選択的SGLT2阻害剤「フォシーガ」の1型糖尿病治療における適正使用


フォシーガはSGLT2阻害薬として「2型糖尿病」を効能・効果として2014年に発売されました。その後、順調に以下の適応拡大が行われています。


本申請受理は、フォシーガの 1 型糖尿病への臨床開発プログラム DEPICT (Dapagliflozin

フォシーガ(成分名:ダパグリフロジン)とは、糖尿病の治療に使われる薬の一つです。

2023年1月10日、フォシーガ錠(ダパグリフロジン)の「慢性心不全」において、になりました!これまでは左室駆出率の低下した慢性心不全にしか使用できませんでしたが、今後は左室駆出率が保持された慢性心不全についても使用できます。

フォシーガ(ダパグリフロジン)の作用機序【糖尿病/心不全/CKD】

複数ある糖尿病治療薬の中でも「SGLT2(エス・ジー・エル・ティー・ツー)阻害薬」に分類されています。

SGLT2阻害薬は、尿と一緒に体の中の余分な糖を排出して血糖値を下げる薬です。糖尿病だけでなく、心臓や腎臓にも良い効果があることがわかっており、慢性心不全や慢性腎臓病にも使われています。

1型糖尿病にSGLT2阻害薬【フォシーガ】が適応になるのか否か

フォシーガは、米国において、成人2型糖尿病における血糖コントロール改善のための食事および運動療法の補助療法として承認され、また、第Ⅲ相 CVアウトカム試験の結果に基づき、標準治療への追加療法で、成人2型糖尿病における心不全入院および心血管死のリスク低下の適応 *を取得しています 12。また、フォシーガは第Ⅲ相 、第Ⅲ相 試験の結果に基づき、2型糖尿病合併の有無に関わらず、 、および として承認された最初のSGLT2阻害剤です 1,13

今回は、糖尿病・慢性心不全・CKDとフォシーガ(ダパグリフロジン)の作用機序についてご紹介します。

ヨーロッパと日本では承認も米・FDAは1型糖尿病の補助薬として却下

成人1型糖尿病患者のインスリン療法に加え、飲み薬治療としてSGLT2阻害薬「フォシーガ」(一般名:ダパグリフロジン)の効能・効果追加の承認申請を行ったと製造販売元のアストラゼネカ社が発表しました。

フォシーガ(ダパグリフロジン)は、1日1回、経口投与のファーストインクラスの選択的SGLT2阻害剤です。研究により、心腎疾患の予防および進展抑制、ならびに各臓器の保護に対するフォシーガの有効性が示され、心臓、腎臓および膵臓の臓器間の基本的な関連性を示す重要な知見が得られました 1,12,13。これらの臓器の一つでも損傷を受けると、他の臓器の機能低下を引き起こし、全世界で主要な死因となっている2型糖尿病、心不全およびCKDを含む疾患の発症につながります 14-16


根拠となった海外臨床試験(DEPICT-1試験)を一つご紹介します。4)

引き続き同シリーズ「選択的SGLT2阻害剤「フォシーガ」の1型糖尿病を対象とした第III相臨床試験 DEPICT‐2試験」の動画をご視聴されますか?

フォシーガは、欧州においても成人1型糖尿病患者さんのインスリン治療への経口の補助治療として、審査段階に入っています。 ..

血糖コントロールが不十分な1型糖尿病患者に、インスリン療法に加えへフォシーガを投与した場合、フォシーガ5mgおよび10mgいずれの用量も、偽薬との比較で24週および52週の時点でのを示した、という事です。

2018年12月にスーグラ、2019年3月にフォシーガに1型糖尿病の適応が追加されました ..

SGLT2阻害薬は、糖尿病治療薬としてフォシーガの他に5種類が発売されています。それぞれの違いは、効果が持続する時間や副作用の出方です。

フォシーガの副作用は?初期症状やダイエットにおける注意点を解説

1型糖尿病患者を対象に、フォシーガの長期的な有用性を検討した国際共同第III相臨床試験である「DEPICT‐2試験」をご紹介します。ぜひご覧ください。

フォシーガとはどんな薬?ダイエット効果と痩せる理由について解説

欧州ではこの「フォシーガ」という薬は成人1型糖尿病患者のインスリン治療に加えての内服治療薬として、審査段階に入っているという事です。

特に有名なのがフォシーガのDEPICT試験で、

糖尿病治療薬にはいくつかの種類があり、年齢や肥満の程度、合併症、肝・腎機能等によって使い分けられます。

通常、成人にはダパグリフロジンとしてする。

CKDは、腎機能の低下を伴う重篤な進行性の疾患です(eGFRの低下、あるいは腎臓の障害を示唆する指標の変化、もしくはその両方が、最低3カ月間認められた場合と定義されています 4。CKDを発症する最も一般的な原因疾患は、糖尿病、高血圧、慢性糸球体腎炎です 10。CKDは高い有病率や、心不全や若年死をもたらす心血管イベントリスクの増加に関与しています。CKDの最も重篤な状態は末期腎不全(ESKD)と呼ばれ、腎障害および腎機能低下が進行し、血液透析や腎移植を必要とする状態となります 2。CKD患者さんの多くはESKDになる前に心血管系の原因によって死亡しています 11。現在、日本におけるCKD患者数は、約1,300万人と推定されています 6

の経口の補助治療としての効能・効果追加の承認申請を行ったと発表した。 今回の申請は、フォシーガの1型糖尿病に関する臨床開発プログラム「DEPICT」(Dapagl.

アストラゼネカ株式会社と小野薬品工業株式会社は3月27日、選択的ナトリウム・グルコース共輸送体2(SGLT2)阻害剤「(R)錠5mg、10mg」(一般名:ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物)について、1型糖尿病の効能・効果および用法・用量の製造販売承認事項一部変更承認を取得したと発表した。

(エンパグリフロジン) · EMPAREG-OUTCOME · EMPEROR-Reduced · EMPEROR-Preserced · EMPA-KIDNEY · フォシーガ (ダパグリフロジン) · DECLARE-TIMI 58 · DEPICT · DAPA-HF.

フォシーガは、腎尿細管でのグルコース再吸収を抑制するSGLT2に対する選択的かつ可逆的な阻害剤で、血液中の過剰なグルコースを尿中に排出することで血糖値を低下させる薬剤。インスリンを介さずに空腹時血糖および食後の高血糖を改善する。

1型糖尿病に対する効能効果追加、SGLT2阻害薬フォシーガ

最後になぜSGLT2阻害剤が先駆けて1型糖尿病補助療法に認められたか、他剤のデータを調べてみました(2)(4)。確かにHbA1c改善効果、低血糖リスク減少、体重減少全てを有意に満たす薬剤はメトホルミン、GLP-1アナログ、DPP4阻害剤の中にはないようでした。しかしメトホルミンはREMOVAL試験で頚動脈最大内膜厚減少が認められるなど、依然インスリン抵抗性・心血管合併症減少を焦点に研究が行われているようです(4)(5)。1型糖尿病へのSGLT2阻害剤補助療法も当然心血管系、腎への効果が期待されての適応と想像されますが今後のアウトカム研究結果が待たれます。

選択的SGLT2阻害剤−糖尿病治療剤−

フォシーガは医薬品医療機器等法において、1型・2型糖尿病、慢性腎臓病、慢性心不全の効能・効果で承認されています。
しかし当院で行っている肥満治療目的の使用については国内で承認されていません。

選択的SGLT2阻害剤; 総称名:フォシーガ; 一般名:ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物; 販売名:フォシーガ錠5mg, フォシーガ錠10mg; 製造会社:アストラゼネカ.

今回の承認は、第3相臨床開発プログラムDEPICT(Dapagliflozin Evaluation in Patients with Inadequately Controlled Type1 Diabetes)と、国内第3相長期安全性試験(D1695C00001試験)の結果に基づくもの。両試験では、血糖コントロールが不十分な1型糖尿病患者に、用量調整可能なインスリン療法への経口投与の補助治療としてフォシーガを投与。その結果、5mgおよび10mgいずれの用量も平均HbA1c値(主要評価項目)が、有意かつ臨床的に意義のあるベースラインからの低下を示し、また24週の時点での体重とインスリンの1日総投与量(副次評価項目)が減少した。

“糖尿病治療薬”フォシーガを動画で見る 1型糖尿病の臨床成績

アストラゼネカの子会社であるアストラゼネカ株式会社は、2013年、フォシーガに関して、小野薬品工業株式会社 と日本におけるコ・プロモーション契約を締結しました。本契約に基づき、小野薬品工業株式会社はフォシーガの日本における流通および販売を担い、アストラゼネカ株式会社と2型糖尿病、1型糖尿病および慢性心不全においてコ・プロモーションを実施しています。両社は慢性腎臓病においてもコ・プロモーションを行います。

フォシーガ(ダパグリフロジン)の服用で注意すべき副作用には、低血糖、腎盂腎炎、敗血症、脱水、ケトアシドーシスなどが報告されています。 フォシーガ単体での低血糖リスクは低いと考えられているのですが、複数の糖尿病薬で治療をする場合には低血糖を起こす可能性が高まります。

ダパグリフロジンを一般名とする医薬品は国内では糖尿病、慢性腎臓病、慢性心不全の効能・効果で承認されておりますが、承認されている効能・効果及び用法・用量と当院での使用目的・方法は異なります。

フォシーガ錠 長期使用に関する特定使用成績調査

2018年9月、米国ではまだSGLT阻害剤は1型糖尿病には適応外でしたがDKA対策としてSTICHプロトコールが提案されました(3)。
第一段階;DKAの前段階ケトーシスを避けるためアルコール過飲、低炭水化物食を避ける。マラソンなど激しい運動、手術前には医療チームに相談しケトン体チェックを行う。手術、絶食、 炭水化物を控えるとき、長時間の運動などインスリン量を減らすときは24時間前からSGLT阻害剤中止する。病気や脱水時もSGLT阻害剤を中止してケトン体を測る。医療者側はインスリンの減量、とくに基礎インスリンの減量を慎重に行う。一般的にSGLT1阻害作用をもつものは食前追加インスリン、選択的SGLT2阻害作用薬(フォシーガ、ジャディアンスなど)は基礎インスリン減量の比率が高くなる。次に以下のようなケトーシス症状を見逃さない。即ち腹痛、嘔気嘔吐、口渇、多飲、疲労倦怠感、食欲低下、衰弱、呼吸促迫、息切れである。SGLT阻害剤の影響もあり尿中ケトン体測定(診断基準++以上)より血中ケトン体測定(同βヒドロキシ酪酸>3mmol/L )が正確である。同様に重炭酸濃度(同