SGLT2阻害薬はその作用機序からケトアシドーシスに注意が必要です。
血液をろ過して尿を作る臓器は腎臓です。血液は尿が作られる過程で、腎臓にある「糸球体」というザルのようなところでろ過され原尿(尿のもと)が作られます。血液中の糖はこの糸球体をすり抜けて、原尿に排泄されます。糖はからだにとって必要なものであるため、一度は原尿に排泄されるものの、通常は尿細管という通路を通る際に再び取りこまれて血液中に戻されます。SGLT2阻害薬はこの尿細管から血液中へのブドウ糖の再取込みを妨げ、尿の中に糖を出して血糖を下げます。
[PDF] 糖尿病治療薬の比較・切り替えについて 注射薬(付表 ..
加齢とともに耐糖能は低下し、糖尿病や耐糖能障害の頻度は高くなります。65歳以上の人口の約5人に1人は糖尿病です。
高齢者は低血糖を起こしやすく、高齢者糖尿病は認知機能障害、フレイル(体重減少・疲労感・歩行速度低下・筋力低下・身体活動低下の5項目のうち3つ以上当てはまる場合)、サルコペニア、低栄養などの老年症候群を約2倍起こしやすいと言われており、厳格な血糖コントロールが必ずしもよいとは言えません。認知機能、基本的ADL*(着衣・移動・入浴・トイレの使用など)、手段的ADL*(買い物・食事の準備・服薬管理・金銭管理など)、使用している薬剤などを確認しながら個別にHbA1cの目標を設定していきます。
ADLとは、日常生活動作 Activities of Daily Livingのことです。ADLのAはアクティビティー(動作)、DLはデイリーリビング(日常生活) を指します。
SGLT2阻害薬はインスリン分泌に関わらないため、単独で使用した場合では低血糖を起こしにくい点が特徴です。しかし、糖尿病治療のためにインスリン分泌薬であるSU薬などと併用すると、低血糖を招きやすい傾向があります。
【SGLT2阻害薬】スーグラ、フォシーガ、ルセフィ、アプルウェイ、デベルザ、カナグル、ジャディアンス 10分で解説糖尿病治療薬.
臨床用量ではSGLT1に影響を与えるほど十分な濃度に到達しないという判断ですね。実際に、国内プラセボ対照比較試験において安全性が確認されています。消化器症状の有害事象、発現頻度は下記でした。
三大合併症には含まれませんが、糖尿病の合併症として見逃せないのが動脈硬化です。動脈硬化は心筋に酸素を供給する冠動脈にも生じます。動脈硬化により冠動脈の内腔が狭くなると、心筋が酸欠状態になります。その結果、胸が圧迫されたり、締め付けられたりする狭心症になります。さらに進行した場合には、冠動脈が閉塞し、心筋がダメージを受けてしまう心筋梗塞に至る可能性もあります。糖尿病による神経障害を合併している場合には、胸の症状を自覚できないことがあります。つまり、自覚症状なく、心筋梗塞を起こしてしまうこともあります。定期的に心電図検査を行い、心臓の異常に気付くことが大切です。冠動脈の他に、脳の血管でも動脈硬化は生じます。最終的に、脳梗塞や脳出血を発症し、手足の麻痺、飲み込みの問題、話しにくさなどの後遺症を残すことがあります。下肢の血管に動脈硬化が起これば、末梢動脈疾患 (閉塞性動脈硬化症)を生じ、進行すると壊疽を起こします。この病気になると、歩行時に下肢の痛みを自覚することがあります。
糖尿病性大血管症を予防するには、糖尿病診断後の早期からの血糖コントロール以外に高血圧症、脂質異常症、肥満、喫煙といったリスク因子の管理が重要です。
[PDF] SGLT2 阻害薬投与前後の血糖ならびに 尿量変化について
デベルザ、ルセフィ、フォシーガ、ジャディアンスなどの選択性が高いSGLT2阻害薬は、消化管に存在するSGLT1への影響が少なく安全性に優れた製剤だといえます。
三大合併症の中で、最後に出現するのが糖尿病性腎症で、日本人の透析療法が必要になる原因の第1位です。初期には微量のたんぱく尿が出るだけで自覚症状はありません。進行するとネフローゼ症候群(尿から大量のたんぱく質が出ていく病気)、最終的には腎不全に至ります。腎不全になった場合は透析治療が必要になります。進行を抑制するためには、血糖のコントロール、血圧のコントロール、食事療法が必要になります。
ン(ジャディアンス、当院院内採用薬ならスーグラ、フォシーガ、カナグル)とプラセボを比較し、3.1 年間 ..
GLP-SGLT2阻害薬は血糖に働きかける治療薬のため、サプリや健康食品と異なり副作用の危険性もあります。予想される副作用をあらかじめ知って予防策をとったり、体調に異変を感じた際にはいち早く気付けるようにしておきましょう
他のSGLT2阻害薬と比較して、作用時間は短いですが、逆に、夜の作用を抑制して夜間頻尿を抑えられる点はメリットとなります。また、基本的に2型糖尿病の方への処方となります。
慢性腎臓病に対する治療薬は限られており、現在比較的早期のCKDに対して治療効果がはっきりしているものは、ACE阻害薬、ア.
ルセフィは一般名を「ルセオグリフロジン」といいます。国内創製・開発のSGLT2阻害薬です。2型糖尿病の患者さんには使用できる一方、 腎機能が低下している方や1型糖尿病の方に使用することはできません。
SGLT2阻害薬は、近年の研究から腎保護効果を有することが示されているが、これまで薬剤間で腎保護作用を比較 ..
「SGLT2選択性の数字」が大きいほど選択性が高いことを表します。カナグリフロジンで約150倍、トホグリフロジンで約2900倍とかなりの差ですね。以下のように高選択性と低選択性に分類できます。
2014年10月29日 糖尿病新薬「SGLT2阻害薬」服用で5人が死亡
ジャディアンスは、心筋梗塞や心血管の病気による死亡を下げるという結果からSGLT2阻害薬が世界中から注目されるきっかけとなったEMPA-REG OUTCOME試験という研究で用いられた薬剤であることもありシェアを伸ばしていると思われます。
SGLT2阻害薬「フォシーガ」 体重減少の効果は、リベルサスについで2番目に強いです。 体重減少の他に、血圧や脂質を下げる効果もあります。
増量不可の薬剤(固定用量)のSGLT2阻害薬は投与方法がわかりやすいのが利点です。一方で、増量可能な薬剤(個別用量)は、効果や副作用等に合わせて用量調節できるのがメリットですね。
ダパグリフロジン(商品名:フォシーガ) · ルセオグリフロジン ..
こちらは4種類です。フォシーガは、5mgと10mgで有効性に差が認められました。効果不十分の場合は増量により、効果の増強が期待できます。スーグラ、ルセフィ、ジャディアンスも同様の理由で、増量可の設定です。
今、期待のお薬 vol.2 SGLT2阻害剤 余分な糖を尿から捨てるお薬
たしかに、デベルザなどSGLT2阻害薬を服用すると、体重の減少がみられることもあります。しかし、痩身効果を得るためには長期間の服用が必要です。また、体重の減少量は数%程度にとどまることがほとんどです。
したがって、デベルザを服用している場合でも、食事療法や運動療法は継続してください。食生活の見直しや適度な運動で血糖値が改善されれば、薬物治療が不要になることもあります。
ジャディアンス フォシーガ カナグル デベルザ ルセフィ スーグラ ..
選択性の程度によって何が違うのか?調べてみましたが、臨床で使い分けがされるくらいの大きな違いはないと考えられます。“SGLT2選択的”阻害薬である点は変わらないので、一括りの理解でOKです。
商品名としてカナグル、スーグラ、フォシーガ、ジャディアンス、デベルザ、ルセフィ等があります。 ..
デベルザの規格・剤型は20mgの普通錠のみで、薬価は176.1円です。
ただし、患者さまにご負担いただく薬剤費は保険割合によって変わります。
例えば、3割負担の患者さまがデベルザ錠20mgを1日1回30日分処方された場合、ご負担金額は1584.9円になります(薬剤費のみの計算です)。
国内では現在、商品名「フォシーガ」「スーグラ」「カナグル」「ルセフィ」「デベルザ」「ジャディアンス」があります。
ジャディアンスは一般名を「エンパグリフロジン」といいます。2型糖尿病ほか、慢性心不全の患者さんにも使用することができます。
[PDF] 世間を騒がせている 糖尿病の新薬ってどんなお薬なの?
他の糖尿病治療薬の中には、インスリンの分泌をサポートして血糖値を下げる「GLP-1受容体作動薬」などもあります。SGLT2阻害薬はインスリンの分泌に関与しない新しいタイプの糖尿病治療薬であるため、この薬のみ単独で使う場合は低血糖になりにくいメリットがあります。
きな違いがあります。欧米人の糖尿病患者さんは、BMIが30以上の(日本
デベルザなどSGLT2阻害薬の特徴的な副作用として、性器感染や尿路感染(膀胱炎など)があります。これは、SGLT2阻害薬の作用により尿中に糖分が多く排出され、尿路や陰部で雑菌などが繁殖しやすくなるためです。尿路感染や性器感染症は治療が遅れると腎盂腎炎や敗血症、陰部の壊死性筋膜炎(フルニエ壊疽)などをまねくことがあるため、大変危険です。
このようなことから、デベルザを服用している場合は陰部を清潔に保つようにしてください。そして万が一、排尿痛や陰部のかゆみ・違和感などが生じた場合は、すみやかに受診して適切な治療を受けてください。
デベルザ , スーグラ , ジャディアンス , フォシーガ , ルセフィ― など ..
フォシーガは、一般名を「ダパグリフロジン」といいます。110ヶ国以上で承認されている、インスリン治療との併用が可能な薬です。2型糖尿病ほか、慢性心不全や糖尿病のない慢性腎臓病、1型糖尿病の患者さんにも使用することができます。
デベルザ、フォシーガ、ルセフィ、トラディアンス配合錠、カナリア配合錠、スージャヌ配合錠)を新規に処方された20歳以上の方
SGLT2阻害薬は、体に必要な糖は残し、過剰な分の糖だけを排出することで血糖値を下げます。
SGLT2阻害薬 安全に使ってその有効性を最大限維持させましょう
SGLT2阻害薬に特有の症状ではありませんが、ショック・アナフィラキシーに注意が必要です。
当院では、スーグラ(アステラス)、フォシーガ(アストラゼネカ/小野薬品)、デベルザ ..
例えば、心血管疾患のある2型糖尿病患者さんに対して、ジャディアンスを投与したところ、全死亡、心血管疾患による死亡率が低く、心不全による入院の抑制に効果があったことが報告されています。
SGLT2阻害薬「フォシーガ」「アプルウェイ/デベルザ」など承認取得
【8. 重要な基本的注意】(新設)
本剤の作用機序である尿中グルコース排泄促進作用により、血糖コントロールが良好であっても脂肪酸代謝が亢進し、ケトーシスがあらわれ、ケトアシドーシスに至ることがある。
本剤を含むSGLT2 阻害薬の投与中止後、血漿中半減期から予想されるより長く尿中グルコース排泄及びケトアシドーシスが持続した症例が報告されているため、必要に応じて尿糖を測定するなど観察を十分に行うこと。