ラットにおけるアモキシシリンのバイオアベイラビリティは、経口投与では 44%、十
治療開始後に静注抗菌薬から経口抗菌薬へのスイッチを考慮する場合、従来からよく知られた指標としてCOMS criteriaがあります(表1)。
経口抗菌薬では薬剤ごとにバイオアベイラビリティが異なり、バイオアベイラビリティに優れ.
そのほかにも複数の指標を検討した報告[3]がありますが、主に下記の指標を目安に経口抗菌薬へのスイッチが可能と判断されています。
セファゾリン問題を契機に、経口抗菌薬をよりうまく使うにはどうしたらよいのか、考えてみませんか?
アモキシシリン濃度から求めたAUCtとCmaxを指標として両製剤のバイオアベイラビリティを比較し
経口抗菌薬への変更をする時期については明確な指標はありませんが、治療開始後48-72時間での変更を、早期の変更ととらえている研究が多いです。
薬剤師の方から、疑義照会に関するご質問をいただきましたが、回答が難しため、研修会での話の内容をまとめておきます。
薬剤師の方から、ある病院では、これまでつながりづらかった地域の中で、つながりを作り始めて、処方行動の変化を感じたとのご意見がありました。また、医師の方から、薬剤師との連携が少なかったが、取り組みを始めたところであるとのご意見もありました。
また、アモキシシリン、アモキシシリン/クラブラン酸、セファレキシンといった、抗菌薬適正使用において重要となるAWaRe分類のAccessの供給が不足しているという課題に直面しているとの意見がありました。
4.8-2 アモキシシリン及びクラリスロマイシンとの2剤併用又はTAK-438 との3
経口抗菌薬の有効性を示した研究の数も増えています。一方で、実臨床での決断には様々な要素が関係し、エビデンスの適用が難しい場合もあります。臨床医が静注抗菌薬を経口抗菌薬にスイッチすることができない理由を調べた研究があり、主に3つの要素が挙げられています(表2)[4]。こうした要素に自覚的になり、自分の置かれた状況を振り返ってみることが、主体的に抗菌薬を変更できるための第一歩といえるでしょう。
どの感染症においても経口薬スイッチが可能であれば利点はあると思いますが、慣習的に長期間治療が行われてきた感染症こそ、早期の経口薬スイッチの利点が大きいです。実際に、以前は経口抗菌薬が使用されなかった感染症に対して、経口抗菌薬を使用した結果についての論文が増えてきています。ただ、今の段階では経口薬スイッチについて一般的によく用いられる指針はなく、現在集積している知見を念頭に、個別の事例ごとに考える必要があります。
バイオアベイラビリティが良い経口抗菌薬感受性の良い菌である場合は4-7日
本記事では外来で処方する経口抗菌薬の中からβラクタム系とマクロライド系の適正使用について解説する.
ここではまず、使用できる経口抗菌薬のbioavailabilityについて論じます。次に、経口薬スイッチが可能な感染症について検討します。最後に、複雑性感染症に対する経口抗菌薬について分かってきたことを述べます。
[PDF] 経口第 3 世代セフェム系抗菌薬の院内採用を中止しました
厚生労働省院内感染対策サーベイランス(Japan Nosocomial Infections Surveillance; JANIS)の2017年のデータによると、レボフロキサシンへの感受性率は、MSSAの場合85.8%、MRSAの場合13.1%です。レボフロキサシンとモキシフロキサシンは、シプロフロキサシンより感受性が一般的には良いとされています[14]。ただし、より効果の確立した抗菌薬(セファゾリンやバンコマイシン)があるため、フルオロキノロン系抗菌薬を使用することはほとんどありません。
de-escalation、経口スイッチの基準と量を教えてください
空腹時に、アゾール系抗真菌剤であるイトラコナゾールカプセルを服用すると、洋食の食後、食直後に服用した場合に比べて血液中濃度が低下し、十分な治療効果が得られない可能性がある。最近、イトラコナゾールの体内動態に及ぼす米食摂取の効果が検討された。その結果、イトラコナゾールの血漿中濃度-時間曲線下面積(AUC)、最高血漿中濃度(Cmax)は、空腹時投与に比較して、米食摂取後においては洋食の場合とは逆に低下することが示された。パン食などの洋食に比較して、米食は、食物容積と水分含量が大きい。このため、米食摂取後においては胃内pHは上昇し、イトラコナゾールの溶解度が低下することによって、そのバイオアベイラビリティが低下するという機構が考えられている。しかし、詳細なメカニズムは不明であり、今後の検討が必要である。本邦でのイトラコナゾールの臨床試験プロトコールでは、イトラコナゾールの服用方法は「食直後」投与とされており、詳細な食事の内容は不明である。ほとんどの報告は、多くの医療施設で行われた臨床試験の累計結果であり、食事の内容が洋食、和食(米食)のどちらかに限定されているとは考えにくいことから、現時点では、イトラコナゾールは食事の内容に特にこだわらず、食直後に服用する必要があると考えてよいだろう。(著者抄録)
経口ベンジルペニシリンが入手しにくい場合、バイオアベイラビリティが 90%
その際、最も頻度の高い肺炎球菌をカバーする必要があるため、フルオロキノロン系抗菌薬を使用する場合、肺炎球菌への効果が期待できないシプロフロキサシンでは不適切であり[14]、レボフロキサシンを選択します。肺炎球菌、Haemophilus influenzae、Moraxella catarrhalis、Klebsiella pneumoniaeの感受性率は、それぞれ98.2%、99.6%、100%、96.4%なので[36]、効果は十分に期待できます。モキシフロキサシンは、スペクトラムがより広いこと、治療成績においてレボフロキサシンより優れている点はないことから、市中肺炎の診療ガイドラインに選択肢の一つになっていますが[37]、筆者が使用することはありません。代替薬は、高用量のアモキシシリン(1回1g 1日3回、注:日本の添付文書の用量を超えている)とアジスロマイシンの併用、アモキシシリン/クラブラン酸、セフトリアキソン(非定型肺炎をカバーする場合はアジスロマイシンを併用)です。既存の肺疾患、最近の入院歴がある場合[25]、喀痰グラム染色で緑膿菌を疑うGNRが観察された場合は、レボフロキサシンの使用を検討します。
中等症又は重症の場合 アモキシシリン(AMPC)高用量内服 5~7 日間 ..
また第3世代セフェム系抗菌薬はバイオアベイラビリティが低く(高くても50%程度:メイアクトは14%、セフゾンは25%、バナンは50%程度)、経口摂取された抗菌薬が実際に有効な血中濃度を得るためには、添付文書で示されている量では不十分であることも分かっています。
細粒10%:1g中にアモキシシリン水和物を100mg(力価)含有する。 ..
使用する可能性がある状況は、感受性のあるStaphylococcus aureusによる椎体炎や人工関節感染で点滴抗菌薬から内服抗菌薬にスイッチする場合です。その場合、レボフロキサシンが選択されることが多いと思います(通常はリファンピシンと併用)[40-42]。モキシフロキサシンは、リファンピシンと併用すると血中濃度が約30%低下するため、あえて選択することはありません[40,43]。この状況での代替薬は、ST合剤、ミノサイクリン、クリンダマイシンです[40,41]。感受性と副作用などを検討して、これらの中から治療薬を選択することが多いです。ちなみに、筆者は、ST合剤とクリンダマイシンが使用できない場合のみ、レボフロキサシンの使用を検討します。
ブラン酸/アモキシシリン 1 回 375mg とアモキシシリン ..
軽症の憩室炎や虫垂炎は外来治療可能です。また、肝膿瘍の治療を経口抗菌薬にスイッチした場合も外来治療に移行できます。このような状況では、腸内細菌科細菌のほかにBacteroides spp.などの嫌気性菌もカバーする必要があるため、シプロフロキサシンとメトロニダゾールを併用することが一般的です。代替薬としては、アモキシシリン/クラブラン酸、ST合剤とメトロニダゾールの併用が挙げられます。また、モキシフロキサシンは、嫌気性菌に対してある程度の効果が期待できるので、内服する錠剤の数を減らしたい場合に検討します。ただし、腸内細菌科細菌に対する効果がシプロフロキサシンより劣る可能性があること、Bacteroides属の耐性率の上昇や一部の腸管内に存在する嫌気性菌について感受性率が悪いことから、積極的には選択しません。
アモキシシリン<サワシリン,パセトシン>, アモキシシリン/クラブラン酸 ..
ここまで見ていただくと、小児科の外来で処方する抗菌薬は、アモキシシリン、ケフレックス、クラリスロマイシン(orアジスロマイシン)などの数種類に限られることが分かると思います。
軽度~中等度の歯性感染症は、起炎菌をレンサ球菌と想定してアモキシシリンが第一選択。
シプロフロキサシンは、尿路感染症においてevidenceが豊富な薬剤ですが[32-34]、大腸菌の耐性率が高いため、実臨床における有用性は限定的であり、経験的治療に積極的に選択することあまりないと思います。また、副作用の観点から、単純性尿路感染症の場合、代替薬が存在するのであれば、その代替薬を使用することが推奨されています[35]。腸内細菌科細菌が原因の場合、代替薬としてはST合剤、あるいは1日1回投与が可能な静注抗菌薬であるセフトリアキソンまたはアミノグリコシド系抗菌薬があり、院内アンチバイオグラムを参考に、感受性の良い薬剤を選択します。状態が改善傾向かつ安定していることが前提ですが、感受性があれば経口βラクタム系抗菌薬(アモキシシリン、アモキシシリン/クラブラン酸、セファレキシン)も使用可能です[34]。緑膿菌による尿路感染症を外来で治療するケースはあまりないと思いますが、その場合はフルオロキノロン系抗菌薬しか選択肢がありません。その際は、最も効果が期待できるシプロフロキサシンを選択します。
私は大きな外科処置のまえにはアモキシシリン2gを投与しています。 ..
外来診療において、GNRをカバーする抗菌薬を処方する状況は、軽症の尿路感染症(膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎)、軽症の腹腔内感染症(憩室炎、虫垂炎など)、軽症の市中肺炎が想定され、これらの状況でフルオロキノロン系抗菌薬の使用が検討されます(表6)。この場合、尿路感染症ではシプロフロキサシン、腹腔内感染症ではシプロフロキサシン(メトロニダゾールを併用)またはモキシフロキサシン、市中肺炎ではレボフロキサシンが選択されます。
[PDF] アモキシシリンカプセル125mg「TCK」の生物学的同等性試験
「JAMA Surgery」という雑誌に、抗菌薬治療への信頼度が虫垂炎の予後に影響するという論文が出ました。400人ぐらいの虫垂炎患者に対し経口抗菌薬を処方して、その後どうなったかを調査したものです。手術になった人と手術をせずに経口抗菌薬で治った人の差なのですが、抗菌薬で治療が成功すると信じている人は、抗菌薬での成功例が倍ぐらい多いというデータが発表されています。気持ちだけで予後が変わるというのはなかなか信じがたいところもあるのですが、一応そのようなデータが「JAMA Surgery」誌で2022年10月に発表されています。外来で治療されるときにしっかりと患者さんにリスクをお話ししなければいけませんが、抗菌薬で治る可能性も高いですという話をされて、信じていただくと成功する率が高くなるというのがこの論文の一つの趣旨になるかと思います。