AGA治療薬の中には体毛も増やしてしまう副作用を持つものがあります。
AGA治療を開始して間もない場合は、医師と相談して1~4の中から選択することになるでしょう。ただ、全ての薬を試したにも関わらず、「どれも効かない」「効果が弱くなってきた」「副作用がある」という場合は植毛やカツラという選択肢もあります。
まずは焦らずに医師が処方した薬を半年間服用してみましょう。そのうえで、効果が見られない場合は治療方針の再検討をおすすめします。
このように同じAGA治療薬であっても、それぞれ効果には違いがあります。
例えば、30代後半からフィナステリドの服用を開始して、50代後半まで継続した場合、服用期間は20年となります。20年間にわたりフィナステリドを継続した場合、副作用がまったく起きないとも限りません。
ミノキシジルは外用薬と内服薬で副作用が異なります。それぞれの副作用について説明します。大切なことは自己判断で勝手に用量を増やすと思わぬ副作用が発現することもあるので控えるということです。
プロペシアとは、有効成分フィナステリドを主成分とするAGA内服薬です。
デュタステリドとフィナステリドは共に厚労省の許可を受けている男性型脱毛症(AGA)の治療薬の主成分の名称です。共にヘアサイクルを正常化し抜け毛を抑制する為に用います。しかし、その作用機序に大きな違いがあります。デュタステリドは5αリダクターゼの「Ⅰ型」「Ⅱ型」の働きを阻害し、AGAの原因となるジヒドロテストステロン(DHT)の生成を阻害しますが、フィナステリドは5αリダクターゼの「Ⅰ型」のみ阻害します。
内服ミノキシジルは、心循環器系にも大きな影響を与えます。血管拡張作用により、心拍数が増加し、動悸や息切れを引き起こすことがあります。
ミノキシジル以外のAGA治療薬で多毛症になることはあるのでしょうか。
順天堂大学医学部卒業。香川県立中央病院 内科・外科・救命救急センターなどに勤務。
京都大学医学部皮膚生命科学講座に在籍し、皮膚科・美容皮膚科医として、京都大学医学部附属病院皮膚科など多数の医療機関に勤務して臨床経験を積む。
日本美容皮膚科学会、日本皮膚科学会等では、最新レーザー治療や医療脱毛について多数の教育講演、学術講演を行い、話題のピコレーザーについても日本に初導入(キュテラ社製ピコレーザーenLIGHTen III)し、ピコフラクショナルレーザー治療についても提唱、臨床研究をおこなったレーザー治療の第一人者としても知られる。
AGA治療薬の副作用は、服用する方の体質や年齢、既往歴などが関係します。
次のような方は、副作用のリスクが高くなります。
ミノキシジルの詳しい副作用については、以下の記事をご参照ください。
デュタステリドを飲むと体毛が薄くなることがあります。作用機序でも触れましたが、デュタステリドは5αリダクターゼの「I型」と「II型」を阻害し、ジヒドロテストステロンの生成を抑制することで抜け毛を予防します。ジヒドロテストステロンは男性的な体つきに成長するための男性ホルモンですので、デュタステリドを内服すると体毛が薄くなったり、性欲が減退することが起こる可能性があります。
AGAの内服による治療は、毎日の服用を続けることで一定の効果をキープすることが大切です。
ミノキシジルでも、以下のようないくつかの副作用が報告されています。
フィナステリドによる薄毛改善を期待し続けるためには、長期継続的な使用が必要になります。薄毛が気にならない年齢や気持ちになるまでフィナステリドを続ける必要があるため、患者さまによっては数十年もの継続的な服用をされる可能性があります。
それらの打開策として効果的なのが、フィナステリドとミノキシジルの併用です。
そのため、AGA治療開始後の初期脱毛を治療薬の副作用と勘違いしないようにしましょう。
これらの副作用が見られた人は1%未満であり、危険性は低いとされています。
ただし、初期脱毛が著しく、不安を感じる場合は、医師に相談し、用量の調整や一時的な服用中止を検討することが大切です。
残りの42%の方は効果を実感出来ていない可能性があると考えられます。
AGA治療薬は、ヘアサイクルの乱れを整え、髪の毛を健康に育てるはたらきがあります。
ヘアサイクルとは、成長期(早期・中期・後期)、退行期、休止期があり、発毛と脱毛を繰り返すサイクルのことです。
AGAでは、アサイクルが乱れていますが、治療薬でそれを整える過程で、細くて弱い抜けやすい毛が抜けます。これが初期脱毛で、その後に太くて強い抜けにくい健康な毛が生え始めます。
初期脱毛は、個人差がありますが、AGA治療を開始して2週間から1か月あたりで起こりやすく、2か月ほどで終わるのが一般的です。
※プラセボとは偽薬、つまり何の効果もない錠剤(ラムネみたいなもの)のことです
体毛が濃くなるのを気にするあまり、ミノキシジルによる治療を中断してしまうと髪への効果も失います。
プロペシアやザガーロの効果について詳しくはこちらをご覧ください。
内服薬の使用開始時に、一時的な脱毛(初期脱毛)が増加することがあります。これは、ミノキシジルが休止期の毛包を成長期に移行させることで生じる現象で、2〜8週間程度で改善します。
(プロペシアの薬効成分がフィナステリドと言い換えてもいいでしょう)。
早い方では治療開始からわずか3か月で改善が見られる場合もあります。平均的に6か月程度で効果が実感できる方が多いです。ゆっくりの方で1年経って効果が現れる方もいます。
また、発毛する量についても個人差があります。
詳細情報を開くと、生活習慣や遺伝などの影響もご覧いただけます。
効果が高くなるとはいえ、安全性の面が気になる方も多いと思います。
早い方では治療開始からわずか3か月で改善が見られる場合もあります。平均的に6か月程度で効果が実感できる方が多いです。ゆっくりの方で1年経って効果が現れる方もいます。
また、発毛する量についても個人差があります。
詳細情報を開くと、生活習慣や遺伝などの影響もご覧いただけます。
フィナステリドで正常化したヘアサイクルに合わせるように毛髪が抜けなくなります。
デュタステリド(ザガーロ)の血中半減期(薬の血中濃度が半減するまでの時間)は約2週間と長いです。これは、薬の効果が持続しすいというメリットがある一方、副作用が生じたときに副作用が長引くというデメリットもあることを意味します。
では、プロペシアの効果を感じることができる方々はどこまで増えていくのでしょうか。
フィナステリドはAGAの進行を抑える働きがあるものの、AGAそのものを完治させる効果はありません。そのため、フィナステリドの服用を中止すると、その時点からAGAによる薄毛の進行が再開してしまいます。
スピロノラクトンは古くからある利尿薬ですが、副次的効果として。
もしプロペシアを1年継続して効果が見られない場合、別の薬を処方するなどして次のステップへ治療方針を変更すべきと言えるでしょう。
A. ROSSIらによる、フィナステリド内服10年経過を論文を紹介します。
AGA治療を開始してから少し経つと、少し抜け毛が増えたように感じる「初期脱毛」があります。これを副作用と勘違いする方がいますが逆で、薬の効果が出始めている証拠です。
『フィナステリドに副作用はあるの?』 『AGAを治したいけれど副作用が心配』
フィナステリドが副作用を起こす可能性の3つ目の理由は、長期継続的な使用が必要だからです。
ただし、AGA治療を始めるのであればフィナステリドの服用は必須となります。
AGA治療薬の副作用は気にならなくなりますが、今までの治療の効果は消失し、元の薄毛・抜け毛状態に戻ります。
また、それが進行してしまうことがあります。
薄毛予防や発毛効果を持続させるためにもAGA治療薬で副作用が出た場合も、医師と相談の上、適切な対処法を講じて、治療を継続することをおすすめします。
ステージⅠは毛母細胞のダメージが少なく治療効果が高いということが分かります。
しかし、内服薬は外用薬と比べて以下のような副作用のリスクが報告されています。
ステージⅡやⅢ、びまん性のAGAでは5年間治療効果が伸び続けています。
しかし、フィナステリドによって性欲減退や勃起不全などが起こる可能性は低いことから、過度な心配はほとんど必要ありません。もし、性欲減退や勃起不全などの症状が見られた場合は、担当医に相談して服用を続けるべきか確認しましょう。
AGAが進行している患者さんの治療効果はこのように落ちて来るのです。
内服薬は全身に作用するため、頭皮だけでなく、脇毛や胸毛、腕や脚の毛など、体の他の部位の毛髪にも効果が期待できます。