中学生にかけては7割といわれており、子供の肺炎の中でもかなりの数を占めます。最近のデータではもっと小さい年齢にも多いだろうともいわれております。 症状は発熱と咳嗽であり、一般に全身状態はそれ程悪くないのですが(重症のこともあります)、適切に治療をしないと咳が長引きます。発熱は微熱程度のものから高熱のものまで様々です。ほとんど発熱がない、またはすぐに解熱してしまうこともあります。はじめは頭痛、倦怠感、鼻水、熱のような風邪症状ですが、とにかく咳がひどく次第に強くなり、激しくなるのが特徴です。黄色い痰はあまりでません。また医師側では聴診でわかりにくいというのも特徴です。レントゲンをとってはじめて肺炎と診断がつくのも珍しくありません。したがってあまりにも咳が長い、薬を飲んでも熱が下がらないといった場合にはレントゲン検査をしていただいています。