【基本治療】吸入ステロイド(高用量)と抗ロイコトリエン薬の併用


・デザレックス(デスロラタジン)、アレグラ(フェキソフェナジン)、ザイザル(レボセチリジン)、ムコソルバン(アンブロキソール)、ムコダイン(カルボシステイン)、シングレア(モンテルカスト)、抗ヒスタミン薬、去痰薬、ロイコトリエン拮抗薬などと呼ばれる薬で、鼻水や痰を抑えるだけではなく、鼻水、副鼻腔炎の流れを改善し、副鼻腔の排膿を促進する目的で使います。アレルギー性鼻炎などアレルギー性の要因が考えられる場合は他のアレルギーの薬を併用することがあります。


鼻づまりが強い方や抗ヒスタミン薬だけでは不十分な方には、シングレア、オノン(プランルカスト)などのロイコトリエン受容体拮抗薬を併用します。


(1)慢性非浸潤性(寄生型)副鼻腔真菌症
真菌塊(fungus ball)を形成する。上顎洞に発生することが多い。
①症状
鼻漏、頬部違和感、鼻閉などが主症状であることが多く、臨床症状がない場合もある。
②検査・画像診断
鼻単純X線では、特異的な所見はない。
副鼻腔CTでは、①一側性の病変 ②内部不均一 ③骨肥厚 ④石灰化 ⑤air像 ⑥自然孔閉鎖 ⑦骨破壊 など
検出頻度が高い菌はアスペルギルス、カンジダ、ムコール である。
③治療
手術で副鼻腔を開放することで良好な結果が得られる。
(2)急性および慢性浸潤性副鼻腔真菌症
ステロイド、免疫抑制剤、抗悪性腫瘍薬などの使用により免疫が低下した患者において日和見感染として発症することが多い。両者とも組織浸潤をともなうが、慢性浸潤性の場合は粘膜内浸潤にとどまることが多い。
①症状
鼻症状だけでなく、発熱や頭痛、頬部痛などの症状を伴うことが多く、病変の広がりにつれて多彩な症状を示す。
②検査・画像診断
鼻腔内所見では灰白色の粘液性あるいは膿性の鼻漏と腫脹した鼻粘膜を認める。
副鼻腔CTでは鼻・副鼻腔内に真菌の石灰沈着や軽度から広範な骨破壊像を認める。
真菌の菌体成分であるβ-Dグルカンの血中濃度が深在性真菌症の臨床的な活動性を定量的に示し、診断および臨床経過の指標として有用であると報告されている。しかし、ムコールが原因菌の場合は細胞壁のβ-Dグリカンが乏しいため、上昇しない。
③治療
早期に診断し、手術による病変の除去と6か月以上の抗真菌薬の全身投与を行う必要がある。また、誘因となった基礎疾患の是正が必要である。全生存率はおおむね50%とされており予後は不良である。
(3)アレルギー性真菌性鼻副鼻腔炎(allergic fungal rhinosinusitis:AFRS)
副鼻腔で非浸潤性に増殖した真菌に対するⅠ型・Ⅱ型のアレルギー反応やT細胞応答などによる。ニカワ状ともいわれる粘稠な好酸球性ムチンの形成が、この病態の増悪因子であると考えられている。
(太田伸男・鈴木祐輔 日医雑誌 第141巻 第10号 P2195-2198 より抜粋)
(吉川衛:副鼻腔真菌症の診断と予後 日耳鼻 118:629-635,2015)

②治療方針
(1)手術(ESS):
篩骨洞・蝶形骨洞・上顎洞を大きく開放し必要に応じて鼻中隔矯正も追加
特に中鼻甲介周辺の処置が重要

術後の局所療法が効果的に行えるような鼻・副鼻腔形態を作る
(2)術後の維持療法:
ここの患者の症状に応じて頻度を調整し、必要に応じて2)、3) を追加する。
1) 鼻洗浄/噴霧ステロイド・・・維持療法の基本
2) 少量の経口ステロイド(セレスタミンなど) (数日~2週間)
3) 鼻閉に有効な抗アレルギー剤(キプレス、オノン、IPD など)
(3)増悪・再発時:
短期間の経口ステロイド(プレドニゾロン30mgから漸減、2週間)
・難治性喘息を合併した好酸球性副鼻腔炎患者にヒト化抗ヒトIgEモノクロナール抗体のオマリズマブを投与したところ、好酸球性副鼻腔炎が劇的に治った症例を1例経験しました。(石戸谷淳一:鼻アレルギーフロンティア 2010 Vol.10/No.3)
③好酸球性副鼻腔炎の治療経過
セレスタミン2錠(分2)を処方する。すると粘調な鼻汁は軽減し、鼻茸も縮小してくる。嗅覚障害も改善してくる。これが典型的な好酸球性副鼻腔炎の経過である。セレスタミンにて眠気の副作用がある場合は、プレドニン(5mg)4錠(朝)に変更する。まず2週間投与し、鼻腔内の所見を観察後、軽快しない場合にはプレドニン6錠に増量する。これでほとんどの症例が反応する。症状の改善を認めてきたならば、セレスタミン1錠もしくはプレト゜ニン2錠(朝のみ)に減量していく。その後数ヵ月間、セレスタミン・プレドニンの服用を隔日に、もしくは2日置き、3日置きと延長しながら継続し、その途中でESSを勧めている。経口ステロイド内服の期間が2ヵ月を越えた頃から、朝開院後すぐに来院してもらい、血中コルチゾールを測定する。異常がなければ治療を継続する。(藤枝重治、日耳鼻117:96-101)

単剤で使うこともありますが、抗ヒスタミン薬で効果がイマイチな場合に併用することもあります。

できれば併用は避けたいものですが、当院のが、アレグラ®(フェキソフェナジン)を処方しようとした耳鼻咽喉科の医師にその旨を申したところ、「そんなこと聞いたことないわ🤬」とキレられたそうです。すべての耳鼻咽喉科医がそうだとは思いませんが、中には自分が処方する薬の副作用をロクに調べもしないで平然と処方している医師もおられるようです。


副鼻腔炎の症状が3ヶ月以上持続している場合には慢性副鼻腔炎とされる。

①排膿:
副鼻腔炎の慢性化の要因として、自然孔の閉塞が大きく関与していることは明らかである。最近、ESS(内視鏡下鼻内手術)が広く行われ、篩骨洞が開放され、上顎洞自然孔が大きく開放されると、慢性上顎洞炎が治癒に向かうことが多いことからも、自然孔の閉塞が慢性化の主因となっていることを示唆している。
自然孔の閉塞は、個人の持つ局所の解剖学的構造やアレルギー体質が関与することが多く、保存的な鼻処置などでは解決が困難である。上顎洞穿刺(Schmidt探膿針による)洗浄・Proetz置換法、YAMIKカテーテル法などによる洗浄法があるが、自然孔の閉塞が解除されない状況では、効果は一時的なものと考える。
血管収縮剤:粘膜の腫脹が強い場合には、血管収縮剤の点鼻により、粘膜の腫脹をとり、鼻漏の排膿を促すことは効果的である。私はトラマゾリンを頻用している。
②抗菌薬の使用:
検出菌について、いろいろなデータがでているが、黄色ブドウ球菌、インフルエンザ菌、その他のグラム陰性桿菌(緑膿菌他)、嫌気性菌などが主であるという(図説より)。
によると、
黄色ブドウ球菌に対しては、ケテック>ファロム>セフゾン=クラビット>シプロキサン=メイアクト>フロモックスが有効である。
インフルエンザ菌に対しては、クラビット=シプロキサン≫メイアクト>ミノマイシン>フロモックス>ケテック=ジスロマックが有効である。
緑膿菌に対しては、シプロキサン>クラビットが有効である。
以上のデータから考えると、ファーストチョイスは、ニューキノロン剤(クラビット、シプロキサン、オゼックス、スオード、グレースビット、ジェニナック、アベロックス)、次にセフェム系(メイアクト、フロモックス)、ケテックなどが考えられる。
マクロライド療法:マクロライド療法(14員環マクロライド薬の少量長期投与)は1990年に洲崎らによって慢性副鼻腔炎に対する有効性が報告されて以来、第一線の耳鼻咽喉科診療で試みられ、いまや慢性副鼻腔炎に対するfirst lineの治療法となっている、という。(飯野ゆき子:日耳鼻114)
マクロライド療法の有効性は、マクロライド本来の抗菌作用ではなく、抗炎症作用、免疫調節作用、粘液過剰分泌抑制作用などによると考えられているという。
○慢性副鼻腔炎に対するマクロライド療法の要点(日本鼻科学会 副鼻腔炎診療の手引きより)
・使用薬剤:14員環マクロライド系抗菌薬(エリスロマイシン、ルリッド、クラリス(クラリシッド))
・適応となる副鼻腔炎のタイプ:過分泌症状が顕著な慢性副鼻腔炎および手術療法後の慢性副鼻腔炎
・一日投与量:原則として常用量の半量とする。ただし以下のような投与法も念頭に置く
1)臨床症状が強い場合には常用量で開始し、経過をみながら半量に切り替える
2)急性増悪時には常用量に切り換える。あるいは他の抗菌薬に変更する。
・投与期間:原則として3ヵ月を目安とする。
十分な改善が得られた場合はいったん投与を中止して経過を観察する。
・効果判定:原則として自覚症状の改善を重視する。
X線所見とはズレが生じることも多い。
・再投与:再投与しても、前回と同様の効果が得られる。
・効果不十分な病態:1)Ⅰ型アレルギー性炎症が主体である症例
2)気管支喘息を合併している症例
3)中鼻道が高度に閉塞している症例
4)大きな鼻茸を有する症例
5)長期投与中に急性像悪を生じた症例
・他の治療法との併用:内視鏡下副鼻腔手術、YAMAKカテーテル法、副鼻腔洗浄療法などを症例に応じて組み合わせると、マクロライド療法の有効性が高まる。
・臨床上の留意点:抗アレルギー薬など、他剤と併用する際には薬剤相互作用に留意する。



○慢性副鼻腔炎に対するマクロライド療法のポイント
14員環マクロライドを常用量の半量で投与する。臨床効果は2~4週で発現し、2~3ヵ月でプラトーに達するので、投与が無効な場合は速やかに他の治療法に変更する。有効症例でも3~6ヵ月の投与でいったん治療を打ち切り、経過を観察する。マクロライド療法の中断により再燃する症例には再投与で同様な効果が得られる。効果判定は原則として鼻漏・後鼻漏などの自覚症状の改善を指標にする。副鼻腔陰影の改善には時間を要するため、X線やCTは臨床効果の判定には不適当である。
マクロライド療法の効果が期待できない病態に、大きな鼻茸や中鼻道の高度閉塞、急性増悪・急性副鼻腔炎、好酸球性副鼻腔炎などがある。このうち、大きな鼻茸や中鼻道の高度閉塞がある症例では、鼻内視鏡手術により副鼻腔の換気・交通路を作成することで、術後のマクロライド療法による治療効果が増大する。マクロライド療法で完治しない症例や、再燃を繰り返す症例も手術療法の適応である。
○急性増悪や急性副鼻腔炎への対応
急性副鼻腔炎の主要起炎菌である肺炎球菌とインフルエンザ菌はそのほとんどが14員環マクロライドに耐性化しているため、急性増悪や急性副鼻腔炎には効果が得られない。したがって急性副鼻腔炎診療ガイドライン2010年版を参考に、重症度と耐性菌の危険因子の有無に応じた薬剤選択を行う。5歳以下の小児、保育園児、1ヵ月以内の抗菌薬の使用などが耐性菌感染の危険因子である。
○小児のマクロライド療法
小児の鼻副鼻腔炎の特徴に、細菌感染の要素が強く急性増悪を繰り返すこと、検出菌(肺炎球菌、インフルエンザ菌)が成人と異なること、鼻茸などの非可逆的病変が少ないこと、成長とともに自然治癒傾向があることがある。マクロライド療法はあくまで膿性鼻漏が1~3ヵ月持続する慢性例を対象とし、急性増悪を繰り返している症例では、感受性を考慮した他の薬剤選択が必要である。投与期間もできるだけ短縮し、多少の鼻漏や副鼻腔陰影が残っていても投与を中止し良い。小児の鼻副鼻腔炎は臨床症状と経過、鼻内所見で判断し、画像診断不要である。したがって、治療効果の判定は鼻漏・後鼻漏などの自覚症状の改善を指標にする。
(清水猛史:日耳鼻120 P63-63 2017 に要領よく書かれていたので、、抜き書きさせていただきました)

ネブライザー療法:数日に1回、ネブライザーで抗菌薬を投与することが、どれだけ効果があるかは不明である。但し、併用する血管収縮剤、ステロイド剤が鼻腔全体に行き渡って、自然孔の開放に効果があると思う。
消炎酵素薬:メーカーの示すデータを信ずれば、多少の効果があるのかもしれない。私はムコダインをメインに使用している。
抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬:最近の副鼻腔炎においては、アレルギー性鼻炎の合併を疑わせる所見がみられることが多い。必要に応じて、抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬の併用が有効である。
③再感染の予防:
急性副鼻腔炎と同じ。
④手術について:
篩骨洞は一度慢性炎症を起こしてしまうと、自然孔が狭窄してしまうため、保存的治療では治癒困難である。最近はESS(内視鏡下鼻内手術)が進歩して、篩骨洞をきれいに開放することができるようになった。蜂巣の隔壁を丁寧に截除鉗子で除去して篩骨洞を単一の空洞にして、排膿しやすくすることが大切である。浮腫状の粘膜は自然吸収されるのに時間がかかるので、なるべく鉗除するのが望ましい。骨膜は保存したほうが、後の粘膜の再生に有利である。
上顎洞の膜様部を鉗除して、自然孔を拡大しておくと、上顎洞の慢性炎症も徐々に治まってくるが、できれば浮腫状の粘膜は除去しておいたほうが治癒が早い。
上顎洞単独病変の場合は、古典的なCalldwell-Luc手術により、上顎洞を清掃し、自然孔を拡大する方法が一番治癒が早く確実と考えるが、内視鏡下に自然孔を拡大し、洗浄等の保存的治療でも治癒の可能性があると思われる。 いずれにしても、いかにきれいに洞を開放するかは、術者の手腕にかかっており、誰がやっても同じ結果が得られるとは限らない。
また、術後治療が大切であり、創が治癒するまで、感染を起こさないよう、慎重に抗菌剤の投与等が必要である。
また、アレルギーが関与している場合(好酸球性副鼻腔炎)には、感染性の鼻漏は治まっても、再び、粘膜が浮腫状になってくることが多く、止めがたいものである。 平成23年6月23日改訂

症状が強い場合は他の薬と併用するとより効果的です。 裏面へ続く↓

葛根湯は一般的に安全性の高い漢方薬ですが、他の医薬品との併用によって予期せぬ副作用が現れる可能性もあります。以下では、他の薬との飲み合わせについて詳しく説明します。

禁忌のものはありませんが、他の医薬品やサプリメントなどと併用する際には主治医や薬剤師に必ず伝えるようにしましょう。

オノン、シングレアともに、他の薬との特に注意すべき飲み合わせは知られていません。 vwgk6-2

頭痛薬や鎮痛薬は解熱鎮痛薬と総称され、代表的なものにはロキソニン(ロキソプロフェンナトリウム)、カロナール(アセトアミノフェン)、ブルフェン(イブプロフェン)などがあります。
葛根湯と解熱鎮痛薬を同時に服用しても、薬の作用としては問題ありません。ただし、葛根湯は「体を温め、ウイルスや細菌に対する効果を高め、自然治癒力を促進し、結果として解熱する」という働きがありますので、過度に体温を下げないよう注意が必要です。
一方、ロキソニン、カロナール、イブプロフェンなどの解熱鎮痛薬は体温を下げる効果があります。そのため、
併用するかどうかは個別の状況によりますが、と言えます。葛根湯を服用したけれど解熱しない場合や頭痛がひどい場合は、解熱鎮痛薬の使用を検討することもあります。具体的な指示は医師や薬剤師に相談しましょう。


①有病率:図説(馬場廣太郎先生)によると、通年性アレルギー性鼻炎の有症率は19.8%、スギ花粉症18.1%、スギ以外の花粉症11.6%でいずれかのアレルギー性鼻炎の有症率は31.6%であるというから約3人に1人はアレルギー性鼻炎ということになるが、症状が強い人はそれほど多くないと思う。アレルギー性鼻炎では、自然治癒は少ない。特にスギ花粉症の自然治癒率は数パーセントといわれている。
②年齢分布:10歳代に通年性アレルギー性鼻炎が多く、30歳代、40歳代に花粉症が多いという。
③遺伝:両親ともに有症者の場合46.8%、父親のみ有症者の場合25.9%、母親のみ有症者の場合30.6%、両親とも無症者の場合13.7%に発症するという。
④喘息の合併:成人で10%、小児で30%に喘息の合併が認められる。逆に喘息にアレルギー性鼻炎が合併する頻度は、成人で60%、小児で75%という。
⑤アレルギー検査:
・皮膚反応:スクラッチテストが簡便である。27G注射針で、約3cm間隔にやや深く刺し、キズ口を広げるように、はねるようにしている。キズ口にスクラッチエキスを1滴垂らして、15分後に反応をみる。アレルゲンエキスは種類が限られ、鳥居薬品から発売されているのは、ハウスダスト、ダニ、花粉類(アカマツ、アキノキリン草、カナムグラ、カモガヤ、キク、クロマツ、スギ、ヒメガマ、ブタクサ、ホウレン草、チモシー、ヨモキ゛)である。
保険診療上は、アレルゲンテスト16点+アレルゲンスクラッチエキス(1mlで5,272円)(0.05ml使用して263.6円)で、一度に15種類まで認められている。
・特異的IgE抗体検査:血液を採って、検査センターに送ると1週間程で結果がでる。検査できる花粉の種類はスクラッチテストよりはるかに多い。
保険診療上は、1種類につき、110点、一度に13種類まで認められるが13種類検査すると患者負担金は4290円になる。
⑥治療:

①減感作療法:原因物質(アレルゲンエキス)を少しづつ増やして注射して、アレルギー体質を改善していく方法であるが、1週間に1~2回づつ1年以上注射して、改善率50~80%といわれている。
現在、市販されているアレルゲンエキスは、ハウスダスト、アカマツ、スギ、ブタクサ、ホウレン草のみである。
煩雑なため、一部の病院でのみ行われている。

①内服薬
a)抗ヒスタミン薬・抗アレルギー薬
1日1~3回、内服することにより、くしゃみ、鼻水、鼻閉を抑えるが、鼻閉に対する効果は弱い。副作用として眠気が出ることがある。
抗アレルギー薬は、十分な効果が出るまで1~2週間かかるので、「かかったかな」と思ったら、早めに飲み始めることが勧められている(季節前投与)。


~点鼻薬~ 点鼻薬は重症度に応じて内服薬と併用されることが多いです。 分類.

・メジコン(デキストロメトルファン)、鎮咳薬です。気管支の炎症自体を治す作用はありませんが、咳が収まるまで咳止めを併用します。

目の症状が強い場合は点眼薬を併用すると効果的です。内服薬とも相乗効果を発揮します。 ① 第2世代抗ヒスタミン薬

第一世代と第二世代抗ヒスタミン薬の主な薬剤

第一世代:レスタミン(ジフェンヒドラミン)、ポララミン(クロルフェニラミン)、アタラックスP(ヒドロキシジン)、ピレチア(プロメタジン)など
第二世代:アレグラ(フェキソフェナジン)、アレジオン(エピナスチン)、アレロック(オロパタジン)、エバステル(エバスチン)、クラリチン(ロラタジン)、ザイザル(レボセチリジン)、ジルテック(セチリジン)、タリオン(べポタスチン)、デザレックス(デスロラタジン)、ビラノア(ビラスチン)、ルパフィン(ルパタジン)など

ロイコトリエン受容体拮抗薬の主な薬剤

キプレス、シングレア(モンテルカスト)、オノン(プランルカスト)など

尚、現在は、副作用の関係もあり、抗ヒスタミン薬では第二世代が主に使われていますので、以下には第二世代に関してまとめてみました。
また、総合感冒薬のPL顆粒やPA錠には、第一世代の抗ヒスタミン薬(プロメタジン)が混合されていますので、眠気が強くでるようですし、抗コリン作用で、口渇や便秘、排尿困難などの症状がでる場合もあるようです。

小児科や耳鼻科などでは、いろいろな種類の効果の薬を組み合わせたり、内服薬と点鼻薬点眼薬を併用します。 ..

・副作用の眠気についても、0.17%から13.6%と開きがあるが、試験の条件が異なっているので単純には比較できない。
・薬価が比較的高いので、原則として抗アレルギー剤の併用は保険診療上、認められていない。
但し、ゼスラン=ニポラジンは薬価が安い(1錠8.2円)ため、他の抗アレルギー剤と併用が容認されている。ゼスラン=ニポラジンと他の抗アレルギー剤を併用して、有効率7~8割程度と考えてよい。
・花粉症の治療では、初診時、抗アレルギー剤+ゼスランで治療を開始するが、3人に1人は症状を十分に抑えることができないことがあり、抗アレルギー剤+セレスタミン(抗ヒスタミンとステロイドの合剤)になってしまうのはしかたのないことでしょうか。

3)症状悪化時、ロイコトリエン拮抗薬(オノン、シングレア、キプレス)など、これまた市販薬にはない薬を併用でき、症状改善することができる。

上記のお薬を併用されていてご心配な方はどうぞ当院までご相談くださいね。

副作用としては、テルフェナジンとアステミゾールでは、エリスロマイシンやイトラコナゾールなどとの併用 ..

b)ステロイドホルモン(セレスタミン等)
強い薬なので、格段に効果が強い。長期に服用すると、顔が丸くなる、高血圧症、糖尿病などの副作用が出るので、特に症状の強い時だけ使用するようにしたい。
セレスタミンは抗ヒスタミン剤のポララミンとステロイドの合剤であり、頻用される。(私は、プレドニゾロンの15mg/日よりもセレスタミン2錠/日のほうが効くという印象です。(福井大学教授:藤枝重治Medico Vol.36 No.2))
その他、ステロイド単独の製剤として、プレドニンなど多種ある。


シングレア(モンテルカスト)やオノン(プランルカスト)といった抗アレルギー剤、ムコダイン(カルボシステイン)なども併用します。

以上のことから、ペリアクチンはずっと昔から慣れ親しんだ薬ではありますが、今後は極力処方を控えようと考えています(上気道炎に使える抗ヒスタミン薬はペリアクチンのみなので必要があれば、または希望があれば処方します)。私の認識が正しければ秋田市内、大学病院を含む5総合病院の小児科でペリアクチンを処方する病院は2つです。鼻水は止めるのではなくムコダイン(カルボシステイン)で出しやすくし、鼻をうまくかめない年齢では家庭で、或いは病院で鼻水を吸ってあげる様にします。鼻づまりに対しては漢方薬もよく効きます。数年前から時々考えていたことですが、やっと実行してみる決心をしました。ペリアクチンを使用しないことによる不都合が出てくれば再度検討します。尚、インターネットでもペリアクチンに関する情報は得られますので参考にしてみてください。

併用被疑薬名(一般名)、併用薬名(一般名)に関する情報を提供します。なお ..

アレルギー性鼻炎治療薬アレグラ®(フェキソフェナジン)は眠気が少なく、自動車運転も制限されないが、白血球減少、好中球減少、の副作用があるため抗甲状腺薬(メルカゾール、プロパジール、チウラジール)との併用は避けたい。ディレグラ配合錠はフェキソフェナジンとプソイドエフェドリンの合剤での交感神経刺激作用を増強。長崎甲状腺クリニック大阪で勧める抗アレルギー薬はアレロック®(オロパタジン)、ジルテック®(セチリジン)、ザイザル®(レボセチリジン)。クラリチン®はの服薬可能。セレスタミン配合錠は副腎皮質ステロイド。

併用被疑薬 · 併用薬, フルチカゾンプロピオン酸エステル ロラタジン.

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)は疲れ、食欲不振、風邪などに使用される漢方薬です。葛根湯と補中益気湯には甘草、大棗、生姜という共通の生薬が含まれているため、一緒に服用する際には注意が必要です。特に
自己判断で一緒に服用することは避け、併用する際には医師や薬剤師に相談しましょう。

併用禁忌, ミフェプリストン・ミソプロストール (メフィーゴ) (1)


急性副鼻腔炎とは、「急性に発症し、発症から4週間以内の鼻副鼻腔の感染症で、鼻閉、鼻漏、後鼻漏、咳嗽といった呼吸器症状を呈し、頭痛、頬部痛、顔面圧迫感などを伴う疾患」と定義されている。症状が1~3ヵ月持続している場合には亜急性と呼ばれることがあるが、臨床的にはあまり使われず遷延性とされる。

①排膿:
自然孔からの排膿を促進するため、鼻処置、副鼻腔自然口開大処置が基本である。鼻腔にボスミン、4%キシロカインを噴霧した後、ボスミンを浸した綿棒で中鼻道をぬぐって、数秒間をおいて吸引すると、中鼻道が広がって自然孔が開大される。
鼻閉が続いていれば、炎症の遷延化を起こしやすい。鼻閉の改善のためには、短期的には、血管収縮剤の点鼻が有効である。私はトラマゾリンを頻用している。
上顎洞穿刺・洗浄が効果あることは間違いないが、疼痛が伴うこと、手技が煩雑であること、1回のみではあまり効果がなく数回行う必要があることから、行うことはほとんどないが、時に著効を示すこともある。上顎洞穿刺直後には、吸引により膿汁または空気が吸引されることを確認し、粘膜下や血管内に注入することのないよう十分な注意が必要である。従来は生理食塩水で洗浄後、抗生剤などを注入していたが、最近は、最初に生理食塩水で洗浄して、問題がなければ、生理食塩水の中にイソジンガーグルを50倍程度に希釈するように加え、それで洗浄して、洗浄液が上顎洞に残った状態で穿刺針を抜くようにしている(オリジナル?)。もちろん、抗生剤の注入は細菌の種類によっては有効であり、安全性も高いが、すべての菌に有効ではないのに対し、イソジンガーグルは消毒液なので、ほとんどの菌に効果が期待できるのではないかと考えている。
ESS(鼻内内視鏡下手術)後の患者さんの場合も、拡大された自然孔より洗浄管を入れて、イソジンガーグル希釈液で洗浄しているが、経過は良好である。
上顎洞真菌症には、2%以下のホウ酸水で洗浄すれば、防黴効果があると考える(オリジナル?)が、まだ実施したことはない。
②抗菌薬の使用:
によると、急性副鼻腔炎の起炎菌として、肺炎球菌(29.4%)、インフルエンザ菌(21.5%)、A・B群溶レン菌(9.5%)、CNS(8.9%)、黄色ブドウ球菌(8.6%)であった。成人では、黄色ブドウ球菌、腸内細菌群が増加している。遷延化および慢性化にともなってインフフルエンザ菌の検出率が上昇するという。
・肺炎球菌では、PSSP:40.4%、PISP:39.7%、PRSP:19.9%とペニシリン耐性菌が59.6%に増えている。
・インフルエンザ菌では、BLPAR:6.1%、BLNAR:23.1%とABPC耐性菌が増加している。
・肺炎球菌に対しては、ケテック>ファロム>オーグメンチン=フロモックス=メイアクトが有効である。
・インフルエンザ菌に対しては、ニューキノロン剤≫メイアクト>ミノマイシン>フロモックス=ケテック=ジスロマックが有効である。
・ブドウ球菌に対してはケテック>ファロム>セフゾン=クラビット>メイアクト=シプロキサン>フロモックスが有効である
・私は、小児には、まず、フロモックスまたはメイアクトを使用し、効果がなければ、抗菌力以外の独特な効果を期待して、クラリスを使用し、さらに効果がなければ、バクシダールを使用している。2010年に発売されたオラペネムDSもかなり効果が期待できるし、保険診療上、副鼻腔炎の適応症がとれていないが、オゼックスDSも有効性が高いと思われる。
・成人においては、ファーストチョイスとして、いわゆるレスピラトリーキノロン(クラビット、オゼックス、スオード、グレースビット、ジェニナック、アベロックス)を使用している。それで効果が得られない場合はフロモックスまたはメイアクトを使用し、それでも効果がない場合は、クラリスまたはルリッドの少量長期投与を考慮するようにしている。
③再感染の予防:
有効と思われる抗生剤を投与すれば、少しずつでも改善していくものであるが、小児では繰り返し風邪をひくため、症状の軽快・増悪を繰り返す場合が多い。寝冷えなどしないよう、注意が必要である。
アレルギー性鼻炎が合併している場合が多いので、その治療も併せて行う。

併用禁忌と確認し、疑義照会を行った。治療方針も変わるとの事で、患者様も一旦 ..

実感できないと思いますが1週間ほど使用すると鼻づまりが楽になると思います。抗アレルギー薬と併用しても大丈夫