シェルビーコブラ アジアパシフィック(AP)モデル「A-Line」[6速ATモデル]


2021年6月、オハイオ州ノーウォークでボブ・タスカ3世がコブラジェット1400を運転し、その歴代タイムを更新。フォード・パフォーマンス、MLe Racecars、AEM-EV、Cascadia Motion、Watson Engineeringの共同作業として作られたこの車両は、その後、次の挑戦の準備が整ったという。


シェルビーコブラ アジアパシフィック(AP)モデル「A-Line」[6速ATモデル]

2019年11月に電気自動車(EV)「マスタング・マッハE」を発表したフォードが、今度はプロトタイプのEVドラッグレーサー「マスタング・コブラ・ジェット 1400」を発表しました。ゼロヨン8秒以下を目指します。CleanTechnicaから全文翻訳記事をお届けします。

ACコブラをモチーフにした「MK3」や「MK2」をはじめ、GT40、デイトナ・クーペ、コルベットといった様々な名車のリプロダクション・カーを制作しているSuperformance(スーパフォーマンス)社。

そんな Superformance 社の車両を日本に輸入&販売しているのが「スーパフォーマンス・ジャパン」である。

で、今回取材させてもらった車両が「Superformance MK3(スーパフォーマンス・マーク3)」。このSuperformance MK3は、ACコブラをモチーフにした「リプロダクション・カー」であるのだが、その他多数のコブラのレプリカ車と一線を画すのは、Superformance社が「Carroll Shelby Licensing, Inc., 」の認可を受けた公認ボディを使用し製作されていること。

ただし、名称やエンブレムに「Shelby」や「Cobra」は使用しておらず、「本物」のコブラであるShelby Americanが販売するCSXシリーズとは異なるのだが、オーダーで搭載するエンジンやミッションの内容によっては、Superformance MK3を限りなく本物に近づけることは可能である。

もっとも、Superformance MK3の最大の魅力は、オプションでフォードの最新エンジンである5リッターV8「コヨーテ」(もちろんインジェクション仕様)と10ATを組み合わせ、エアコンもパワステも搭載して最新のマスタングGTと変わらない仕様で気軽に所有することも可能だということ。

その気になれば2.3リッター直4エコブーストを搭載することも可能ということだから驚きである。

そんななか今回取材したのは、スーパフォーマンス・ジャパンが輸入するマーク3の中では最もベーシックな302キュービックインチのV8エンジン&5MTを組み合わせたモデル。

ベーシックとは言うものの、これはこれでいかにも往年のキャブ車らしいビートを刻み、この年代のアメ車特有の感動的なフィールが味わえるのである。

シェルビーコブラ アジアパシフィック(AP)モデル「A-Line」[6速ATモデル]

ACカーズの最新作となるのが、コブラGTロードスターだ。軽量設計のアルミ製スペースフレームシャシーには、フォードモーター製の5.0リットルV型8気筒ガソリンエンジン「コヨーテ」を搭載。スーパーチャージャーで過給され、最大出力663ps、最大トルク79.5kgmを発生する。トランスミッションは、6速MTまたは10速AT。車両重量は1400kgに抑えられ、0~100km/h加速3.4秒、最高速278km/hの性能を可能にしている。

フォード・パフォーマンス率いるチームは、シャーシ、パワートレイン、制御システムの修正とアップグレードに全力を注ぎ、図面に立ち返った。フォード・パフォーマンスは、1969年モデルのマスタングに標準装備されていたコブラジェットパッケージを改良し、名高いスーパーコブラジェットの名称を復活させた。

シェルビーコブラ アジアパシフィック(AP)モデル「A-Line」[6速ATモデル]

大戦後、ヨーロッパのレースで成功した数少ないアメリカ人レーシングドライバーのひとりだったシェルビーは、英国の古い小スポーツメーカーだったACとコラボし、フォード製の4.8L V8を搭載したマッチョなスポーツカー“コブラ”を生み出し、人気を集めた。

2021年6月、オハイオ州ノーウォークでボブ・タスカ3世がコブラジェット1400を運転し、その歴代タイムを更新。フォード・パフォーマンス、MLe Racecars、AEM-EV、Cascadia Motion、Watson Engineeringの共同作業として作られたこの車両は、その後、次の挑戦の準備が整ったという。

シェルビーコブラ アジアパシフィック(AP)モデル「A-Line」[6速ATモデル]

ACカーズとのコラボレーションが終わったあとも、キャロル・シェルビーは「シェルビー・コブラ」として同車を作り続けた。アストンマーティンDBR1で1959年のルマン24時間レースでの優勝経験を持つ、すぐれたレーシングドライバーでもあるシェルビーの“ブランド力”もあり、いまも人気が高い。

ACカーズは1901年、英国に設立された老舗スポーツカーメーカー。ACの名前を広めたのが、1960年代に一世を風靡した『シェルビーACコブラ』だ。レーシングチーム、シェルビーアメリカン代表のキャロル・シェルビー氏が、ACカーズの高い技術力に着目。さらにフォードモーターがACカーズに、フォード『マスタング』用のV8エンジンを供給する話がまとまり、マッスルスポーツカーのACコブラが誕生した。


シェルビーコブラ アジアパシフィック(AP)モデル「A-Line」[6速ATモデル]

このコブラを世に生み出したキャロル・シェルビーは、レーシングドライバーとしてアストン・マーティンの黄金時代を支えるなどヨーロッパでのレース経験が豊富で、優れたスポーツカーの存在をよく知り抜いていた。コブラのシャーシに用いられることとなったACエースは、高度にバランスのとれた優れた車であったが、戦前のBMW譲りのブリストル2リットルエンジンはパワフルとはいえなかった。そこでシャルビーはライトウェイトで評価の高かったフォード・フェアレーン用の4リットルV8エンジンを持ち込み、シャーシをさらに強化した高性能バージョンとして誕生したのがコブラである。1962年のことである。

シェルビーコブラ アジアパシフィック(AP)モデル「A-Line」[6速ATモデル]


「コブラ」はかなり古くから日本に住みついていた。写真の場所は神戸ポートアイランドにあるイタリア風の雰囲気を持った市民広場で、イベントは「モンテ・ミリア」と名付けられた「ミッレ・ミリア」をイメージしたもので、ミーティングの後、六甲の山道を一巡りするところから「モンテ」(山)となったのだろう。会場は9割までがイタリア車で、遠くから見ると広場全体が真っ赤に見えるほどだった。

シェルビーコブラ アジアパシフィック(AP)モデル「A-Line」[6速ATモデル]

シェルビーコブラ アジアパシフィック(AP)モデル「A-Line」[6速ATモデル]
フォード製マスタング用「COYOTE(コヨーテ)」ユニット 5.0リッター DOHC 32V ガソリンエンジン

シェルビーコブラ アジアパシフィック(AP)モデル「A-Line」[6速ATモデル]

フォード・パフォーマンス率いるチームは、シャーシ、パワートレイン、制御システムの修正とアップグレードに全力を注ぎ、図面に立ち返った。フォード・パフォーマンスは、1969年モデルのマスタングに標準装備されていたコブラジェットパッケージを改良し、名高いスーパーコブラジェットの名称を復活させた。

シェルビーコブラ アジアパシフィック(AP)モデル「A-Line」[6速ATモデル]

ACカーズは1901年、英国に設立された老舗スポーツカーメーカーだ。数々のライトウェイトスポーツカーを世に送り出してきた。ACの名前を広めたのが、1960年代に一世を風靡した『シェルビーACコブラ』だ。レーシングチーム、シェルビーアメリカン代表のキャロル・シェルビー氏が、ACカーズの高い技術力に着目。さらにフォードモーターがACカーズに、フォード『マスタング』用のV8エンジンを供給する話がまとまり、マッスルスポーツカーのACコブラが誕生した。

シェルビーコブラ アジアパシフィック(AP)モデル「A-Line」[6速ATモデル]

今回は、歴史的マッスルカー「シェルビーコブラ」を所有する日本唯一の女性、「蛇女」さんをご紹介。

シェルビーコブラ アジアパシフィック(AP)モデル「A-Line」[6速ATモデル]

上の3点は1963年11月になって初めて生産された、右ハンドルの289cid(4736cc)280ps/5800rpm、38.6kg-m/4500rpmエンジンを積んだMark II。英国のAC Cars社で発行されたカタログで車名は「AC COBRA」となっている。フェンダーサイドにルーバーが付けられているが、これはAC Cars社で組み立てた130台目から追加されたもので、1963年4月に100台目を生産していることから、ヨーロッパ仕様はすべてルーバー付きで出荷されたであろう。なお、1963年の途中でステアリングがラック&ピニオン式に変更されている。

シェルビーコブラ アジアパシフィック(AP)モデル「A-Line」[6速ATモデル]

古いクルマにはあまり詳しくなくても、クルマに興味のある人だったら、「ACコブラ」というクルマの存在や、どんな形をしているかぐらいは知っているんじゃないかと思う。そして、今でも新車のコブラが買えることも知っているかもしれない。しかし、ここから先のことを知っている人は、なかなかの事情通だ。

シェルビーコブラ アジアパシフィック(AP)モデル「A-Line」[6速ATモデル]

コブラの燃費は……高速でリッター4kmとか。極悪燃費で有名なFDでも、高速でリッター5kmくらいは走るから、お金のことを考えていては、なかなか乗り続けられないですね。

シェルビーコブラ アジアパシフィック(AP)モデル「A-Line」[6速ATモデル]

このコブラの成功を機に、フォードは「シェルビー」を高性能イメージのシンボルとして、マスタングのサブブランドに採用した。だが正式名称は「シェルビー GT350」と、マスタングは付かない。
289キュービックインチ(4728cc)のV8 OHVユニットはアルミ合金製のインテークマニフォールドにホーリー製の巨大な4バレル型キャブレターを装着し、306psと45.5kgmを発生した。

シェルビーコブラ アジアパシフィック(AP)モデル「A-Line」[6速ATモデル]

と、聞くと典型的なアメ車のように思えるが、じつはベースとなったのはイギリス車だ。コブラは正式にはACコブラと言い、ACとはACカーズというイギリスのメーカーで、ACエースというモデルを作っていた。これ自体は設計が古かったうえ、搭載するエンジンが決まらずに会社自体が経営難に陥っていたが、そこにアメリカ人のレーシングドライバー、キャロル・シェルビーが4.2リッターのフォード製V型8気筒エンジンを搭載することを提案。つまり、イギリスとアメリカの合作的なクルマがACコブラなのだ。

シェルビーコブラ アジアパシフィック(AP)モデル「A-Line」[6速ATモデル]

20年以上前に、忠実に再現されたコブラ レプリカに試乗したことがあります。

まずはペダルポジションの不自然さにびっくりしました。
コブラの左ハンドル仕様は、右側にあるクラッチ/ミッションケースが大きくはみ出しているため、ペダル類がかなり左にオフセットされています。
アクセルペダルは右足正面のやや左側でしたから、下半身を左にひねった状態で運転しなければなりません。
そしてクラッチペダルの重さです。
普通に踏んでもピクリとも動かず、オーナーからは蹴飛ばすつもりで踏まないとクラッチを切ることはできないと言われました。

一旦動き出すと思っていたより乗りやすいものでした。
左に捻った下半身と重いクラッチペダルに慣れてしまえば、巨大なトルクを操る感覚はくせになりそうでまさに毒。
エンブレム通り、毒蛇だったわけです。
とはいえ、乗るたびに気合いと覚悟がいる車であることには変わりません。

シェルビーコブラ アジアパシフィック(AP)モデル「A-Line」[6速ATモデル]

1960年代、フェラーリに代表されるヨーロッパのエスタブリッシュメントを向こうに回し、アメリカン・ストックブロックの大排気量と大トルクを武器として果敢に闘いを挑んだコブラ。
しかし、コブラは純粋なアメリカンスポーツではない。”シェルビーACコブラ”という正式名称が語るように、米英合作車、いわゆるアングローアメリカンとして、ジェンセンやアラードと同じカテゴリーに属する混血車である。ただジェンセンもアラードも、パンチに富んだパワーソースとしてアメリカ製のエンジンを利用したイギリス車だったのに対し、コブラはイギリスからのコンバージョンでありながら、センスの点で根っからのアメリカ車になり切っていた所が違うといえよう。