糖尿病の薬(GLP-1/GIP受容体作動薬)~管理薬剤師.com


インクレチン関連薬、特にGLP-1受容体作動薬は、糖尿病治療において注目される理由の一つがその体重減少効果です。GLP-1受容体作動薬は、消化管で産生されるGLP-1が主に迷走神経を介して中枢神経に作用し、食欲を抑制することで体重減少を促します。具体的には、迷走神経を通じて視床下部や延髄孤束核に信号が伝達され、これが脳内での食欲抑制につながるのです。また、GLP-1は胃排出を遅延させる効果も持ち、これにより満腹感が持続し、摂取カロリーの減少に寄与します。さらに、GLP-1受容体作動薬は腸内細菌叢にも影響を与え、これが体重減少に寄与する可能性も指摘されています。しかし、一部の患者では消化器症状などの副作用が現れることがあり、使用には注意が必要です。


[PDF] GLP-1受容体作動薬及びGIP/GLP-1 受容体作動薬の適正使用について

「ただし、それぞれのGLP-1受容体作動薬は特徴や投与方法も異なりますので、代替品の選択におかれましては、患者さんそれぞれの病態に応じた処方のご検討をお願い申し上げます」している。また、代替品の供給状況については、それぞれの製造販売会社に確認するよう注意を促している。

リベルサスは、血糖に依存してインスリンの分泌をうながすとともに、グルカゴン(血糖を上げるホルモンの一種)の分泌を抑えて血糖降下作用を示すGLP-1受容体作動薬です。単独の使用であれば低血糖になるリスクが低く、体重が減少する効果も期待できます。通常、GLP-1受容体作動薬は消化酵素によって速やかに分解されてしまいますが、リベルサスは吸収促進剤を添加することで経口投与を可能にしています。

GLP-1市場、オゼンピック供給問題で変動 トルリシティ再浮上か、経口剤リベルサスへのシフトも ..



●以下の2型糖尿病治療薬
▼エキセナチドン(販売名:バイエッタ皮下注5μgペン300、同10μgペン300)
▼セマグルチド(遺伝子組換え)(販売名:オゼンピック皮下注0.25mgSD、同0.5mgSD、同1.0mgSD、オゼンピック皮下注2mg、リベルサス錠3mg、同錠7mg、同錠14mg)
▼デュラグルチド(遺伝子組換え)(販売名:トルリシティ皮下注0.75mgアテオス)
▼リキシセナチド(販売名:リキスミア皮下注300μg)
▼リラグルチド(遺伝子組換え)(販売名:ビクトーザ皮下注18mg)
▼インスリングラルギン(遺伝子組換え)・リキシセナチド(販売名:ソリクア配合注ソロスター)
▼インスリンデグルデク(遺伝子組換え)・リラグルチド(遺伝子組換え)(販売名:ゾルトファイ配合注フレックスタッチ)

GLP-1は脳内にある食欲を司る神経に対して食欲を抑えるように働きかけるホルモンです。日本では糖尿病の治療薬・アメリカでは抗肥満薬として承認されており、医学的に安全です。このGLP-1ホルモンを補う薬として、錠剤タイプ(「リベルサス」)と注射タイプ(「トルリシティ」)の2種類があります。どちらも健康的に食欲を抑制し、摂取カロリーが抑えられるため、減量効果が期待できます。

[PDF] 基礎インスリンと GLP-1 受容体作動薬の配合注射薬

オゼンピック・ビクトーザ・トルリシティ・バイエッタ・リキスミア・ビデュリオンなど、
GLP-1受容体作動薬が、糖尿病治療薬として広く使われるようになりました。

米イーライリリーは今月2日、2023年第3四半期(1~9月期)決算を発表し、GIP/GLP-1受容体作動薬「マンジャロ」(一般名・チルゼパチド)の世界売上高が29億5770万ドル(約4500億円)に達したことを明らかにしました。22年6月に世界で初めて米国で発売されて以降、飛躍的に市場を拡大させています。糖尿病領域世界トップのノボノルディスク(デンマーク)も同日、GLP-1受容体作動薬「オゼンピック」の23年第3四半期の世界売上高が656億5300万デンマーク・クローネ(約1兆4300億円)に達し、為替変動の影響を除いて前年同期から58%増加したと発表しました。

糖尿病治療薬の進化は止まらない!〜インスリンとGLP-1受容体作動薬

そしてマンジャロは、これらの薬剤とは異なり、GLP-1受容体とGIP受容体の両方に作用する新しいタイプの薬剤(デュアル作動薬)として注目を集めています。
特に、その強力な体重減少効果から「痩せ薬」として大きな関心を集めています。

脳の視床下部に作用し、食欲を抑制する効果があるので、体重増加を防ぎ肥満防止にも繋がります。
食欲抑制作用に関しては、GLP-1受容体作動薬の種類によって、効果が異なります。
「血糖値を下げたいが、体重は減らしたくない」や、「しっかり体重を減らしたい」など、患者さんの病状や希望に応じて、糖尿病専門医である院長が最適な治療薬を提案致します。


GLP-1受容体作動薬の種類と副作用・適切な処方について医師が解説

日本糖尿病学会:インスリン製剤、GLP-1受容体作動薬 一覧表

リベルサス 経口セマグルチド PIONEER 10 トルリシティ デュラグルチド 日本人

現在GLP-1受容体作動薬のウゴービは、その使用が限定されているものの、肥満症治療薬として日本でも使用されています。

臨床試験ではトルリシティと比較した試験でも有意なHbA1c低下を認めています。

「トルリシティでの治療が必須と考えられる患者さんへの供給を継続するため、新規ならびに継続処方に際しては、他のGLP-1受容体作動薬のご処方をご検討いただけますようお願いいたします」と、同社では述べている。

今、期待のお薬 vol.1 GLP-1受容体作動薬 ~体重が減るお薬

これまで登場してきたGLP-1受容体作動薬は注射しかありませんでしたが、リベルサスはなんと飲み薬!!

リベルサス錠、ビクトーザ皮下注、ビデュリオン皮下注、バイエッタ皮下注、リキスミア皮下注、トルリシティ皮下注、オゼンピック皮下注

原因としてオフィシャルに発表されているものとしては「増大する需要に生産が追いつかない」ということのようですが、特にマンジャロについては発売して早々に欠品・限定出荷という有様であり、そんなに見通しが甘かったのか!?と思わずにはいられませんでした。「こんないい薬が出たんですよ、早く使えるといいですね」と患者さんに説明していたのに思うように使用することができず、残念な思いをされている方が多くいらっしゃることでしょう。オゼンピックとウゴービは成分が共通ですので、先述の、糖尿病のない患者さんにも使える受容体作動薬であるウゴービの発売はまだ先でしょう。

【専門医解説】リベルサス 内服GLP1受容体作動薬についてわかりやすく説明します! ..

また、アメリカではGIP/GLP-1受容体作動薬(ゼップバウンド)もBMI30以上の肥満の方や、BMI27以上で生活習慣病(高血圧症や脂質異常症など)を有する方に治療薬として使用されています。

トルリシティ、オゼンピック、マンジャロ(GIP/GLP-1受容体作動薬)の順番に食欲の抑制作用が強く、つまり体重減少効果が強い薬剤です。

そのため、肥満および肥満症でお悩みの方がGLP-1受容体作動薬およびGIP/GLP-1受容体作動薬をダイエット目的で使用したいという気持ちは理解できます。

トルリシティとビクトーザの2剤が市場を分け合う構図で、全体の6割をトルリシティが占めていました。 利便性で処方拡大

GLP-1(ジーエルピーワン)とは、体内で分泌されるホルモンの1つで、血糖値を低下させる作用があります。
GLP-1受容体作動薬は、GLP-1の働きを促進する作用があるお薬です。
糖尿病の方は、合併症の進行を抑えるためにはHbA1cを7%未満にするのが望ましいとされています。飲み薬などのお薬を服用してもなかなかHbA1cが下がらない場合、GLP-1受容体作動薬を用いれば、血糖値の低下を促進させることが期待できます。
またGLP-1受容体作動薬には体重を減少させる効果がありますが、GLP-1受容体作動薬にも数種類あり、体重減少効果が強いもの、弱いものなど様々で、投与量によっても変わってきます。いきなり投与量を多くすると、吐き気などの副作用が強く出現することがあるため、当院では最初は少量から導入し、徐々に適正量まで増量していきます。少量でも効果がある方は、そのまま少量で続けていく場合もあります。
なお、GLP-1受容体作動薬は、食後に血糖値の上昇が起こった際に作用しますが、空腹時には基本的に作用しないため、単独では低血糖のリスクは低いお薬です。ただし他の糖尿病薬であるSU薬やインスリンと併用すると低血糖を来す恐れがあります。

1週間に1回注射:ビデュリオン®、トルリシティ®、オゼンピック® ..

GLP-1受容体作動薬は、GLP-1受容体に持続的に働き血糖値を下げる働きを持ちます。
オゼンピック・トルリシティ・ビクトーザ等が挙げられます。

[PDF] 糖尿病薬のトリセツ」 大阪市立総合医療センター WEBセミナー

▽「ビクトーザ」(ノボノルディスクファーマ)▽「トルリシティ」(日本イーライリリー)▽「オゼンピック」(ノボ)▽「リベルサス」(ノボ)▽「マンジャロ」(リリー)――のGLP-1製剤5製品の処方患者数を見ると、20年5月まではトルリシティとビクトーザの2剤が市場を分け合う構図で、全体の6割をトルリシティが占めていました。

リベルサス錠7mgの基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)

以上の臨床試験結果より、使用方法に注意し、適応する患者さんに使用することで、自己注射によるGLP-1受容体作動薬、DPP-4阻害薬、SGLT2阻害薬と区別化した使用が可能と考えられるのではないでしょうか?新しい選択肢の1つとして、皆さんも患者さんの役に立てるかを検討してみませんか?

トルリシティ (日本イーライリリー), トルリシティ皮下注0.75mgアテオス (先発品) ..

GLP-1受容体作動薬への需要が世界的に高まっています。海外では2型糖尿病に加えて肥満症での処方が拡大しており、生産が追いついていません。日本国内でも出荷に制限がかかるなど供給に支障をきたしていますが、新薬の登場で市場は拡大を続けています。

リベルサス, 規格:錠3㎎/7mg/14mg 適応:2型糖尿病

特にリベルサスは、GLP-1受容体作動薬で唯一の内服薬であることもあり、お気軽に使えるダイエット薬として人気があります。

トルリシティ・オゼンピック・マンジャロについては新規処方ができない状況です。

リベルサスなどGLP-1受容体作動薬は、血糖が高くなったときのみ作用するため、単剤で使用する場合には低血糖を起こしにくいという特徴があります。
また、リベルサスには胃の蠕動を抑制して胃内容物の小腸への排泄を遅らせる作用もあるため、食後に血糖が急激に上昇することもおさえられます。さらに、視床下部に直接作用して過剰な食欲をおさえる作用もあるため、体重増加をまねきにくいというメリットもあります。

グリプチン「グラクティブ®」 「ジャヌビア®」 (DPP-4阻害薬)、 ビルダグリプチン 「エクア®」

GLP-1受容体のみならずGIP受容体にも作用する薬剤が今回紹介するGIP/GLP-1共受容体作動薬
「マンジャロ」です。